平成19年12月7日

(財)日本木材総合情報センター

12月の木材価格・需給動向

 

1.国産材(北関東)

 栃木は、丸太生産は良い。天候よく入荷・集荷も順調である。荷動きは、落札されるがあまり良くない。市場の元落少ない。丸太価格は供給順調なことなどから、ここにきてスギ、ヒノキとも少し下がり気配になっている。なお、間伐材・小径木の荷動きは、公共事業実施に対応して良い方に向かっている。
 群馬は、スギ材等入荷・集荷順調で原木潤沢なことから価格は軟化気配。工場の原木在庫は通常の状況。全般的工場は一層の厳しさだが、大手ビルダーとの提携工場はほぼフル操業で、製品受注等は年内建て納め物件が手一杯きていて、年内は超繁忙だが、年明け後はまだ読みきれない状況である。


2.米材

 10月の米国新設住宅着工戸数は前月比3.0%増(年率122.9万戸)と若干回復したが依然として低水準(前年同月比16.4%減)。カナダ丸太はオールドグロスの品薄変わらず価格強い。セカンドグロスは米国市況の影響で弱含み。米国丸太は12月積みも若干値下げ続く。フレートは史上最高値を更新中で、トータルコストは円高にもかかわらずオールドグロス強含み、セカンドグロスは保合い。港頭在庫は約3,715万スクリーブナー(約16万7千m3)と前月比大幅減少(72.0%)した。ウェアハウザー社の12月積み米マツISソートは8ヶ月連続値下げし、前月比10ドル下げて710ドルとした。米材丸太は入荷減少傾向、出荷横ばい、在庫は減少傾向。大型港湾製材工場の荷動きは、前月に引き続き11月も堅調に推移。また内陸製材工場は回復の兆しなく当用買い続く。一方、製材品は入・出荷横ばい、在庫は減少。米国住宅市場の混乱長期化で、米国、カナダの木材産業の減産さらに強化気配。BC州沿岸はスト解決で生産再開したが、カナダドル高、フレート上昇、丸太不足、米国向け生産縮小によるコスト高など課題山積みの状況。産地価格は米ツガグリーン小角だけが高値(800ドル台)でオファー。KD材は据え置きだが日本側の買い意欲ない。現地生産再開製材品の入荷で低水準ながら荷動き回復気配。

3.南洋材

 サバ州は、雨季模様で伐出現場ではまとまった降雨となり、出材に影響出ている。しかしながら引き続き合板、製材品の市況が低迷し工場からの引き合いが弱いことから、丸太市況は相変わらず弱含み。サラワク州も天候不順で、伐出現場では悪天候。また市況の低迷もあり無理な出材していない状況。しかし各合板工場では適正在庫は抱えている様子から、相変わらず堅木(メランティ等)の市況は堅調に推移しているものの、他樹種は弱含みとなっている。同様にPNG・ソロモンも丸太市況は引き続き低迷している。この中で、国内の原木入荷は減少、出荷は横ばい、在庫は減少。製材品入荷は横ばいである。販売は合板用原木低迷し、製材用は横ばいで、製材品は相変わらず荷もたれ感有り荷動き鈍い。


4.北洋材

 ロシア材は丸太、製品ともに夏場の港頭在庫はほぼ一掃され若干古材が残る程度。ナホトカ・ウラジオ港では12万m3と低水準な在庫状況。日本の在庫は多少減少したがまだ引き合い少ない。しかしながら中国の引き合い依然として旺盛である。またワニノ港も在庫量少なく、日本国内の需要量程度に相当する状況。韓国は依然として買い控え、日本もカラマツ丸太買いを控えている。このような情勢の中で、現地丸太価格はアカマツ丸太146ドル(CIF)、エゾマツ丸太133ドル、カラマツ丸太(極東)137ドル、(シベリア)145ドルといずれも先月比ほぼ横ばい。アカマツ原板KD材(U/Sグレード)は約310ドルとやや弱含み。
 富山港・富山新港の11月丸太入荷は、19,605m3(アカマツ5,633m3 、エゾマツ10,349m3、カラマツ2,246m3ベニマツ1,377m3)と先月比若干減(96.0%)で、アカマツ原板を含む製品合計は7,535m3と先月比大幅増(227.5%)。丸太出荷は製品の動き悪く減産して少ない。在庫は3ヶ月程度に減少。国内丸太価格はアカマツ等需要減少の影響で相変わらず売れ行き悪く、為替円高の影響もあり360〜720円/m3値下げと弱い。製材品価格は工場操業短縮(20〜30%)でも製品在庫消化できず、輸入材、内地挽きの競争激化もあり価格は弱含み。

