平成20年4月10日

(財)日本木材総合情報センター

4月の木材価格・需給動向

 

1.国産材(北関東)

 栃木は、材価弱く相変わらず生産意欲少ない。昨年の事業遅れの丸太が主に入荷している状況。出材落ちているが、製材品の動き悪いため、丸太の荷動き良くない。市場の元落は樹種にもよるが少ない。間伐材・小径丸太の動きはこれからに期待。価格はスギ、ヒノキともやや弱含みでの推移が見込まれる。
群馬は、スギ等製材工場入荷は順調。なお材価低下で伐出業者の直納(市場手数料等節約)増加傾向。原木在庫特に問題ない。工場操業やや低水準である。2〜3月同様に4月も販売動向は弱く、なかなか回復気配見られない。売り上げ低迷が続くと厳しい局面も考慮される。ビルダー筋も新規受注に苦心の模様。


2.米材

 2月の米国新設住宅着工数は前月比0.6%減(年率106.5万戸:前年同月比28.4%減)と低水準。カナダ丸太はオールドグロスの品不足でないもの高で強く、セカンドは米国価格に追随で保合である。SSタイプ以上の良材の在庫少ない状況。米国丸太も在庫少なく、タイト感が出始めて価格は保合い。3月フレートが高値更新となり、円高と相殺でトータルコストは保合である。港頭在庫は若干増加して約4,665万スクリブナー(約21万m3)と前月比約3.4%増加。またウェアハウザー社の4月積み米マツISソートは、4ヶ月連続の710ドル据え置き。米材丸太の入・出荷、在庫ともに横ばい。大型港湾製材工場の3月の荷動きは持ち直して、前年同月比並みと好感。一方内陸製材工場の荷動きは前月同様に工場差あるものの低調である。
米国の住宅着工数100万戸割れ見通しで製材品市場低迷続く。WFPは対日向け強化で、小径木再割用原板、集成材ラミナの生産始める。産地価格は3月積みKD製品で一部値下げのほかは据え置き。4月積みは円高急速、船運賃上げでドル価格値上げでオファー模様。船舶不足でバルク船からコンテナ輸送シフトもコンテナ確保できず、海上輸送がネックとなる。米材・カナダ材は価格競争力と安定供給にシェアー回復かかる。

3.南洋材

 サバ州は、3月に入ってからも天候不順で、特に西海岸地区の雨量多く出材にかなり影響がある模様。原木市況は一段と強含みとなり各工場は原木仕入れに苦慮している。サラワク州も悪天候で冠水地区もあり、原木の出材順調ではない状況。一部合板工場では在庫なく生産大きく落ち込む恐れ出ている。また製品の荷役にも影響して滞船も発生している。原木市況は強保合である。またPNG・ソロモンは相変わらず中国からの引き合い旺盛で原木市況は強含み。原木の入荷は減少、出荷は横ばい、在庫は減少。製材品入荷は横ばい。販売は合板、製材用とも低迷。製材品は期待に反して相変わらず鈍い。  

4.北洋材

  シベリアアカマツ、カラマツ丸太は先月よりさらに異常な急騰。相変わらず中国、中東諸国の高値買いが続いており、日本向け4月オファーの物件はすでに無い状況。現在5月積みが若干出てきているが、価格は4m材、平均価格180〜190ドル/m3と過去最高値が出ている。また極東ではカラマツ丸太160〜165ドル/m3、エゾマツ丸太155〜160ドル/m3と前月比で20ドルアップの状態。早い春による伐採の減少、燃料代金及び人件費の上昇による伐採コストの増、ルーブル高(3年前30ルーブル/ドル→現在23ルーブル/ドル)等慢性的な原因として挙げられるが、なによりもフレートの大幅なアップと4月からの関税アップが主要因となっている。なお、アカマツKD原板は360〜370ドルと強含みとなっているが、丸太よりも採算は合う模様。
富山港・富山新港の2月丸太入荷は、37,974m3(アカマツ22,506m3 、エゾマツ11,149m3、カラマツ2,836m3 ベニマツ1,483m3)と先月比大幅に減少し、アカマツ原板を含む製品合計も11,980m3で先月比大幅減である。出荷はアカマツ丸太仕入れ価格高騰だが、当面買い意欲少ない。在庫1.0〜3.0ヶ月で工場差ある。国内丸太価格は、入荷丸太が減少し現地価格急騰で値上げ意向あるが、現在は横ばい。また製材品アカマツ値戻し唱えているが横ばい。エゾマツは在庫処分材があり弱含み。荷動きは、丸太は入荷減少、在庫も減少しているが良くない。製材品は内地挽き、輸入品とも動き悪い。北洋材工場の稼動率は70〜80%である。

