平成19年10月10日

(財)日本木材総合情報センター

10月の木材価格・需給動向

 

1.国産材(北関東)

  栃木は、価格上向きに来ているが、秋口の降雨で伐出作業遅れ気味。天候回復で入荷等良化の見込み。荷動きぼちぼちだが、関連する製品の荷動き鈍く、決して良くない状況。市場の元落少ない。丸太の入荷増加の様相から価格は横ばい。なお、間伐材・小径木の動きは今ひとつ悪い。
 群馬は、9月の台風で民有林林道が大きな被害。民有林の出材が低水準。スギ柱材は出材減で、カラマツも合板向け引き合い好調で価格は強含み。工場の原木在庫は少な目。大手ビルダーと提携の工場はほぼフル操業。製品受注等はスポットの公共事業も始まり順調だが、価格は、全体的に厳しい需要低下で相当な弱含み。


2.米材

 8月の米国新設住宅着工戸数は前月比2.6%減(年率133.1万戸)と一層の低水準。カナダ丸太は長引く山林労働者等のストでオールドグロスの品薄続き価格強い。セカンドグロスは保合い。米国丸太は10月積みも小幅な値下げ継続。なおフレートは史上最高値更新中で、トータルコストはオールドグロス強含み、セカンドグロスは弱含み。港頭在庫は約4,976万スクリーブナー(約22万4千m3)と前月比ほぼ同じ。またウェアハウザー社の10月積み米マツISソートは6ヶ月連続して値下げし、前月比10ドル下げて730ドルとした。米材丸太は入・出荷、在庫とも横ばい。大型港湾製材工場の荷動きは、2カ月で米マツKD平角6,000円/m3下げたにもかかわらず先月同様低調である。内陸製材工場の荷動きも先月同様に悪く当用買いの姿勢。一方、製材品は入・出荷低水準で、在庫は減少気味。荷動きはスト前の積み残し既製品とストに不参加の小手の製品のみで、回復は来年春以降の見方大勢。産地は米国内木材需要不振とカナダドル高でカナダ木材産業は大打撃。産地の価格は、小手が土台向け米ツガグリーン小角を大幅値上げ(690ドル→825ドル/1000BM)、この影響受け入荷激減の中で割安感のあった米ツガグリーンは2,000円値上げ、KDは母屋角のみ在庫底払いで1,000円値上げした。


3.南洋材

 サバ州は相変わらず天候不順。断食と一部地区での厳しい違法伐採取締で、出材かなり落ちている。合板市況低迷で国内外からの丸太引き合い少なく、製材品の引き合いも低調で、市況は引続き弱含み。サラワク州も天候不順で出材落ちているが、引き合いはインド向けカポール等堅木を除いて少ない。同様にPNG・ソロモンも、中国からの引き合い弱く、丸太市況は低迷している。
 原木の入荷・出荷は減少、在庫はやや増加。製材品入荷はやや減少。販売は合板用、製材用とも低迷。製材品は全製品の荷動き鈍い。


4.北洋材

 ナホトカ・ウラジオ港の港頭在庫は、日本向け1〜2等材約3万1千m3と少なく引き合いも低調。在庫のアカマツ丸太価格は、おおむね140〜150ドル(CIF)で取引できるが、虫害・アオカビ材多くある模様。また現地港頭の日本向けアカマツ完成品は販売を図るが減少していない。ナホトカ港にはアカマツ原板約18,000m3あり、アオカビ材も見られると言う。ワニノ港はエゾマツ、カラマツともに在庫がない状況。なお中国は日本より20〜30ドル高く買い続けている様子。この状況の中で、先述のアカマツ丸太150ドル(CIF)、エゾマツ丸太133ドル、カラマツ丸太145〜150ドルといずれも弱含み。アカマツ原板KD材(U/Sグレード)は約320ドルとやや弱含み。
 富山港・富山新港の9月丸太入荷は、26,305m3(アカマツ10,607m3 、エゾマツ10,517m3、カラマツ4,008m3、ベニマツ1,173m3)と先月比大幅減(70.4%)で、アカマツ原板を含む製品合計は10,155m3と先月比ほぼ同じ。出荷は製品の動き悪く減産して少ない。在庫は4ヶ月程度。国内丸太価格はアカマツ、エゾマツ、カラマツともに弱含み気配。製材品価格は工場操業短縮(20〜30%)でも在庫消化できず弱含み。加えて輸入完成品(東京、川崎港)も出荷低調で、過剰在庫(約50,000m3)は解消していない。


