平成16年10月7日

(財)日本木材総合情報センター

10月の木材価格・需給動向

  1. 国産材(北関東)
      栃木では、伐採適期に入り新材の出材が始まっているが、価格面との慎重な見比べといった状況である。製材工場の必要な材の荷動きは良く、入札も偏っている。元落ちは相変わらず少ない。10月は記念市が開催され、優良材の出品もあり、スギ、ヒノキの柱もの、中目とも値を上げている。なお間伐材・小径木は公共工事など各方面で順調に動いているが、小径木の価格が昨年の半値に下がっている。今後の出材は天候に左右されるだろう。
      群馬では、スギ、カラマツの原木入荷は多いが、ヒノキが少ない。製材工場の受注、販売は多少上向きになってきたが、未だ低迷状況を脱し切れていない。

  2. 米材
      米国の住宅着工は8月も高水準で推移している中、北米の製材品市況は反落したが、米国内向け丸太の実需は堅調である。このため対日丸太輸出価格は高値横ばいで推移している。ウェアハウザー社の10月積み米マツISソートは790ドルで5カ月連続の据え置きとなった。9月の産地港頭在庫は7,190万スクリブナー(約32.5万m3)で前月に比べ増加している。
      米材丸太の入荷は例月の船数、出荷は減少傾向にあり、在庫はやや増加している。製材品の荷動きが出てきているが、原木高の製品安は変わらず、内陸製材工場は依然として当用買いの動きである。大型港湾製材工場はフル稼働である。
       米材製材品の入荷はSPFが減少したが、米ツガ、米マツの既製品が増加したので全体的な数量は回復した。出荷は順調である。在庫は低品質の目粗材が滞留している。ウェアハウザー社の米ツガ割物を除き品薄は解消されつつある。産地では米ツガグリーン小角は値下げ、米ツガKD材は据え置き、米マツ製品は強含みである。国内価格は5月以降横ばいが続いているが、米ヒバ10.5cm土台角のみ品薄により値上がりしている。

  3. 南洋材
      マレイシア・サバ州の天候は9月末頃から悪化しており、出材量が減少する恐れがある。インドネシアでの製品手当てが難しくなり、オーストラリア、タイ、中近東からの引き合いが旺盛であるため、棒類、堅木の価格が一段と強含みとなっている。サラワク州の天候も不順となっており、出材に影響が出始めている。価格は下げ止まりとなっている。
       丸太の入荷、出荷とも横ばいで、在庫量はやや増えている。製材品の入荷量は少ないながら横ばい。アガチス、堅木類、セラヤ、メランティ棒類が品薄ながら順調な荷動きであるが、価格は横ばい。

  4. 北洋材
      産地の港頭在庫は端境期でもあり約2.5万m3に減少している。エゾマツは韓国の買い値が上がったため、日本向けも強含みである。カラマツは日本の合板メーカーの買いも一段落し弱含み、アカマツは強気と弱気のシッパーが混在している。伏木・富山港の9月入荷は6.2万m3である。出荷は順調、在庫は2〜3カ月である。国内丸太価格はエゾマツはやや値上げ、アカマツは横ばい、カラマツは値下げとなった。
       製材工場の受注はエゾマツ製品のみ良好で、荷動きは地場をはじめ中京地区で順調だが、関東地区は悪い。アカマツ製品は4,000円/m3の値上げを唱えているが、流通筋には受け入れられていない。製品価格は横ばいである。

  5. 合板
      国内合板メーカーでは針葉樹丸太の手当ても一段落、南洋材丸太は値下げ要請を進めているが、製品が不調なため厳しい状況である。メーカーでは安定した生産が続いている。
       針葉樹構造用合板(12mm,3×6)の流通筋における売り姿勢が強まる一方、価格も弱含みで推移していたが、メーカー側の値上の打ち出しで手当ても一巡し、安値も一掃された。輸入合板の国内市況は型枠類は品薄感が出ており、やや締まり気味。下地類はやや弱含み。

  6. 構造用集成材
      現地ラミナ価格の値下げは受け入れられず、220〜225ユーロの据え置きとなった模様。プレカット工場では10月後半の受注に営業力の差が出始めた。また11月後半には輸入品の供給が増えるとの憶測から当用買いが多くなり、荷動きは悪くなっている。管柱の価格は9月に下方修正され、10月は1,750円を割り込み、メーカーでは採算が採れない状況である。一方、集成平角は長尺材に好調な荷動きが見られ、受注残も多く強含みとなっている。
      輸入集成材は、産地で原木価格の高値が続いているため値上げ要求が強いが、日本サイドは市況低迷とユーロ高によりコストが合わず、引き下げを主張している。管柱365ユーロ、集成平角380ユーロの水準では競争力がなく、難しい局面となっている。

  7. 市売問屋
      10月になり、次第に回復感が出始めた。秋需とはいえないまでも、戸建、建売住宅の最後の踊り場が到来した感がある。国産材では、これまで動きのなかったヒノキ構造材が割安感のためか一部で買われるようになった。外材構造材の荷動きは良くない。造作材ではスギ、ヒノキ内装材が引き続き好感触である。北洋材の製材メーカーからの値上げ攻勢は厳しいが、流通段階では吸収できないままである。価格も変化なく、全品目保合いである。

  8. 小売
      構造材はスギ、ヒノキとも価格に変化は見られない。外材はウェアハウザー社の米ツガKD正角、根太、筋交等が品薄だが、アカマツなど北洋材製品の販売は順調である。集成材は管柱、平角とも価格に変化はない。針葉樹合板の仕入は順調である。型枠合板の価格は多少値下がりしている。耐火ボードが今月末から不足気味になりそうな気配である。プレカット各工場は10月に入って多少空きがある模様。
注)当センター開催の「市況検討委員会」の報告より作成

参考資料 需給価格動向PDFファイル


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