平成18年5月12日

(財)日本木材総合情報センター
5月の木材価格・需給動向

 

1.国産材(北関東)

 栃木は、価格が上らず森林所有者の出材意欲が今ひとつである。生産状況からみても、入荷、集荷は悪い状況。また間伐材等は新年度始まったがまだ動きが悪い。丸太、製材品は状況が悪い中で荷動きも悪い。市場の元落は少ない。スギ材、ヒノキ材の丸太価格は横ばい。群馬は、特に問題になるほどでないが、主伐材少なく、原木市場でスギ中目材の供給が激減している。製材工場の操業生産調整を実施するなど厳しい工場が多い。プレカット等仕事はそこそこにあるものの、価格面で米マツ既製品を使用するなど若干生産ダウンの様相。製品価格は米マツ製品などの高騰もあるが国産材は相変わらず低迷している。

 

2.米材

 3月の米国住宅着工数は前月比7.8%減少した。依然高水準を維持するが減速感に注目必要。カナダのオールドグロス材は伐出が始まっており日本への入荷は7月以降になる模様。価格は値上げを提示している。米国材出材はそこそこ順調で価格は高値安定の状況。港頭在庫は約6,014万スクリブナー(約27万m3)と前月比11%減少した。ウェアハウザー社の5月積み米マツISソートは835ドルで4カ月連続横ばいである。米材丸太の4月入荷及び出荷は横ばい、また在庫は増加傾向である。4月に入り大型港湾製材工場の主力製品、米マツ平角KDとグリーン材ともに販売好調で、2,000〜3,000円値上げが通っている状況である。一方内陸製材工場は製品の値上げが通ってきてはいるものの、前月同様に販売低調で当用買いの姿勢は変わらない。

 米材製品入荷は月によりバラツキ、出荷は順調、在庫は減少している。既製品の荷動きは品薄から良い。産地では、米国のカナダ産針葉樹製材に対する輸入関税措置終局に向け仮合意。カナダ製材品の米国向け一層強化の一方で、カナダドル高の状況下で値上げできない日本向けはさらに厳しい方向が見られる。ウェスタン社のカスケディア社買収完了で日本向け安定供給等への新しい動きに期待大きい。

 


3.南洋材

 サバ州は雨量少ないものの従来に比べ天候不順である。原木出材の絶対量が少なく、日本からの受注残を抱えているマレーシア内合板工場の旺盛な原木購入もあり、原木市況は強含み。製材工場は慢性的に原木手当てに苦慮している状況。サラワク州は、晴天と降雨が繰り返しており天候不順である。原木出材は落ちて、需要に追いつかず港頭在庫も少なく、原木市況は依然として強含み。PNG・ソロモンは相変わらず出材芳しくなく、中国からの引き合いが旺盛で原木市況は強い。丸太の入荷微増、出荷は横ばい、在庫は減少。製材品入荷も減少である。原木の販売は合板用、製材用とも低迷している。製材品ここにきてコストアップを少しづつ転嫁できるようになってきたが、適正利潤には到らない状況である。

 

4.北洋材

 ナホトカ・ウラジオ港の港頭在庫は日本向け約14万m3と増加したが、全て完売の様相で次のオファーは少ない。現地オファーの少ない要因は、富山新港の帰り荷の船積遅れによる滞船の影響で丸太の入荷も遅れ気味があげられる。産地市況は、カラマツ丸太は113〜115ドルCIF(1〜2等)と強気配での推移。アカマツ丸太115〜117ドルCIF(1〜2等)と横ばい。またアカマツ丸太のキレンスク良材も124ドルCIF(1〜2等)と横ばい。さらにエゾマツ丸太は先月に引き続いて強気配で110ドルCIF(1〜2等)を堅持している。

 富山港・富山新港の4月丸太入荷は、77,362m3(アカマツ42,869m3 、エゾマツ25,664m3、カラマツ7,156m3 ベニマツ1,673m3)とほぼ先月同様で、アカマツ原板を含む製品合計は10,761m3で先月比若干減少。出荷は動き悪くなく、在庫は3〜4ヶ月である。国内丸太価格は横ばい、製材品は現地挽き完成品との競合あり横ばい。荷動きは丸太入荷の遅れもありまずまずの動き見られる。製材品は売れ行き悪く停滞している。北洋材工場の採算状況悪く、連休前後を利用しメンテナンスを行い稼働率を落としている状況見られる。

 

5.合板

 原料の針葉樹丸太は、踊り場ながらも再浮上の状況。南洋材丸太は依然じり高基調である。消費ベースに合わせた対応で価格注視した買い付け状況。生産やや増産傾向にあり在庫増になりつつも、背景には厚手化の進行や長尺化がある模様。またメーカーは値上げを提示しており先高も強調していること注目。針葉樹構造用12mm 3×6 は値上げ前の流通の補充買いが進み、一部メーカーでは納期遅れの状況。輸入合板は、品薄状況が続き価格の強基調変わらず。特に型枠、薄物に逼迫感あり。国産品手当のシフトも進んでいる様相。

6.構造用集成材

 欧州内の製材需要回復と米国向け活発なこと、さらに収益重視が最優先された状況下で、契約ごとに高値となったラミナが5月末から入荷し出し、コスト高の転嫁が始まる。特にレッドウッドラミナは品薄で供給がタイトになる見込みである。国産集成材は、プレカット工場の稼働率が大手住宅メーカーからの受注が少なくフル稼働とならず、国産集成材工場における本格的な受注には到らない。国内産の出荷に大きな変化はないが、小手からの受注少なく活気に欠けている様子。なお、ラミナ価格高値で推移しているため受注に見合った生産が続いて、管柱、中断面ともに適正在庫の状況である。

 10.5cm角管柱は1,750円、中断面は58,000円が中心値だが、管柱は50円、中断面は2,000円以上の値上げを目指す流れとなっている。輸入品はユーロ高で上昇し、入荷量も限られているため国内マーケットは国内産のコスト高の受け入れに傾斜している。欧州産集成材はラミナ供給の限界、ユーロ高によるコストの上昇、日本以外の輸出国マーケットが好調、さらに収益改善を最優先とした経営等が重要ポイントとなり、コスト優先の価格体系が作られ安値での販売は姿を消している。

 

7.市売問屋

 国産材構造材は、4月後半からスギ、ヒノキがようやく動き、まずまずの状況。ヒノキ土台を積極的に集荷している一部プレカット工場あり注視される。外材は、米材中心に先月に続き入荷薄で米ツガ、米マツ等は強気配で推移。国産材造作材はスギ、ヒノキに特別な動きないが、これまでより役物製品の動き感じられる。外材は、2×4部材あまり出回らず強い。新年度に入りまずまずの動き出てきたが、この動きに乗っていけるか否かが今後の課題である。販売先、生産地ともにその対応の差が大きく、注目の局面も想定される。

 

8.小売

 構造材は、スギ柱、ヒノキ土台・柱横ばい。間柱等製品は外材品薄感から国産材へのシフトみられる。外材の米ツガKD、割物KD材とも強含みで品薄。5月の入荷少なく6〜7月材料不足懸念される。北洋材アカマツKD原板入荷少なく良品タルキ入荷待ち状況。米マツ平角KD・グリーン、及びSPFは今月も品薄で価格は強い。造作材は米ツガ平板、スプルース、米マツピーラ等価格強気配。集成材は管柱、中断面とも強い。合板は全面高で特に2.3mmは品薄である。輸入合板も品薄である。床板等は台板が強く製品価格に転嫁している。

 


参考資料 需給価格動向PDFファイル


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