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木の床と歩き心地

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直張り遮音フローリングの歩き心地とたわみの関係
(前田ら:日本音響学会騒音研究会資料、N-90-26、p.1-8(1990))

 木造建物では、梁の上に根太を組み、その上に木質系床材を張った根太床が一般的な構造です。木の床の上を歩くと、梁、根太、床材がそれぞれ木材特有の弾性を発揮して、適度にたわみます。そのため、人に親しみやすい自然な歩き心地が得られます。
 ところが、木造建物でも、床下地に合板やパーティクルボード等の面材を用いて剛性の高い荒床をつくり、その上に床仕上げ材を施行することがあります。また、コンクリート造の建物では、コンクリートスラブの上に直接接着剤を用いて床材を張る、いわゆる直張り床工法が代表的な施行法の一つとなっています。このような床構造では、床材は剛性を受け持たなくてもよいので、衝撃緩衝材等との複合化によって、クッション性の高いものが開発されています。
 直張り工法用の床材の中には、木以外の材料が複合されているので、表面は木でも木の床本来の歩き心地とは異なるものが増えています。そこで、床のたわみと歩き心地の関係がつぎのような方法で調べられています。
 床に直径5cmの金属盤を介して80kgfの荷重を加えます。これは、大人が片足の踵で床を踏みしめた時にかかる荷重にほぼ相当するものですが、その時の床の荷重点のたわみを測定します。図は、床のたわみと歩き心地の関係を示したものです。この図から、床のたわみが小さすぎても、大きすぎても歩き心地が悪くなり、ちょうど適当な床のたわみが2~3mmのあたりにあることがわかります。
 この結果は、限られた数の試験体を用いて、一定の実験条件の下で得られたものですから、木の床の歩き心地のよさの核心に迫るためには、実験データの蓄積がもっと必要です。