平成19年5月10日

(財)日本木材総合情報センター

5月の木材価格・需給動向

 

1.国産材(北関東)

 栃木は、ここにきて生産意欲落ちてきた。場所によって入荷・集荷状況は異なるがまずまずの状況。荷動き状況は良い。市場の元落少ない。スギ材等価格が梅雨前で全体に下がり気味である。間伐材・小径丸太は製品の動きが相変わらず悪く荷動きにも影響している。能登震災復旧用で小丸太の引き合い出ている。
 群馬は、スギ等製材工場入荷及び在庫やや少な目。プレカット等に臨機応変に対応できる工場への仕事集中傾向。米マツ高値で構造材受注はスギ材主体に変化。原木手当て意欲薄れるも供給減少で価格は横ばい。


2.米材

 3月の米国新設住宅着工数は前月比0.8%増(年率151.8万戸、06年3月比23%減)とほぼ横ばいも低水準。カナダ丸太はオールドグロスの無い物高の状況は前月同様で、セカンドグロスは保合い。米国丸太は若干弱い。港頭在庫は約6,000万スクリーブナー(約27万m3)と前月比約18.9%増加した。またウェアハウザー社の5月積み米マツISソートは、弱含み続き前月から10ドル下げ790ドルとなった。米材丸太は1月の大量入荷の反動で2月は減少したがそれ以降は横ばい。大型港湾製材工場の荷動きは、平角(KD・グリーン)が若干悪い程度で割物の荷動き良く、全体としては順調である。一方、内陸製材工場は前月同様販売低調で当用買いの姿勢に変りない。米国住宅マーケットの低迷強まり、木材製品市況も深刻さ増している。カナダ日本向け工場は丸太不足続き生産回復遅れるものの、5月以降回復に向かう模様。産地製品価格は据置模様眺めである。製品の入荷はディメンション少なく商社が買い控えたこともあって低迷、出荷も低迷し、在庫は横ばい。荷動き回復の兆しなく連休明けの動きが注目されている。なお、米ツガ3m割物(間柱、筋交い)は相変わらず入荷少なく引き合い多い。一方、カナダ挽米マツ製品は高値によるスギ材代替等から、市場性失ってきている。


3.南洋材

 サバ州は、4月下旬から雨季に逆戻りの天候で、出材にかなり影響がある。現地通貨の対ドル高もあり、原木市況は相変わらず強含みで、製材品市況も平割類中心に高値で推移している。サラワク州も天候不順で出材落ちている。小径木は弱含みだが、レギュラー材は高値で張り付いたままの状況。製材品市況も全般的に強含み。またPNG・ソロモンは、中国の買い付け相変わらずで、原木市況は強含み推移である。
 原木の入荷、出荷、在庫状況とも横ばい。製材品入荷はやや増加の様相。販売は合板用、製材用とも低迷している。集成材が急激な値上げでコストアップから一服感がある。ホワイトセラヤの入荷極端に少ない。


4.北洋材

 ナホトカ・ウラジオ港の港頭在庫は、約30万〜35万m3と時期的に順調なペースだが、中国向け低質材が約50%の模様。中国向け船積は本調子ではないが、ロシア側のアカマツ丸太価格は強気一辺倒である。またワニノ港のエゾマツ、カラマツ丸太の在庫も50%が低質材の状態。このような産地状況の中で、アカマツ丸太155ドル(CIF、良材は167ドル)と横ばい、エゾマツ丸太は韓国の港が満杯状態等から145ドルとほぼ横ばい、カラマツ丸太は154ドルと強含みである。なお、アカマツ原板KD材は330ドル(GRN材285ドル)と横ばい。
 富山港・富山新港の4月丸太入荷は、55,970m3(アカマツ35,629m3 、エゾマツ18,283m3、カラマツ2,058m3)と先月同様で、アカマツ原板を含む製品合計は12,305m3と先月比大幅減。出荷は順調、在庫は2〜2.5ヶ月。国内丸太価格はエゾマツ多少値下がり気配、カラマツ強気配、アカマツ横ばいである。製材品価格は在庫増から低質品より多少値下げ気配。荷動きは丸太に配船の遅れはあるが季節柄入荷増加しており順調。製材品はエゾ、アカマツ製品の動きが悪い。東京、川崎港に集中入荷した輸入完成品も動き悪い。北洋材工場は高い原価の丸太の製材となって、製品価格への転嫁が必要になってきている。


