平成16年11月9日

(財)日本木材総合情報センター

11月の木材価格・需給動向

  1. 国産材(北関東)
      栃木では、多少雨に影響されているが、順調に出材されている。価格も上向き、伐採意欲も出て来ている。ヒノキ柱材が少ないため引き合いが強く、荷動きは良い。元落ちは少ない。原木価格はヒノキ中目材を除き、値を上げている。なお間伐材・小径木は公共工事など各方面で使われてきており、価格も多少値を戻している。
      群馬では、天候不順により原木入荷はヒノキ、カラマツにやや不足感がある。スギ中目材は荷余り気味で価格は弱い。製材工場では、ここに来て公共物件や一般住宅の受注が入り、そこそこの状況に戻りつつあるが、製品価格は弱含み。

  2. 米材
      米国の9月住宅着工は前月よりも若干減少したものの高水準である。北米の製材品市況は供給過剰により続落しているが、対日丸太輸出価格は適材が不足気味で、高値横ばいが続いている。ウェアハウザー社の11月積み米マツISソートは790ドルで6カ月連続の据え置きとなった。10月の産地港頭在庫は前月より減少し、6,040万スクリブナー(約27万m3)である。
      米材丸太の入荷は例月の船数、出荷は減少傾向にあり、在庫はやや増加している。内陸製材工場では製材品の売行きが鈍く、丸太消費量が落ち込んでいる。大型港湾米マツ工場がKD、グリーン材とも値下げし、輸入製品価格より割安となっている。
      米材製材品の入荷は、米ツガ、米マツの既製品は回復したが、SPFが減少したため全体的に数量は少ない。出荷は順調である。在庫は低級材が滞留している。既製品の入荷は回復したものの、引き合いは低調で国内価格は横ばいで推移している。一方、産地価格は米ツガグリーン小角が値下げ、米ツガKD割物も値下げとなったが、ウェアハウザー社の割物良材は品薄で据え置きである。米マツ製品も間柱を除き据え置きとなった。

  3. 南洋材
      マレイシア・サバ州ではとくに北部地区で天候が悪化している。各工場は断食明け前に仕入を行うべく、原木、製品フリッチを積極的に手当てしている。原木、製品市況は石油価格の値上がりにより強含み。サラワク州では天候が相変わらず不順で出材に影響が出ている。断食、本格的な雨季の到来を控え、現地シッパーは、これ以上の値下げを食い止めようとしている。
      丸太は入荷が減少気味、出荷は横ばいで、在庫量はやや減少している。製材品の入荷量は横ばいである。堅木類、セラヤ、メランティの仮設部材、棒類の荷動きが順調である。

  4. 北洋材
      産地のナホトカ、ウラジオストックの港頭在庫は冬山造材への端境期のため少ない。アカマツ丸太の在庫は青カビ丸太が混入しており、売り、買いの居所探しの状況である。エゾマツ丸太は韓国からの引き合いが強く、不足気味である。カラマツ丸太は日本の合板メーカーの引き合いも少ない。
      伏木・富山港の10月丸太入荷は5.6万m3で出荷は順調、在庫は2カ月である。国内丸太価格はアカマツは弱気配だが、カラマツ、エゾマツは横ばい。製品価格も横ばいで推移している。製材工場では、エゾマツ製品の受注が地場を中心に好調である。

  5. 合板
      国内合板メーカーでは針葉樹丸太は手当済みで一服状況、南洋材丸太は、産地価格がジリ安の中、必要量の手当てが進んでいる。針葉樹合板メーカーは12mmの生産を減らし、24mm、28mmの厚物を増産して生産調整を図っているが、供給が需要をやや上回っている。
      一般ルートでは活発な引き合いも見られず、買い控えが目立つ。一方、住宅メーカーやプレカット工場向けの直需系は順調な荷動きを保っている。針葉樹構造用合板(12mm,3×6判)は底打ちしたものの、価格を押し上げる勢いは見られない。輸入合板については、型枠合板は需給調整が進み、価格は底打ちしているが、塗装型枠、構造用、下地類はやや弱含みとなっている。

  6. 構造用集成材
      日本側はユーロ高による輸入コストアップを吸収できず、また現地では輸出価格の低迷で収益を圧迫している模様。ホワイトウッドのラミナ価格は値下がりし、215〜220ユーロが基準になってきている。
      集成管柱の荷動きは、輸入品の供給増に模様眺めの状況が続き、悪くなっている。集成材メーカーでは在庫積み増しが出始めた。集成管柱の価格は中国等海外の供給力増加の予想が拍車をかけ下方修正へ動いており、1,700円が中心となっている。中断面では長尺物の輸入品が少ないため、荷動きも好調である。中断面は長尺物の欠品が続いているが、価格は上がっていない。
      輸入集成材はストラエンソ社の量産工場が完成し、拡販対策を図るため、過去最安値330ユーロ(オントラ1,650円)を提示している。入荷は年明けになる見込み。

  7. 市売問屋
      台風の影響により、一部でヒノキ構造材が買われている。スギ構造材は原木がやや強含みであるが、製品価格を押し上げるほどではない。スギ、ヒノキ内装材や一部特殊物に荷動きが見られる。外材は米ツガ構造材をはじめ全体に荷動きは良くない。北洋材製材メーカーからの値上げ攻勢は強いが、市場でなかなか通っていない。ここにきてKD材の要求が特に強くなり、グリーン材の売りづらさが目立っている。価格は全品目とも保合いで推移している。

  8. 小売
      スギ構造材は、とくに九州方面からの入荷に遅れが出ており、近県材にシフトしている。外材ではウェアハウザー社の米ツガKD正角、根太、筋交等が品薄で逼迫感がある。北洋製材品は特にKD板の良材が少ない。造作材ではスプルースの良材が品薄である。構造用集成材の入荷は順調で、ホワイトウッドとレッドウッドの価格差が開いてきた。針葉樹合板、型枠合板等は年内は多少の値上げで推移しそうである。耐火ボードは今のところ品薄は見られない。
注)当センター開催の「市況検討委員会」の報告より作成

参考資料 需給価格動向PDFファイル


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