平成16年8月6日

(財)日本木材総合情報センター

8月の木材価格・需給動向

  1. 国産材(北関東)
      栃木では、時期的な要因や価格安を背景に伐採はやや減少気味である。このため県内の原木市場も入荷は少しずつ減ってきている。製品価格が今ひとつのせいか丸太の荷動きも悪く、安値安定の取引である。元落ちは相変わらず少ない。入荷が減って価格が多少上がる傾向もあるが、現状はスギ丸太、ヒノキ丸太とも横ばいで推移。なお、間伐材(径5〜10cm)の荷動きが順調である。
      群馬では、製材工場の原木買い意欲がないため、原木市場ではスギ中目材を中心に売れ残りが多くなっている。7月中旬以降、製材工場の受注も多少回復傾向にあるものの、価格の安い副製品が主体である。8月になると公共事業の物件も入ってくるので、操業度は高まるものと期待される。

  2. 米材
      北米の製材品市況は6月に反落したが、7月に再び上昇し、米国内向けの丸太需要は依然として強い。日本向け輸出価格も高値止まりとなっている。ウェアハウザー社の8月積み米マツISソートは790ドルで3カ月連続の据え置きとなった。産地港在庫は前月並みの水準である。。
      米材丸太の入荷は前月並み、出荷は横ばい、在庫は大型船が入ったため、やや増加している。内陸製材工場のプレカット系以外は製品の荷動きが低調で当用買いの動きである。大型港湾製材工場が米マツ平角KD材を値下げし、またグリーン材も販売先により柔軟に対応しており、米マツ製品価格は実質弱含みである。
      米材製材品の入荷は相変わらず米ツガと米マツの既製品が少ない。出荷は順調、在庫は既製品が少ない。産地ではファイアークロジャーの影響で米マツの原木不足は深刻であり、カナダの対日向け製材工場の生産回復は先が見えない。産地価格は品薄ながら日本向けの値上げは難しい状況である。国内の米材製材品は在来ルートが不振で価格は横ばいで推移。

  3. 南洋材
      マレイシア・サバ州では天候が回復したため、丸太の出材は順調である。とくにケニンガウ地区にライセンスが多く発給されたので、同地区からの出材が多くなっている。セラヤ類の丸太価格は強含みであるが、セラヤ平割は弱含みとなっている。アピトン類の堅木は相変わらず強含み。一方、サラワク州の天候は一進一退の状況で、丸太の出材量は予想を下回っている。このため丸太価格は天井を打っているものの、さほど値下がりはしていない。
      丸太は入荷、出荷量とも低調で、在庫量はやや減少している。製材品の入荷量も低調で、相変わらずアガチス、堅木類(アピトン、イエローセラヤ)に逼迫感がある。

  4. 北洋材
      産地の港頭在庫は少なく、ナホトカ港に合板用2〜3万m3が港に出材されている。シベリアでは丸太の貨車が他の物資に取られ、輸送できないため伐採が止まっている。北洋材のフレートはピーク時の23ドルから15〜16ドルに値下がりしているが、帰り荷物の有無によって異なっている。
      丸太の入荷は昨年のペースで、出荷は順調である。在庫はエゾマツが少ないが、富山のカラマツ在庫は前年に比べ3割近く多くなっている。丸太価格はエゾマツ、アカマツは横ばい、カラマツは弱含みである。
      製材工場の受注はKD材、天乾材は良好だが、グリーン材は滞荷気味。アカマツは時期的に荷動きが悪いが、エゾマツ、カラマツは良好である。製材品の価格は横ばい。

  5. 合板
      住宅向けでは、ルート販売に活気が見られず、直需系の住宅メーカーやプレカット工場向けが順調である。とくに厚物針葉樹合板の荷動きが好調である。
      国内合板メーカーの針葉樹丸太手当ては一服状況、南洋材丸太の手当ては進んでいるが、原料高に製品価格が追いつかず、値下げ要請を強めている。
      針葉樹合板は、やや荷もたれ感のある12mm物から厚物にシフトし、生産を調整する動きも見られる。販売価格は値上が進まず、足踏み状況である。
      輸入合板は荷動きも落ち着きを見せ、コスト高の玉の入荷による値上げもできない状況である。国内港頭在庫は、相変わらず品目ごとの片寄りが目立ち、普通合板はかなり軽いと見られている。

  6. 構造用集成材
      ホワイトウッドのラミナはドイツ市場の引き合いが好調で、構造用集成材を中心に相変わらず強い。契約済みのラミナの入荷は順調であるが、第4四半期のラミナ価格交渉は難航が予想される。
      旧盆前にはプレカット工場がフル稼働であるため、国内集成材メーカーの出荷が集中したが、盆明け後は通常の出荷になる見込みである。生産されたものが安定して出荷されるため、需給バランスが取れており適正在庫となっている。ただし、中断面の長尺材(5〜6m)は生産が追いつかず、品薄状態が続いているが、価格のアップにはなっていない。
      集成管柱の価格は国内産で1,800円前後、輸入品は1,780円前後、中断面はホワイトウッド、レッドウッドとも58,000円〜59,000円/m3である。
      ストラエンソ社の10月稼動予定のイプス工場の集成管柱工場は17年度から対日向け100〜110コンテナを目標にしており、また同社ブランド工場も対日向けを増産し、90コンテナ以上になる見込みで、来年は輸入集成材の供給圧力が一段と強まることが予想される。

  7. 市売問屋
      昨年の同時期に比べると販売はかなり悪い印象である。国産材の構造材の荷動きはプレカット工場向けも少し甘くなり、町場の荷動きも全く悪い。米材は入荷が増えたわけではないが、荷動きは一頃よりも良くない。ホワイトウッド集成柱、間柱なども同様である。国産材はスギ三分板、四分板以外は顕著な動きは見られない。外材では北洋アカマツタルキの超良材のみまずまずの動きである。プレカット工場も仕事は持っているものの、それほどの動きを見せているわけではなく、旧盆休み明けが不安である。

  8. 小売
      構造材はスギ、ヒノキとも価格に変化はない。外材はウェアハウザー社の米ツガKD根太、筋交等は入荷待ち、米ツガ国内挽き製品も良材品は順番待ちの状況である。アカマツなど北洋材製品の荷動きはおおむね順調である。集成材は管柱、平角とも価格に変化はない。合板は針葉樹合板、ラワン合板とも価格、品物とも落ち着いている。低価格のフロアーが今月中で無くなりそうである。
注)当センター開催の「市況検討委員会」の報告より作成

参考資料 需給価格動向PDFファイル


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