平成18年7月10日

(財)日本木材総合情報センター

7月の木材価格・需給動向

 

1.国産材(北関東)

 栃木は、丸太安値が出材意欲に影響し全体的に生産状況は悪い。また今年は梅雨が長いため、丸太の入荷、集荷状況も悪い。間伐材等は相変わらず動き悪い。丸太の荷動きは、製材工場が製材品を市場へ出荷するか、小売かで差が出ている模様。市場の元落は少なめ。スギ、ヒノキ材(柱材)は多少値上がり気味だが、全体的にはまだまだである。原木不足から柱材、ヒノキ中目材は強含みの推移である。

 群馬ではスギ材の供給が極端に減少。在庫は通常量確保で当面問題なし。製材工場は5〜6月やや低操業だが、7月に内装材、構造材出荷で持ち直している。製材品受注・販売はやや上向きだが価格は依然として厳しい。原木供給減でスギ柱用材は8,000円台から12,000円と急騰し、しばらくは原木高の製品安が見込まれる。

 

2.米材

 5月の米国新設住宅着工数は前月比5.0%増加し、やや持ち直したが、住宅ローン金利が強含みで先行きは流動的。カナダのオールドグロス材の出材は本格化せずスローな状況で、産地価格は20ドル前後アップの模様。買材マーケットに丸太が潤沢に無いのは先月同様で、米国内の製材品市場は下げているが、原木市況は高止まりに変化はない。産地港頭在庫は大幅減少して約4,475万スクリブナー(約20万1千m3)と前月比約18.6%マイナスである。ウェアハウザー社の6月積み米マツISソートは835ドルで6ヵ月同値。米材丸太の6月入荷、出荷、在庫ともに横ばいである。大型港湾製材工場は荷動き良く、価格は強含みでフル稼動している。一方内陸部製材工場は、改善の兆しは見られず当用買いに徹している。

 米材製品の入荷は月毎に増減を繰り返している。出荷は順調、在庫は既製品が極端に少ない。産地ではカナダドル高でカナダ製材工場は対日だけでなく対米も減産している。引き合いがあっても、流通筋は在庫なしで、本船入港待ちが続く状況。米材既製品はもはや市場性を失うとの見方も出ている。


3.南洋材

 サバ州は、天候不順で出材は相変わらず減少している。マレーシアの合板工場は海外からの受注を抱え丸太の買い意欲は旺盛で、製材加工工場は丸太確保に苦慮している。この中で原木市況は強気一辺倒である。サラワク州は天候おおむね良好だが、雨量多いため出材は減少している。特に良材に不足感がある。合板工場の手持ち在庫量は減少している。当面原木市況は強含みで推移。PNG・ソロモンはサバ、サラワク州の原木市況を受け一段の値上げとなっている。丸太の入荷、出荷、在庫はいずれも横ばい。また製材品入荷も横ばいである。丸太の販売は合板用、製材用とも低迷している。製材品は、新規に契約するたびにFOB(Free On Board)5〜10%アップとなっており、採算は相変わらず厳しい。なお製品の荷動きは全般的に良好である。

 

4.北洋材

 現在端境期で出材は全く少ない。現地シベリアは長雨でトラック運搬が遅れて出材も少ない模様。中旬以降の夏切り材の出材にも不安感が出ている。価格も強気配で10ドルアップを唱え始めているシッパーもいる。また、アカマツ原板工場にも丸太不足の影響が出て、今後の出材状況にもよるがUSグレード275ドルの居所が280ドルの声もあり強含みである。カラマツ丸太(中目)も115ドルCIF(1〜2等)前後、アカマツ丸太123〜125ドルCIF(1〜2等)と強気、エゾマツ丸太(中目)112〜114ドルCIF(1〜2等)と若干値上模様となっている。

