平成19年8月10日

(財)日本木材総合情報センター

8月の木材価格・需給動向

 

1.国産材(北関東)

 栃木は、梅雨明け等時期的にも丸太生産落ち着いてきている。また入荷・集荷も順調である。荷動き状況はまずまずで悪くない。市場の元落少ない。ここにきて全体的に丸太不足の影響が出てスギ材(柱)価格は値上がり模様。なお、間伐材・小径木は公共工事等の請負発注によって左右される。
 群馬は、スギ等入荷・集荷順調。大手ビルダーと提携の工場はそこそこ仕事あり、8月としては若干多忙だが、他の工場は先が見えない状況である。公共工事スポット物件や別荘関連の仕事が出るようになった。


2.米材

 6月の米国新設住宅着工戸数は前月比2.3%増(年率146.7万戸、06年6月比19.8%減)と3ヶ月ぶりに増加も依然低水準。カナダ丸太は7月21日から始まったBC州沿岸の山林労働者等のストライキによる影響で、オールドグロス林材品薄が続いて強保合。セカンドグロスは弱い。ストライキ長引くようだと丸太供給の影響懸念されるが、1ヵ月程度なら特に問題ない模様。米国丸太は小幅ながら値下げ続いている。港頭在庫は約4,217万スクリーブナー(約19万m3)と前月比約7.8%減少した。またウェアハウザー社の8月積み米マツISソートは、弱含み続き前月比10ドル下げ750ドルとした。米材丸太は入荷、出荷、在庫といずれも横ばいである。大型港湾製材工場の荷動きは、先月同様低調で、7月下旬には最大手が米マツKD平角を3,000円/m3値下げした。内陸製材工場の荷動きも先月同様に悪く当用買いに徹している。一方、製材品は入荷、出荷、在庫とも減少している。米国の住宅着工の低水準と住宅ローンの焦げ付きによる住宅市場回復の悲観的見方、さらにカナダBC州沿岸ストライキの影響により、7月生産分は8月前半に入荷するが以後の予定がたたず、先行きさらに縮小気配である。


3.南洋材

 サバ州は、相変わらず天候不順で出材に影響が出ている。丸太、製材品市況は、出材落ち込んでいるが、消費国からの引き合いが堅木を除いて少ない状態から、先月同様に弱含みである。サラワク州も例年になく天候不順で、原木の出材落ちているが、現地合板工場からの引き合い少なく、輸出も低迷しており、メランティレギュラーもここにきて弱含みに転じてきた。またPNG・ソロモンも同様に天候悪く出材落ちてきているが、中国からの引き合いが、これまでの大量買付けによる在庫増のため様子見状態で減少していることから、弱含みである。なお日本向けは植林木(梱包材)の比率高い。
 原木の入荷、出荷はやや減少、在庫状況はやや増加。製材品入荷はやや減少。販売は合板用低迷、製材用横ばいである。製材品はホワイトセラヤ等を除いて荷動き鈍い。


4.北洋材

 ナホトカ・ウラジオ港の港頭在庫は、約10万m3(日本向けアカマツ丸太1〜2等材約5万m3、中国向け低質材約5万m3)と少なく、ロシア側からのオファーも少ない。またシッパーも材がなく夏季休暇の状況も見られる。しかし日本側も手持ち在庫多く、荷動き悪く様子見の状況である。7〜8月のアカマツ原板および製材品の日本向けは各月おおむね7万m3に減少する見込み。このような産地状況の中で価格は、アカマツ丸太150〜160ドル(CIF)、エゾマツ丸太は132ドル、カラマツ丸太は150ドルといずれもほぼ横ばい気配。またアカマツ原板KD材もおおよそ325ドル(グリーン材275ドル)と横ばい。
 富山港・富山新港の7月丸太入荷は、78,066m3(アカマツ61,502m3 、エゾマツ14,110m3、カラマツ2,454m3)と先月比増(39%)で、またアカマツ原板を含む製品合計も13,598m3と先月比増(10%)である。出荷は低調、在庫は3〜4ヶ月である。国内丸太価格および製材品価格はカラマツ、エゾマツ、アカマツとも横ばい。丸太の荷動きは製材品が悪く鈍い。製材品は7月後半より多少の動き出る。北洋材工場の採算は、原木価格下がらず大赤字の模様で減産の方向出ている。なお、輸入製材品が京浜地区等で滞留し注視されよう。


