平成19年11月9日

(財)日本木材総合情報センター

11月の木材価格・需給動向

 

1.国産材(北関東)

 栃木は、地区差多少あるが丸太生産まずまず良い状況。入荷・集荷も順調である。荷動きは、製材品の荷動き悪いといいながらも、製材工場の操業用丸太の引き合いあり、全体的には堅調。市場の元落少ない。丸太価格は全体に横ばい。なお、間伐材・小径木は、ようやく公共事業の発注が出、荷が動いてきている。
 群馬は、スギ柱適材、合板向けカラマツ中目材原木が不足気味。工場の原木在庫はやや少な目。大手ビルダーと提携工場はほぼフル操業(全般的工場は一層の厳しさ)。製品受注等は順調だが、価格は全体的に弱含み横ばいである。なお、別荘地向け取引で厳しい受注状況聞こえており、冬場の荷動きに懸念出ている。


2.米材

 9月の米国新設住宅着工戸数は前月比10.2%減(年率119.1万戸)と一段の低水準。カナダ丸太はストライキほぼ解決だが、オールドグロスの品薄変わらず価格強い。セカンドグロスは米国市況の影響で弱含み。米国丸太は11月積みも若干値下げ続く。なおフレートは依然高値で、トータルコストはオールドグロス強含み、セカンドグロスは保合い。港頭在庫は約5,160万スクリーブナー(約23万2千m3)と前月比若干増加。ウェアハウザー社の11月積み米マツISソートは7ヶ月連続値下げ、前月比10ドル下げて720ドルとした。米材丸太は入・出荷、在庫とも横ばい。大型港湾製材工場の荷動きは、10月に入りようやく回復したが、過多な在庫抱え、即値戻しとはいかない模様。また内陸製材工場の荷動きは工場差あるが先月同様に悪く当用買い続く。一方、製材品入荷は、東京木材埠頭が激減(1万m3程度の入荷)しているような記録的な低水準。出荷は横ばいで、在庫激減と大きな変化。ストほぼ解決だが、原木・労働者不足、船積遅れで入荷回復は来年春以降の見方大勢。なお、再開第一船は12月末見込み。産地は米国木材需要一段の不振から製材品価格の下落止まらず、米国、カナダとも減産拡大の気配。産地価格は日本国内の不振、カナダドル高でスト明け後の価格交渉が注目される。


3.南洋材

 サバ州は雨季近づき降雨量増加している。丸太の出材は低水準になっているが、それ以上にインド、中国以外の消費国からの引き合い低迷しており、丸太市況は相変わらず弱含み。サラワク州も天候不順である。合板市況の低迷で製材工場に大径材が供給され始めているが、消費国からの製材品の引き合い少なく、良材持て余し気味の様相。合板工場はさらなるコスト削減のため小径木・雑木を使用する傾向にある。同様にPNG・ソロモンも丸太市況は引き続き低迷している。この中で、国内の原木入荷は減少、出荷は横ばい、在庫は減少。製材品入荷は減少している。販売は合板用、製材用とも低迷し、製材品は相変わらず全製品の荷動き鈍い。


4.北洋材

 ナホトカ・ウラジオ現地の情報やオファーが非常に少ない。港頭在庫も少なく、夏切り材の残材がある程で、日本の買い気も少ない。ワニノ港も同様な様子。現地シベリアは、季節の境目で天候不順な時期でもあるが、輸出税の値上がりと丸太価格値下がりで、伐出採算合わず伐採落ちている模様。しかしながら、相変わらず中国の買い気は旺盛(中国国内の市況反映)で、ロシア側の注目は日本に向いていない情勢。現地丸太価格はアカマツ丸太150ドル(CIF)、エゾマツ丸太133ドル、カラマツ丸太145〜150ドルといずれも先月比横ばい。またアカマツ原板KD材(U/Sグレード)も約320ドルと同様に横ばいである。
 富山港・富山新港の10月丸太入荷は、20,422m3(アカマツ7,150m3 、エゾマツ12,003m3、カラマツ1,269m3)と先月比大幅減(77.6%)で、アカマツ原板を含む製品合計も3,312m3と先月比大幅減(32.6%)。出荷は製品の動き悪く減産して少ない。在庫は3〜4ヶ月程度。国内丸太価格はアカマツ、エゾマツ等需要減少の影響で売れ行き弱く360〜720円/m3値下げ。製材品価格は工場操業短縮(20〜30%)でも在庫消化できず弱含み。輸入完成品(東京、川崎港)の在庫減少できず、荷動き不振が市況回復に大きく影響している状況。


