平成19年7月10日

(財)日本木材総合情報センター

7月の木材価格・需給動向

 

1.国産材(北関東)

 栃木は、梅雨期に入り、下刈り等に移行もあり、伐出一段落している。間伐関連の小径木を主体としての入荷・集荷は落ち着いている。荷動き状況は製品の荷動きと連動して弱い。市場の元落少ない。スギ・ヒノキ材価格は中目材が入荷減少から値上がり模様。なお、間伐材・小径木はまだまだ動き悪い。
 群馬は、主伐少なくスギ、カラマツ大径材手当に若干苦労している。梅雨期でも90%台操業と好調な工場も見られるが、全県的には販売不振の様相。製品受注そこそこだが、採算面は厳しい状況に変わりない。


2.米材

 5月の米国新設住宅着工戸数は前月比2.1%減(年率147.4万戸、06年5月比24.2%減)と一層の低水準。カナダ丸太はオールドグロスの伐出本格化し価格保合い。セカンドグロスは弱い。米国丸太は値下げだが、先月同様に、フレート高と円安でトータルコストは強保合い。港頭在庫は約4,573万スクリーブナー(約20万6千m3)と前月比約4.6%増加気配。ウェアハウザー社の7月積み米マツISソートは、弱含みが続き6月から20ドル下げ760ドルとした。米材丸太は入荷、出荷とも横ばい、在庫は増気配。大型港湾製材工場の荷動きは全体に悪く低調である。内陸製材工場の荷動きは極端に悪く徹底的な当用買いで対応。一方、米材製品産地は米国住宅マーケット低水準。またカナダの日本向け製材品が原木不足、労働者のストライキ関連で積極的な売り込みは見込めないなど厳しい状況が続く。産地価格はWFP社が為替調整もあり米ツガKD小角を30ドル下げたが成約少ない。また米マツは生産量少なく高値でマイナーアイテムとなっている。米材製品の荷動きは梅雨、国政選挙で一段と悪い。入荷少ないが売れ行き不振が続き、ここに来て在庫増で動きが取れない状態である。


3.南洋材

 サバ州は、局地的に雨量多く、天候全体としては良くない。出材にかなり影響及ぼしている。丸太、製材品の市況は消費国からの引き合い少なく全般的に勢いなくしている。サラワク州はサバほど天候悪くない。丸太のメランティ等(堅木)の市況は相変わらず堅調だが、その他特に小径木は弱含みとなっている。またPNG・ソロモンは原木市況相変わらず強含みである。
 原木の入荷はやや減少、出荷、在庫状況は横ばい。製材品入荷は集成材(フリー板)の荷動き悪く、その他製材品も低迷している。販売は合板用、製材用とも低迷している。


4.北洋材

 ナホトカ・ウラジオ港の港頭在庫は、約11万m3である。(日本向けアカマツ丸太1〜2等材約8万m3うち半分は売約済み。中国向け低質材約3万m3)また、ワニノ港のエゾマツ、カラマツ在庫は日本向け少なく大半が韓国、中国向けである。7月1日からのロシアの未加工木材輸出関税の取扱いから荷動き止まっている。なお、契約済みで配船遅れの取引は6月30日の事前通関が認められ、7月中頃までは事前の輸出税で出荷できる模様。この産地状況の中で、アカマツ丸太157〜162ドル(CIF)横ばい、エゾマツ丸太は136ドル、カラマツ丸太は152ドルといずれも弱含み。また、アカマツ原板KD材も325ドル(GRN材275ドル)とやや弱含み。
 富山港・富山新港の6月丸太入荷は、56,265m3(アカマツ38,576m3、エゾマツ13,876m3、カラマツ3,014m3、ベニマツ799m3)と先月比大幅減(65%)で、またアカマツ原板を含む製品合計も同様に12,409m3と先月比大幅減(41%)である。出荷は低調、在庫は3〜4ヶ月である。国内丸太価格はカラマツが値下がり気味、エゾマツ、アカマツは横ばいである。製材品価格は在庫増から値下げ気配である。エゾマツ、アカマツ製品の動き非常に悪く、厳しい局面続いている。


5.合板

 原料の南洋材丸太は強含み展開。南洋材、北洋材ともに合板メーカーは多くの丸太在庫を抱えており、為替円安もあり手当ては鈍い。5月の国内合板生産量約26.4万m3、うち針葉樹合板の生産量は20.9万m3と順調だが、出荷量は18万m3で前年同月比84.8%と低調である。在庫量は15.7万m3と先月より2.8万m3増加して溜っている。国産南洋材合板は輸入合板の弱基調の影響避けきれず市況弱く、一方、輸入合板は流通在庫が滞留している中、売り上げ確保と在庫削減の思惑から12mm厚物品を中心に底割れ価格が出始め、安値に引かれて市況は下げ基調である。実需見通しの立たない現段階では価格の居所探る見方が強まっている。


6.構造用集成材

 欧州産ラミナ入荷は5万円台が現実となり、コスト高は避けて通れない状況。ラミナ取引の第3四半期交渉始まったが、契約数量は減産基調からも少量の模様。
 国産集成材は、6月の受注は最近にない落ち込みである。プレカット工場の稼働率の落ち込みと自社在庫の消化を図ったことが大きな理由との見方大勢。中断面はKD米マツ平角の価格据置が影響し、価格の高値修正は不調となった。また、管柱は6月から荷動き極端に悪くなり、集成材メーカーの工場操業は大幅に落ちている。このため価格は、中断面で72,000〜73,000円を唱えたものの、70,000円を下回る動き。メーカーはコスト上昇からも売価とのギャップを解消することが当面の課題である。また、管柱は一ヶ年間以上値上がりを続けたことから、少しでも安い時期の仕入れをとの動きが各段階(商社、プレカット工場、問屋等)で行われ、在庫過多となり安値出始めている。しかしながら、コストは確実に上昇しているため、国内メーカーは減産を強化して価格の下落を防ぐ方策としている。
 一方、輸入集成材は、現地メーカーとの契約は一定量を維持しての交渉が基調となっているため輸入数量に大きな変化はない。入港済の製品は国内の動き悪く、倉庫保管料が嵩み始めたため、流通在庫はコスト割れでの販売になる可能性出はじめている。


7.市売問屋

 国産材構造材は、スギ、ヒノキとも全く動き悪く、相場的に高止まりしているものの一部スギ柱材などに安値見られる。また外材も動き良くない。国産材造作材は神社仏閣等ごく特殊な注文材につれて出品される材に動きあるが全体的に動きよくない。外材は、北洋材タルキが高値で止まっており、動きも鈍り、地域によってかなり差がでるようになってきた。冴えない市況続いているが、夏休みに合わせて学校関係工事に用いる県産材等が発注されることがあり、期待を抱く地域も見られる。


8.小売

 構造材は、スギ、ヒノキとも変わらず。スギKD間柱一時の勢いない。米ツガKD材正角、平割とも横ばい。ホワイトウッド間柱(10.5cm)在庫多く多少下がる。北洋アカマツタルキもKD良材を除いて弱い。米マツKD平角と集成平角の価格差がついてきた。集成材はホワイトウッド管柱の下げ足速い。中断面レッドウッドは変わらず。合板は針葉樹合板価格は変わらずだが品不足はない。輸入コンパネ(F3)は値段下がる。ラワン合板は先行き弱気配。プレカット工場は2〜3週間で納品できる状況。好調市況は終わり、早くも工務店の下げ要求が出てきている。先行きの仕事出てきそうだが、確認申請の厳格化で、着工までの日数増加する気配。  


参考資料 需給価格動向PDFファイル


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