5.合板

 合板原料の南洋材・北洋材丸太とも強含み展開。特に北洋材はジリ高傾向続き、輸出税引上げの動きあり先行き不透明である。また南洋材丸太も産地高続きメーカーは厳しいコスト環境にある。3月の国内生産量は約28.3万m3と極めて順調である。うち針葉樹合板の生産量は22.4万m3と過去最高となった。なお、在庫量は10.9万m3と依然少ない。国産南洋材合板の荷動きは全般的に低調で、輸入合板の品薄品目を中心に引き合い顕著である。一方、国産針葉樹合板は当用買いに落着き、流通在庫は順調に積み増し進み、荷動き一服状態で回復は5月後半からとの見方が大勢となっている。輸入合板は、入荷量や商社手持ち在庫は減少気味で、価格引き締まっているものの、市場の対応は慎重で、当用買いが続いている。


6.構造用集成材

 ユーロ高の状況は当面変化ない模様で輸入コストが大幅上昇している。国内メーカーは15〜20ユーロ前後上昇のラミナ価格に為替が影響し危機感表面化の様相。低価格のセントラルヨーロッパへ一部シフトしても、欧州圏内の引き合い強くラミナ価格引き下げ気配ない。早期のラミナ価格転嫁が重要課題である。国産集成材は、2〜3月動き悪く、4月も稼働伸びず在庫滞留のプレカット工場多い。連休稼動のプレカット工場も見られ今後に期待出ている。なお、スギ集成材注目も生産量少なく安定受注はまだ難しい。KD材と価格差有す中断面はコスト上昇深刻だが市場の反応はまだ鈍い。管柱はコスト転嫁から2,500〜2,600円以上(105角)の価格提示メーカーが大半である。中断面も赤字解消から72,000〜73,000円へ大幅アップの交渉である。しかし市場は本格的な動きとならず反応はまだまだの状況。輸入集成管柱は、ストラエンソ社の5〜7月積み価格71,500円から4,500円程度のアップ提示の模様である。提示価格は国内産より大幅な高値だが成約多い。 


7.市売問屋

 国産材構造材は、スギ、ヒノキに変化なく、ひと頃の最悪を脱したかという程度の動き。外材は入荷薄が続くが動きは今いち。米ツガ防腐土台等はそれほどの価格上昇なかったことからまずまずの動き。国産材造作材は全般的には動き鈍いが、北洋材の大幅値上がりからスギKD良質タルキの動き良くなり注目される。外材は北洋材タルキが相変わらず高値続きで、全くの当用買いとなってきた。桟木はまずまずの動き。大工・工務店等町場にあまり仕事無く、様子見の状態で積極的な買いはどの市場でも見られない。そうした中で中堅パワービルダー及び自社建売業者は高値の中でも特定品目に物色の動きある。 


8.小売

 構造材は、スギ、ヒノキとも強含み。特にスギKD間柱がホワイトウッド集成材の高値の影響で、代替需要から高値である。米ツガKD材正角、平割とも多少の値上げ。北洋アカマツ、エゾマツタルキかなり落ち着いてきている。造作材はピーラ、スプルースとも良材入荷少ない。価格は横ばい。集成材はホワイトウッド、レットウッドともに強い。米マツKD材の価格据え置きで価格差拡大し、集成材から米マツKD材、ヒノキKD等への代替見られる。合板は針葉樹合板相変わらず強含み。商い品目は薄物、厚物とも順調である。ラワン合板は現状維持。プレカット工場は先月に比べ仕事出てきている。工務店は多少見積り多くなってきている。  


参考資料 需給価格動向PDFファイル


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