5.合板

 製品荷動き低調で、メーカーの減産要因も加わり、原料丸太の消費は落ち込んでいる。このため国内丸太在庫は一時より調整されるも依然として過多気味で、メーカーは不足品のみ当用買いの状態。9月の国内合板生産量は約24.2万m3(対前月比103.5%:8月比で稼動日数増)、うち針葉樹合板19.2万m3(対前年同月比94.7 %)となり、出荷量は17万m3(対同比81.3%)と低水準続いている。在庫量は30.9万m3にまで膨れあがり、10ヶ月連続で増加し注視される。国産南洋材合板は、依然荷動き不振だが、輸入合板の入荷減少の影響から引き合い増気配でている。針葉樹合板はメーカー減産継続しているが、需要の落ち込みそれ以上に深刻で、メーカー在庫は一層増加し減産追いつかない。一方、輸入合板は入荷減少続き、需給バランスようやく回復基調になってきた。価格は12mm厚品を中心に堅調となってきたが、市況を押し上げる勢いない。


6.構造用集成材

 第2四半期契約の欧州材ラミナは大半が入港済みとなりピークは過ぎた。今後はユーロ高の中で、国内市況に見合うラミナ契約を進めることになるが、欧州市況に大幅な変化がない限り、厳しい交渉が予想される。国産集成材は、需要期に入り好転兆しの期待も受注状況弱く、低迷が年内継続の模様。メーカー各社は減産による需給調整継続中だが、住宅着工戸数の伸びなく、またフリーの小・中断面集成材が港湾倉庫に在庫としてあるため、減産だけでは市況回復には至らず、本格回復への道のりは遠い。なお、プレカット工場の稼働率上昇気配も、対前年比では大幅な落ち込み継続し荷動きに活気見られない。一方、輸入集成材は数量少ないが第3四半期契約物件が入荷している。この集成材も国内市況との差大きく販売に苦労する状況。


7.市売問屋

 国産材構造材は、秋需の盛りということで荷動きに期待大きいが、建築確認申請の遅れが依然として影響してると言われ、スギ、ヒノキとも停滞気味で、価格は保合い。外材は、ストライキがほぼ解決したが、米ツガ現地挽き製材品の入荷依然として極端に減少していて、荷動きまだないが価格は戻している。また、国産材造作材は、部分的に少し動きみられるが、値ほぼ変わらず。外材は米材の良材が不足気味で、ないもの高の気配。北洋材の桟木、アカマツタルキ値下げ止まっているが、北洋材全般的に弱含みである。


8.小売

 構造材は、スギ、ヒノキとも動き変わらず。米ツガKD材正角、割り物とも入荷非常に少なく、価格も多少上げている。北洋アカマツタルキは価格下げ止まっている。欧州産間柱一部メーカーの安売り材出ている。造作材はピーラ、スプルース良材入荷少なく価格変わらず。集成材はホワイトウッド管柱等価格下落し、レットウッド柱、平角は変わらず。合板は一部出ていた安値も消え全般に落ち着いている。床板等は低価格品多少の下げ気配。一方、プレカット工場の見積りが入り始めている。しかし加工はまだまだの状況。また建築確認申請が通り始めている。住宅新築自体少ない中で少しでも順調に確認審査が進むことは極めて重要である。


参考資料 需給価格動向PDFファイル


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