平成19年9月7日

(財)日本木材総合情報センター

9月の木材価格・需給動向

 

1.国産材(北関東)

 栃木は、品不足での価格上昇を期待し、また生産時期も迎え、新材伐採への意欲が出てきている。入・集荷は今後良くなってくる気配。スギ材の荷動き良いが、ヒノキ材は製材品と同様に悪い。建築確認申請の遅れの影響が危惧されている。市場の元落少ない。丸太不足の影響からスギ材(柱)価格は徐々に値上がりしているが、ヒノキ柱材は特に悪い状況。なお、間伐材・小径木はまずまずの動き。
 群馬は、スギ等入・集荷順調。大手ビルダーと提携の工場は忙しくほぼフル操業、一方、暇なところは一層暇と二極化の様相。製品受注等8月も順調で9月も継続している。建築確認申請の遅れの問題出ていない。


2.米材

 7月の米国新設住宅着工数は前月比6.1%減(年率138.1万戸、前年同月比20.9%減)と一層の低水準。カナダ丸太は山林労働者等のストライキでオールドグロスの品薄続いて強保合い。セカンドグロスは保合い。米国丸太は小幅な値下げ継続。なおフレートは史上最高値更新も、トータルコストは円高でオールドグロス保合い、それ以外は弱含み。港頭在庫は約4,932万スクリーブナー(約22万2千m3)と前月比約17%増加した。またウェアハウザー社の9月積み米マツISソートは、弱含みで5ヶ月連続して値下げし、前月比10ドル下げて740ドルとした。米材丸太は入・出荷、在庫も横ばいである。大型港湾製材工場の荷動きは、先月同様低調で、8月末には最大手が2ヶ月連続で米マツKD平角を3,000円/m3値下げした。内陸製材工場の荷動きも先月同様に悪く当用買いの姿勢。一方、製材品は入・出荷、在庫とも減少し、荷動きSPF製材品を除き激減の様相。産地は、米国住宅着工の不振続きから製材品市況は全面安の状況。一部製材工場は長期工場閉鎖を計画している模様。また、カナダBC州のストライキは長期化し、製材工場はスト解除後も丸太不足で、生産回復は大幅に遅れ来春以降の見方。なお、内陸のSPF製材品はストの影響ないが、日本の買気は低い。


3.南洋材

 サバ州は、相変わらず天候不順で出材悪いが、国内外の丸太引き合い少ないため、市況は弱含み。また製材品も各消費国の在庫調整のため引き合い弱く市況は低迷している。サラワク州も天候不順で、原木の出材落ちているが、インド向けカポール、クルイン等堅木を除いて予想以上に国内外の需要が伸びず、丸太市況は弱含み。またPNG・ソロモンは、中国からの引き合い在庫調整のため弱く、丸太市況弱含みとなっている。
 原木入荷はやや減少、出荷横ばい、在庫状況やや増加。製材品入荷やや減少。販売は合板用低迷、製材用横ばい。製材品はホワイトセラヤ等(平割)が入荷順調で荷動き一服感、その他は相変わらず荷動き鈍い。


4.北洋材

 ナホトカ・ウラジオ港の港頭在庫は、日本向け1〜2等材約4万m3と季節柄もあるが少なく引き合いもない。アカマツ価格は、おおむね150ドルでの取引としているが、今後の予約価格はおおむね160ドルを唱えてくる模様。また、現地港頭には通常の原板在庫に加えて日本向けアカマツ完成品の数量が目立つ状況見られる。この産地状況の中で、先述したアカマツ丸太150ドル(CIF)、エゾマツ丸太は135ドル、カラマツ丸太は150ドルといずれもほぼ横ばい気配。またアカマツ原板KD材はおおよそ330ドルとやや強含み。
 富山港・富山新港の8月丸太入荷は、37,383m3(アカマツ14,415m3 、エゾマツ20,455m3、カラマツ2,513m3)と前月比大幅減(47.9%)で、アカマツ原板を含む製品合計も10,287m3と前月比減(75.7%)。出荷は製品の動き悪く、丸太売れ行きも低調。在庫は3〜4ヶ月。国内丸太価格はアカマツ弱含み、エゾマツ横ばい、カラマツは入荷、在庫少なく多少強気配。製材品価格は動き悪く在庫減少が見えず弱含み。輸入完成品(東京、川崎港)の出荷低調で過剰在庫解消せず(約4.8万m3)。工場の採算は原木価格下がらず赤字模様で15〜25%減産。