5.合板

 合板原料は、南洋材、北洋材ともに国内在庫は潤沢に変わりない。南洋材は、産地の雨季や旧正月等供給減少要因に対応して手当て進めている様子。北洋材は成約低調な状況。10月の国内合板生産量は約24.8万m3(対前年同月比86.5%、対前月比102.5%)、うち針葉樹合板19.4万m3(91.8%、101%)と減産継続だが、出荷量が17万m3(79.8%、100%)と低調で、在庫量は11ヶ月連続増加、33.4万m3にまで膨れあがり注視される。国産南洋材合板は、12mm厚品の軟調傾向続いているが普通合板は横ばい推移。針葉樹合板は市場で先安感浸透し、下げ値市況続いている。メーカー側は減産継続しているが効果はまだ見えない状況。一方、輸入合板は入荷量減少が続いているにもかかわらず、需要減退による荷動き低迷から、なかなか価格押し上げきれず、やや軟調傾向。


6.構造用集成材

 産地ラミナ価格は、日本側の買い意欲鈍く下降しているが、ユーロ高の中で日本市況に見合った価格までは難しい状況。今後の日本向け対応は供給企業により変化出ている。国産集成材は、年内受注に勢いなく、年明けも現状を引きずる様相。また大手プレカット工場の稼働率伸びず消化不良気味で、当用買いが主力なことから、荷動きは弱含みから抜け出せない状況。メーカーのラミナ、製品の在庫は減少だが、住宅着工数の大幅な減少から流通在庫がまだ滞留しており、適正化には2〜3ヶ月かかる見込。こういう中で集成管柱・平角の価格は下落して、今後のラミナ手当てを困難なものにしている。なおメーカーごとの販売戦略が極端に異なることから、価格設定に違いが出て市場は混乱模様。一方、輸入集成材は第3四半期契約物件の入荷時期だが契約量減少から大幅に絞られる見込み。次いで第4四半期契約量はさらに減少し低調入荷となる。


7.市売問屋

 国産材構造材は、年内需要の荷動きとしては、ようやく最悪の状況を脱しつつある。ヒノキ土台角やや入荷少ない為まずまずの動きある。外材は、米ツガ現地挽き製材品の入荷相変わらず少なく、相対的に悪い中であるが母屋、防腐注入土台等は値を戻してきた。なお米ヒバ土台もやや強含み。また、造作材国産材には際立った動き見られず、外材は北洋材中心にして相変わらず弱い。市場の動きあまりにも少ない状況の中で、やっとプレカット工場の本格的稼動が近い模様。各市場は冠記念市、創立記念市等に販売集中している。


8.小売

 構造材は、スギ、ヒノキとも動き変わらず。米ツガKD材正角、平割とも入荷少ない。また防腐注入土台も同様に少なく、製造・入荷待ちの状態。北洋アカマツタルキは弱含み。造作材はナラ材(平割:中国産)少なく、価格上昇し、一部はタモ材にシフト。米ツガ、スプルース良材は変わらず。集成材はホワイトウッド、レットウッド材とも弱含み。合板はラワンコンパネ、下地用ベニアを中心に引き合い弱い。ラーチ合板も下げ足早い。床板等は変わらず。一方、プレカット工場は、徐々にではあるが仕事入り始めている模様。また建築確認申請は、木造3階建ては下りていない状況だが2階建ては通り始めている。なお、マンション木工事物件は3月までは多忙のようだが、それ以降確認申請の影響で少なくなり、先行きに不安な様相みられる。


参考資料 需給価格動向PDFファイル


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