5.合板

 合板原料の南洋材、北洋材丸太のメーカー在庫は過多。国内需要が動かず新規手当は極端に減少し、不足品のみを当用買いの状態。8月の国内合板生産量約23.4万m3、うち針葉樹合板18.3万m3(対前月比84.8%)と減産したが、それ以上に需要減退して、出荷量は15.6万m3(対前年同月比73.8%)と低水準で、在庫量は28.6万m3に膨れあがった。国産南洋材合板は、輸入合板が堅調気配から、徐々に強含み展開となる気配を注視。この中で針葉樹合板は大手メーカーが値上げを打ち出したが、市場では需要の先行き混迷していることから反応は鈍い。一方、先述の輸入合板は商社筋による販売先行姿勢が弱まり、型枠や下地12mm厚品を中心に価格が漸く引き締まり始めた。なお、8月入荷量は26.3万m3と30万m3の大台を大幅に下回っている。


6.構造用集成材

 既契約の欧州材ラミナは遅れることなく順調に入荷。第4四半期の契約時期となったが、国内の住宅着工の遅れもありラミナ消費量少なく、在庫増加している。このため契約時期は引き延ばす(スキップもあり)見込み。ラミナ価格は市況とのギャップ大きく大幅な下方修正提案も、欧州市況はまだ順調に推移し、値下げは困難が予想される。また国産集成材は本格的な需要期に入ったものの、受注弱くムードは良くない。メーカー各社は大幅な減産による需給調整を実施している。大手メーカーの提示価格が指標となり、管柱、中断面ともに価格上昇は当分ない模様。特に中断面はKD米マツ製品さらに値下げしたこともあり一層厳しい状況。一方、入港中の輸入集成材は第2四半期契約物件で、フリーの集成材は現況市況と格差大きく、販売方策等大きな課題。また第3四半期は少量契約の模様であるが、先行きの荷動きの良し悪しが重要なポイントとなっている。


7.市売問屋

 国産材構造材は、秋口やっと動きが出てきたかなという気配。ただ価格はスギ、ヒノキとも安価。外材は米ツガ現地挽き製材品の入荷極端に減少し、徐々に値を戻し気味。また、国産材造作材は、部分的に少し動き出てきたが際立ってはいない。外材もそれほどの動きなく、桟木、アカマツタルキも値下げ模様。一方、建築確認申請問題は、かなり深刻化しているが、各自治体により多少差ある。木造3階建の少ない地域ではさほど影響がないが、工事施工の大手パワービルダーが全く振るわず全体の動きに相当な影響出ている。


8.小売

 構造材は、ヒノキ土台角多少の動きあるが価格は変わらず。スギ材動き変わらず。米ツガKD材正角、割り物とも入荷非常に少なく、ないもの高は確実な気配。米ツガグリーン材、注入土台とも品薄。欧州産間柱、割り物は安値消えて落ち着く。北洋アカマツは輸入品多すぎ、在庫調整進まず、価格値下げ傾向。造作材はピーラ、スプルース良材入荷少なく価格は横ばい。集成材はホワイトウッド、レットウッド柱、平角ともに価格下落。合板はコンパネ、ラワン構造用合板の値下げも止まりつつある。ラーチは全体に値下げ。一方、プレカット工場の加工は、建築確認申請問題による低水準だが、9月に入り確認申請降り始め仕事戻りつつあり、最悪期は脱した模様。なお、木造3階建住宅、2×4住宅はまだ確認が降り難い状態続いている。


参考資料 需給価格動向PDFファイル


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