5.合板

 合板原料の南洋材、北洋材丸太のメーカー在庫量は多く、予想以上に国内需要が伸びず、手持ち在庫をなかなか消化できない。製品市況の動き見極めて丸太必要量を随時確保する動きである。7月国内合板生産量約27.3万m3、うち針葉樹合板21.5万m3と依然として生産順調だが、出荷量16.8万m3と停滞しており、2ヶ月連続で低水準である。在庫量は25.9万m3まで膨れ上がっている。国産南洋材合板は、弱含み展開が続いている。針葉樹合板は需給バランスの崩れを改善し、下げ相場の終息を図るべく先月から今月と減産を実施しているが現状目だった効果がない状況。輸入合板も、例年になく鈍い状態続いており、建築確認申請の遅れが需要低迷の一つの要因との見方ある。7月の入荷量は31.9万m3と非常に少なく、8月も同様との見方強く減少傾向は続く。


6.構造用集成材

 第3四半期のラミナ契約は、ラミナ消費が進まないことから、スキップしたメーカーが多く、契約量は大幅に減少した模様である。国内メーカーのラミナ在庫は十分で、第4四半期の交渉が注目されている。なお、既契約のラミナは契約通りの入荷となっている。この中で国産集成材の9月受注は、8月よりは上向きだが、まだフル操業にはほど遠い状況が続いている。輸入集成材の既契約分が安定して入荷しているため、滞留材に大きな変化はなく、荷動きは低迷している。メーカーは減産による需給調整続けているが、建築確認申請の遅れもあり荷動きの出る時期が不明となっている。集成材価格は、住宅資材の動き全て低迷しているため、中断面、管柱ともに動き悪くなり市況は最悪となっている。ピーク時より10〜15%以上の値下がりと、動きの悪さが重なり価格の落ち着き先が不透明である。一方、輸入集成材は、既契約分の販売量が大量にあり、第3四半期の管柱の契約量は最少となり、また中断面は50%程度となった模様である。価格は大幅に下方修正され、今後の国内市況建て直しに時間が必要となっている。


7.市売問屋

 国産材構造材は、前月からの低調な流れ変わらず全く動き悪い。必要最低限の買いしか入らずこれといった動きない。外材も市況悪化に伴う大手工場の値下げが相次ぎ動き悪い。また、国産材造作材は全く動き止ってしまっている。外材も同様に全く動きない。さらに建築確認申請の遅れに伴う影響は、一般の新聞にも掲載されるなど、かなり深刻な状態で、市場来場者の話題も当該申請に集中している。


8.小売

 構造材は、スギ、ヒノキとも変わらず。米ツガKD材正角は横ばい。平割は120mm寸法は弱く、105mmは横ばい。北洋アカマツKD、グリーン材とも横ばい。欧州材間柱はメーカーにより安価である。また米マツKDは横ばい。造作材はピーラ、スプルース良材入荷少なく価格横ばい。集成材はホワイトウッド、レットウッド柱、平角ともに横ばい。合板はコンパネ、ラワン構造用合板の下げ早く、一時に比して40%強値下がる。ラーチ合板も同等に値下がる。なおラワン薄物、中厚物は多少の値下げとなっている。一方、改正建築基準法での新規確認許可が下りないため、プレカット工場の先行きの仕事に懸念出ている。行政からの指針が早く示されないと工務店が実施する新築の仕事は年末にかけて激減しそうである。 


参考資料 需給価格動向PDFファイル


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