5.合板

 合板原料の南洋材丸太は強含み展開だが、北洋材は軟調傾向。各メーカー大量の原木在庫あり、新規手当ては様子見の状態。6月の国内合板生産量約27.9万m3、うち針葉樹合板22.1万m3と順調だが、出荷量16.8万m3で前年同月比70.5%と大幅落ち込み。在庫量は21.1万m3まで膨れ上がる。国産南洋材合板は、先月同様輸入合板の弱基調の影響避けきれず弱い。針葉樹合板は住宅着工の落ち込みから需要鈍化し荷動き鈍い。今後メーカーは減産で需給バランスとる方針である。一方、輸入合板は、先月に引き続き12mm厚物品を中心に弱含み展開となり、安値に引かれて値下げ基調である。価格の居所探っており手当ては慎重となっている。


6.構造用集成材

 ラミナの第3四半期価格交渉は、ユーロ建て価格を引き下げ提示も、ユーロ為替高騰から、円換算では大きな修正に至らず、またラミナ在庫量多く成約量激減となる模様。当面欧州市況良好で推移し、原木価格が高騰し、日本向けラミナ価格大幅引き下げは極めて難しい状況。なお、既契約ラミナは順調に入荷し、コスト上昇が懸念される。この中で国産集成材7月受注は一段の落ち込みになり、8月はさらに悪化の見込み。流通、プレカット工場等の在庫が滞留していることからも動き鈍化し、価格は弱い。4〜6月契約ラミナの工場消費時期となり、コスト大幅に上昇し中断面、管柱ともメーカーは大幅な赤字が発生する環境にある。しかし、流通段階での滞留在庫の処理もあり、コストよりも販売量確保に方針転換を図る営業も出始めている。メーカーは減産で需給調整の動き。一方、輸入集成材は、原料高騰を懸念して、年初より輸入製品を買い増していたプレカット工場多数あり、自社在庫を削減することが優先され、フリーの構造用集成材の動きは国産集成材以上に悪く、市況は下方修正へ進んでいる。第3四半期の輸入管柱、平角のオファーは大幅な値下げで提示も、契約は滞留在庫多く、スキップするところが多い。


7.市売問屋

 国産材構造材は、全く動き悪く、わずかにヒノキ土台角の良材に少し買いが入る程度。外材も動き悪い。また、国産材造作材は、内装材の良材(壁材、床材など)で、安価であれば少し食指が動くが全体に動き良くない。外材は全く動きない。建築確認申請の見直し以来新規物件が取れないという「小売」の嘆き大きい。全く動き悪く単に夏休み前で動き鈍いという段階でない状態。時期的には最悪と言えるものになっている。


8.小売

 構造材は、スギ、ヒノキとも変わらず。米ツガKD材正角、平割ともに荷動き悪く多少の値下げ模様。北洋アカマツKD良材は不足気味で価格横ばい、その他アカマツ製品は2,000円/m3の値下げ。また米マツKDも値下げ。造作材はピーラ、スプルースとも良材入荷少なく価格は横ばい。集成材はホワイトウッド、レットウッドの柱、平角ともに値下がり気配。合板は輸入合板(特にコンパネ)の値下げ足早くまだまだ下げ含み。また針葉樹合板も値下げなど合板全体が弱い。改正建築基準法での新規確認が取れないため、プレカット工場の仕事非常に少ない。6月20日法改正以前の許可物件が8〜9月に出るがそれ以降心配される。  


参考資料 需給価格動向PDFファイル


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