平成18年9月8日

(財)日本木材総合情報センター

9月の木材価格・需給動向

 

1.国産材(北関東)

 栃木は、ここにきて原木価格上がり気味となり、生産状況も良くなっている。しかし、価格上向きになっても入荷、集荷状況はまだまだである。間伐材等は、公共工事の発注もこれからという状況で動き鈍い。荷動きは、絶対量少なく動きはまあまあで、市場の元落少ない。原木不足により価格多少上ったが、製品価格等からは多少上がっても大きくは期待できない状況である。
  群馬は、出材順調で入荷、在庫とも特に問題ない。原木消費多少少なめで、製材工場の操業やや低水準。製材品受注・販売はやや低迷ながらも先行きの見通しが少し出てきた。スギ製品価格は依然低迷している。

2.米材

 7月の米国新設住宅着工数は前月比2.5%減少(年率179.5万戸)と失速感一層鮮明である。カナダはファイアークロージア等の影響で出材減少し、オールド・セカンドグロス材ともに非常にタイトな状況。また米国も同様で品薄状態。産地港頭在庫は横ばいで約4,055万スクリブナー(約18万2千m3)と前月比約0.7%プラス。
  ウェアハウザー社の9月積み米マツISソートは835ドルで8ヵ月同値。米材丸太の8月入荷、出荷、在庫ともに横ばいである。大型港湾製材工場は、荷動き好調維持し、KD材は3,000円/m3程度の値上げを9月実施する模様。一方内陸製材工場は販売不振で値上げできる状況でなく苦戦している。
  米材製品の入荷遅れ気味、出荷落込み傾向、在庫増加の状況。産地はウェスタン・フォレスト・プロダクト(WFP)社の統合終了し日本市場重視打ち出し安定供給目指す動き。産地価格は小角、割物10ドル値上り10月以降のオファーはまだ出ない。06年上半期の入荷量はSPF製品増加し、米ツガ低調、米マツ大幅減である。

3.南洋材

 サバ州は、天候おおむね良好で出材順調である。マレーシアの合板工場相変わらず旺盛な原木手当て進め、また輸出業者の積極的買い付けの影響で原木市況は強含みである。なお、メランティー等堅木の市況はここにきて一服感出ている様子。サラワク州も、好天続いて出材順調である。一部地域では渇水のため出材落ち出ている模様。原木市況は相変わらず強い。PNG・ソロモンは値ごろ感からか引き合いが強く、原木市況は強含みである。原木の入荷・出荷・在庫状況はいずれも横ばい。原木販売は合板用、製材用とも良好で、製材品の荷動きおおむね良好。ただ契約毎に産地価格値上がりしその転嫁に苦慮している。

4.北洋材

 ロシア・イルクーツク州では伐採量2〜3%増加も、伐採現場奥地化しており、価格は強含み。特に引き合い強い中国・満州里(マンシュウリ)の影響を受け、日本向け価格は140ドル程度と強い。また現地状況として、国内石炭輸送優先からイルクーツク全体で貨車不足し、同様に極東ハバロフスク州でも、悪天候の影響もあり貨車不足で出材は減少している。このような中で産地丸太等全て強気配で、アカマツ原板KD・USグレード 295ドル〜305ドル(CIF平均価格)、カラマツ丸太118ドル(CIF)、アカマツ丸太138ドル〜139ドル(CIF)、さらにエゾマツ丸太120ドル(CIF)と値上り状況にある。
  富山港・富山新港の8月丸太入荷は、56,063m3(アカマツ40,636m3、エゾマツ9,233m3、カラマツ6,194m3)と先月比大幅に減少し、アカマツ原板を含む製品合計は12,319m3で先月比やや減少した。出荷は順調、在庫は2.5カ月程度である。国内丸太、製材品価格はいずれも強含みである。丸太・製材品荷動き順調である。北洋材工場は原木仕入れ価格の値上がりで採算状況相変わらず悪い。工場稼動10割と回復、原木調達不足気味。受注残は1週間〜10日程度である。

5.合板

 合板原料の針葉樹丸太は、居所高の中でメーカー在庫手当出来ている模様。南洋材丸太は産地価格ジリ高傾向で推移。メーカーは盆休みで在庫薄進み、半月以下の工場大半。大手メーカー受注残の改善に取組み始め、市場の品薄に拍車かかる。針葉樹合板は12mm厚を筆頭に割り振り数量大幅に減少しタイト感強まる。また南洋材合板は薄物、型枠、構造用を中心に引き続き強含み展開。輸入合板は、型枠、フロア台板を中心に強い。先行きは需要増見込みから、国産、輸入品ともに価格高騰、品薄による逼迫感、品目にもよるがまだまだ続く見方大勢である。なお、高値続きと品薄から代替品を探る動きが加速していることも注目されよう。

6.構造用集成材

 産地では第4四半期ラミナ交渉スタートしたが、中近東、欧州の好景気に刺激され、シッパーは強気の態度を崩していない。北欧産レッドウッドは第3四半期よりもさらに値上がりの様相。レッドウッドラミナの影響もあり、米マツラミナも高騰してきた。国産集成材は、ラミナ価格の上昇が続くなか受注活況を呈するが、ラミナ入荷を考慮の操業状況である。中京、関西の旺盛な販売・荷動き、関東も動き出始め、好調な秋需要となっている。価格高騰からスギKD材等への移行見られるが、全体的には集成材への傾き堅調である。
  管柱はラミナ価格アップ大きく、値上げ追いつかず、引続き値上げせざるを得ない状況。9月出荷1,900円〜1,950円(10.5cm角3m)の価格帯での動き。ラミナ価格上昇から年内には2,000円超の模様。中断面はB/L単位で60,000円〜62,000円の大台に乗り、50,000円台の価格姿消す。特にレッドウッドラミナ不足気味で価格はさらに上昇の気配である。7〜8月積みの欧州産管柱は高値提示したメーカーも全量成約となったことから、9〜10月積はユーロ高もあり一段と高値のオファーが出る模様である。

7.市売問屋

 国産材構造材は、一部市場でヒノキKD土台、スギKD柱プレカット工場向けにまずまずの動きみせている。外材は好調というには程遠いが、入荷品薄続き米材を中心に値戻ししている。国産材造作材は羽柄材が一部市場では好調に推移し、特に夏休み明けにはかなりの動き見せている。外材は北洋材が良材少なく、供給サイドからの値上げ要求も通りまずまずの動きである。比較的長期夏季休暇のわりに、単価の値戻しもあり久しぶりに全体の売り上げが前年同月を上回った模様。なお、一部市場で以前に比べ比較的順調な動きがみられるということは、やっと地場での仕事が出てきた、或いはやっと仕事が取れてきたということであろう。

8.小売

 構造材は、スギ柱変わらず、ヒノキ柱、土台3,000〜4,000円/m3値上げ。米ツガ角(90、10.5KD)材入荷少ない。米ツガKD割物は在庫あるが多少強含み。北洋材アカマツ9〜10月連続して3,000円/m3値上り模様でタルキ極めて強い。ホワイトウッド間柱も値上る。造作材はスプルース、米マツピーラ良材少なく強い。アッシュ等広葉樹変わらず。集成材は管柱100〜200円値上り、中断面は横ばい。合板は全品強いが、ラワン下地用合板強烈で3ヵ月で400円/枚の値上げ。針葉樹合板は値上るもののスピード遅い。床板、フロアは台板が輸入材でさらに値上げ模様。ドア枠等メーカーによっては一段の値上げを考慮している状況。

参考資料 需給価格動向PDFファイル


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