5.合板

  合板原料の南洋材丸太、北洋材丸太とも、円高続いているが、産地価格は上昇し強含んでいる。とりわけ北洋材は今月から輸出税が、25%に引き上げられ来年1月には80%になるため今後の動向が注視される。2月の国内合板生産量約21.4万m3(対前年同月比81.2%)と若干増加し、うち針葉樹合板生産量16.4万m3(同80.5%)と減産が継続している。出荷量は19.0万m3(同94.9%)で2ヶ月連続で出荷が生産を上回り、在庫量は31.3万m3とこの2ヶ月で6万m3程減少している。国産南洋材合板は輸入合板の品薄感強いラワン構造用合板への引き合い多いが、生産メーカー限られ納期遅れとなっている。一方国産針葉樹合板は荷動き停滞に伴い価格は膠着状態となり、メーカー唱えがなかなか浸透しない状況続く。輸入合板は堅調な値動き続く。遅延船舶の入港により品薄品目若干緩和されているが入荷量は低水準で、タイトな品目も散見される。


6.構造用集成材

  集成管柱、集成平角の市況に合わない高値ラミナは国内メーカーの大幅な減産と買い控え等で210〜220ユーロ(34,000円程度)水準での供給となった。メーカーは減産体制を維持しての操業のため、契約量少ない模様。国産集成材は、3月中旬からプレカット工場の稼働率が低下し、受注大きく落ち込み、4月前半はまだ動き悪い。採算確保を最優先にしての販売継続の管柱は、輸入集成材の大幅な入荷減もあり、2,000円超の目標価格が維持され、生産コストに近づいてきた。しかし荷動きは2月以降ブレーキがかかり、減産体制に変わりない。中断面はベイマツの安値との競合続き、厳しい状況が依然継続している。なおスギ集成材管柱は需要少なく価格低迷している。輸入構造用集成材は買い控えから現地の生産は大幅な減産体制となり入荷減続いている。価格は国内市況並みを提示して、一定量の供給維持してシェアー確保に動いている。


7.市売問屋

  国産材構造材は、さほど目立った動きない。外材は米ツガの注入土台をはじめまずまずの動き。国産材造作材は特別な動きない。外材は北洋材タルキについても苦戦模様。先月は年度末の割りに動き良くなく、その分4月に入り少しは動き感じられる。しかし線香花火のすぐに垂れてしまう程度の動きで確かなものではない。

8.小売

  構造材は、スギ、ヒノキとも変わらず。米ツガKD材正角、割り物とも良材の入荷薄だが価格横ばい。北洋アカマツは横ばい。欧州材間柱も入荷少ないが価格横ばい。造作材はピーラ、スプルース材とも良材の入荷少なく多少価格上げ気配。集成材はホワイトウッド(管柱)、レットウッド(梁)とも値戻している。合板はラーチ合板、ラワン構造用合板ともに多少の値上げ模様。実需伴えば値上げは避けられない。プレカット工場には多少仕事出てきているがまだまだである。木造3階建てはプレカット工場に構造計算依頼し、一部ではあるが申請、契約の流れになってきている。なお、瑕疵担保責任履行確保法に向けての説明会等取り組み始めているが工務店に温度差みられ、戸惑い感じられる。


参考資料 需給価格動向PDFファイル


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