 富山港・富山新港の6月丸太入荷は、61,930m3(アカマツ33,708m3、エゾマツ21,076m3、カラマツ5,629m3、ベニマツ1,517m3)と先月比やや減少。アカマツ原板を含む製品合計は15,602m3で先月に比べ若干増加した。エゾマツ、カラマツ丸太に不足感があるが出荷は通常ベース、在庫は例年より1ヶ月分少ない3ヶ月程度である。国内丸太価格は仕入れ価格の値上がりにより徐々に強含みで丸太はまずまずの荷動き。製材品価格は横ばいである。輸入完成品の荷動きは良く、内地挽き製品もまずまずの動き。北洋材工場は原木仕入れ価格の値上がりで採算状況がますます悪くなっている。

 

5.合板

 合板原料の針葉樹、南洋材丸太ともに値上がりのため、国産材丸太(スギ)を利用する動きが活発化している。メーカーは、欠品品目が多く、納期待ちや受注調整が続く中、生産品目のシフト等で政策的に対応し増産体制に入っている。針葉樹構造用合板は需要期を迎え、仮需も旺盛で特に厚物が品薄となっている。メーカー側も生産品目のシフト等で対応しているが効果は上がっていない。またラワン系の薄物や型枠合板も納期遅れが出ている状況で強含み展開である。輸入合板は、丸太事情が好転せず産地価格の値上げが一段と進み、国内市場は品薄状況である。品薄傾向は暫く続く見込みで、先高基調は変わらず高値展開が続く模様。

 

6.構造用集成材

 ホワイトウッド、レッドウッド産地の北欧メーカーの強気姿勢に変化はない。特にフィンランドは森林税の転稼で強気の姿勢は継続の見込みである。ドイツ等セントラル地区も大型工場の稼動でホワイトウッド丸太にタイト感が出始めている。また為替のユーロ高が追い討ちとなり、国内メーカーはコストアップが必至で大幅な価格転嫁をプレカット工場等に要請する模様。国産集成材は、輸入製品の契約減の影響もあり、各メーカーとも早い時期から受注が多い状況。関東にも動きが出始めたが中京の活気までには至っていない。

 輸入管柱の入荷減とラミナ価格の大幅なアップにより、1,800円(10.5cm角3m)は浸透して1,850円がメーカー唱えとなっている。今後のラミナ状況次第では更なる上方修正が行われる見込み。中断面はB/L(Bill of Lading)単位で60,000円超の価格設定でコストをカバーしたいが、市況とのギャップはまだまだある模様。欧州産集成材は管柱、中断面ともに現地価格の上昇と為替の円高により、大幅なアップで交渉先は決めされる見込みである。大手メーカーの提示価格に同調するメーカー大半で収益重視が全面に出た状況である。

 

7.市売問屋

 国産材構造材は、スギ、ヒノキ柱とも荷動き軟調で推移。母屋、桁類も動きが良くない。ヒノキ土台の良材のみが少なく、やや強気配である。外材は米材の入荷薄が続いている割りには荷動きがいまいち。米マツは梅雨入りとともに全くの当用買い。国産材造作材は特別な荷動きない。外材は桟木のみ動きが良い。

 販売は全体的に動きが悪く今ひとつ盛り上がりに欠ける。どの市場も大きな記念市には広範な集客に努め、セリ売りが出来るように配慮しており、それなりの効果をあげている。

 

8.小売

 構造材は、スギ柱変わらず、ヒノキ土台、柱ともに多少市況は強い。米ツガ角KD材は全くの品薄が継続している。米ツガKD割物は多少待てば入荷する。北洋材アカマツ良材は相変わらず相変わらず入荷待ち。ホワイトウッド間柱関係も品薄が続いている。造作材はスプルース、米マツピーラー、米ツガ良材が少ない。タモ、アッシュ等広葉樹は変わらず。集成材管柱は多少値上げ、中断面は変わらず。合板はコンパネ、ラワン構造用合板2.5、4、5.5mmがジリ高。ラーチ合板も強い。低価格のフロア材は姿を消し、どのメーカーでも最低ラインで4,900〜5,000円/坪となった。ドア枠等も低価格品について7〜10%の値上げである。

参考資料 需給価格動向PDFファイル


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