平成17年11月7日

(財)日本木材総合情報センター
11月の木材価格・需給動向

1.国産材(北関東)

 栃木は、生産状況が良く、入荷・集荷とも順調である。間伐材もそれなりに生産されているが、公共工事等での利用分野が限られ、まだまだ荷動きは悪い。製材品は原木価格上昇との連動がみられず、荷動き強含み気配に到らず。原木市場の元落ち少ないなど丸太価格も上向けでしばらくの間横ばい模様。群馬は、スギ、ヒノキ材とも入出荷は少ないが、スギ材は今月から国・民有林ともに出材が始まる。工場ではほぼフル操業の状況。製品受注は公共物件が出始め販売は順調である。製品価格は、原木価格の上昇に比べ依然低迷のままだが、地域ビルダーとの連携等大手メーカーとの差別化で価格確保を図っている。

 

2.米材

 9月の住宅着工数は前月より3.4%増と好調を維持。北米の住宅資材市況は急騰後反落しているが、需要は旺盛である。輸出用丸太は米国内工場向けとの競合で港頭在庫は依然低水準、価格も値上げとなる。10月の産地港頭在庫は約4,498万スクリブナー(約20万2千m3)と低水準ながら前月比約31%増と回復。ウェアハウザー社の11月積み米マツISソートは795ドルで4カ月振りの10ドル値上げ。米材丸太の10月入荷は低位で、出荷は横ばい、在庫は減少である。産地高に円安、船運賃高と輸入コストは上昇しているが、内陸製材工場では製品価格に反映されず、また操業状況も回復せず当用買いが続く。大型港湾製材工場はフル稼働で原材料のコスト高と現地挽製品の供給が減少している米マツ小割物についてAD根太類1,000円、タルキ類2,000円の再度値上げ。米材製材品の入荷は減少、出荷は順調、在庫は減少である。産地状況は、日本市場の長期低迷によるカナダ西岸工場の再編、工場閉鎖、米国向け転換が相次ぎインターフォー社はエーコン工場のみで激減。安定供給はカスケイディア社とティンバーウエスト社の2社。産地価格は生産減、カナダドル急騰にもかかわらず、円安・日本市場不振で、各品目とも今年最安値に対して20〜30ドル値上げが精一杯の状況である。


3.南洋材

 サバ州は天候悪化にイスラムの断食も加わり伐出は低迷している。相変わらず中国からの原木の引き合いが強く相場は強含みの推移である。サラワク州でも天候悪く、断食明けの休みもあり、出材はかなり落ち込む模様。原木相場は強含み見込みである。PNG、ソロモンは天候不順で出材が悪く強含みである。丸太は入荷、出荷とも減少気味で、在庫も減少となっている。また、製材品入荷は減少、とりわけ11月中旬に特恵関税が切れるフタバガキ科の入荷は激減する見込みである。原木の販売は合板用、製材用とも低迷している。製材品も全般的に低迷しているが、桟木、棒類及び2等平割類等の比較的安価な製品の引き合いは強い。

 

4.北洋材

 現地では伐採、出材の端境期のため丸太は非常に少ない。シベリアの気温は暖かく10月中頃からようやくマイナス気温になったが、出材までには到らず大幅に遅れる模様。ナホトカ、ワニノ港頭在庫は通常の約半分程度と少ない状況。中国、韓国の引き合いが強く、大半が中国向けである。市況はアカマツ丸太は108〜112ドル(CIF)。エゾマツ丸太は103〜108ドル(CIF)と強気配である。カラマツ丸太もワニノ港積みで、100ドル台(CIF)にのせて強保合である。今後も中国、韓国向け家具、ピアノ部材の需要増からエゾ、アカマツ丸太良材の買い付け増の様相。
 富山港、富山新港10月丸太入荷は41,051m3(アカ15,560m3 エゾ20,445m3 カラ5,046m3)、アカマツ原板を含む製品入荷は10,588 m3である。出荷は減少し、在庫は1.6〜2カ月程度。なお、西日本地域の在庫は減少。
国内丸太価格は現地価格の値上がり等から綱引き状態。製材品は、KD材の動き良好で、グリーンもほどほどの動きだが、価格は全く動かず。

 

5.合板

 合板原料の針葉樹丸太は、強含みでジリ高基調である。南洋材丸太も依然不足しており値上げ基調が続く。針葉樹合板の厚物化によりm3換算での製造量増加も出荷量に応じた生産状況。メーカーは原油高騰による、丸太価格上昇のコスト高は避けられない。また需給調整もとれ始め、製品価格の値戻しを推し進めている。輸入合板は原木・良材不足、原油値上から価格は強含み。必要分の注文入り始めているが丸太の確保が先決の様相。入荷量は7〜9月と低レベル。特に型枠12mm 3×6、構造用12mm 3×6に品薄感が生じている。


6.構造用集成材

 12cm用ラミナ入荷が順調になってきたが、まだ需要に追いつかない状況。10.5cm、12cm用ともストライキ時の高値材入荷が大半のため、値下がり気味の管柱用はコスト対策で苦慮。第4四半期のラミナ値決めは、原油高騰によりフレートが上昇し、また不需要期に入る時期が重なり、厳しい折衝が続いている。
 受注は大手と中小プレカット工場に差がつき始め、プレカット工場への直送がほとんどで問屋への配送は少ない。管柱、平角の荷動きに大きな変化はないが、12月から1、2月にかけての実需に不安感を持ち、在庫削減に動くところもある。地域加工賃格差等プレカット工場の受注競争の激化が始まり、特に建売関連ビルダーが受注量を減少させたのに伴い加工賃が下落し、その転化を構造材の価格に求めてきている。国産集成管柱は1,700円を切る安値も出ているが、多くは1,720円を中心値とし横ばい模様。中断面は56,000〜57,000円で安定感がでている。
 輸入構造用集成材の8月の入荷は64,265m3で過去最高。小断面は生産数量がほぼ固定で中断面の入荷が大幅な伸びを示したもの。オーストリア、中国、フィンランドの3カ国で入荷の80%近くを占める。

 

7.市売問屋

 国産材構造材は全般的にスギ材をはじめ動きは鈍い。ヒノキ材は一部品薄感もありまずまずの動きを見せる市場もある。外材構造材では米材の供給元からの押上げが徐々に浸透しているものの、市場の動き活況に到らず、相変わらずで流通筋は苦慮の様相。造作材では国産材のスギ、ヒノキとも特別な動きはないが、催し市などで買いの動きが出ている。外材では期待の3〜4分小幅板の動きが少し鈍る。9〜10月の建売等も減少傾向の影響大きく、各市場催し市以外に全く盛り上がらず苦戦している。11月に入り回復傾向にあるのが明るい材料である。

 

8.小売

 スギKD、グリーン材とも多少安い。ヒノキは変わらず。外材は米ツガKD、割物KDの入荷少なく先行き1,000〜2,000円/m3の値上げ。またアカマツ製品は変わらず。特に米マツKD梁、桁は強い。SPF売れ筋(14F×4×2 14F×6×2等)は品切れ継続。造作材では米ツガ、スプルース、米マツピーラー等良材は品薄だが価格は横ばい。ホワイトウッド管柱は100〜150円安い、レッドウッド集成材管柱は横ばい、中断面材等も横ばい。ラーチ合板は変わらず、ラワン合板は薄物、中厚物とも値上げ模様。工務店では新規物件はあるが年末から新年にかけての仕事になってきている。



参考資料 需給価格動向PDFファイル


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