平成20年6月9日

(財)日本木材総合情報センター

6月の木材価格・需給動向

 

1.国産材(北関東)

 栃木は、丸太生産平年並みだが安値から一部で手控え出る。入荷は間伐材主体に順調。製品市況弱く、ヒノキ柱材等丸太荷動き一層弱い。製材工場は虫害懸念で手当て慎重。市場の元落ち小径木、低質材若干増加。価格は底入れ模様が一転値下げで、4m母屋材、スギ中目材の入荷少なく保合いだが、全体としては弱含み。
 群馬は、スギ等工場入荷は順調。工場操業は今月も低水準で、原木消費量少な目。原木手当て買い意欲薄く、柱材以外は元落ち目立つ状況。受注・製品販売は散発的に出てくるものの続かない。原木安いが製品も売れ行き鈍い。製品在庫やや多めとなっている。


2.米材

 4月の米国新設住宅着工数は前月比8.2%増(年率103.2万戸:前年同月比30.6%減)と若干回復だが低水準。カナダ丸太は港頭在庫の減少から全てのグレードで強含み。アメリカ丸太も、ISタイプ保合いだが、尺下丸太は値上げ模様。フレートは僅かだが高値更新し、トータルコストはジリ高。港頭在庫は約4,670万スクリブナー(約21万m3)と前月比約16.0%減少。ウェアハウザー社の6月積み米マツISソートは、6ヶ月連続の710ドル据え置き。米材丸太の入・出荷、在庫ともに横ばい。大型港湾製材工場の5月の荷動き良く4月を上回った模様。一方内陸製材工場は、仕事少なく、荷動き先月同様低調で回復の兆し見られない。
 米国、カナダの製材工場は、米国の住宅価格の値下げが続き、大きな回復は期待困難なことから、減産強化で価格下げ止まりを図る。この中で、カナダ対日SPF製材は第3四半期価格値上げをコンテナ運賃急騰(前年同期比2倍以上)で打ち出す。また、WFPも生産調整で対日価格を横ばいに維持する動き。米材製品の入・出荷は横ばい。在庫は減少。日本市場の低迷に対応した生産調整、さらに海上輸送のネックで数量的回復は先送りの様相。2×4住宅以外の米材使用量はジリ貧となってきている。  

3.南洋材

 サバ州は、5月下旬から天候回復。日本向けは現地側と相場感がかなり乖離しており取引は全く低迷。原木価格はオイル価格上昇等コストアップの状況で強気である。サラワク州も天候回復し出材順調だが、5月末〜6月上旬の祭日で出材落ちる恐れある。また、オイル及び運賃の値上げが続けば小手シッパーの採算悪化で、原木の集荷に影響が懸念。堅木(メランティ等)の市況はサイクロン被害のミャンマーからの入荷目処が立たず、インドの引き合い旺盛となり一段のアップ。またPNG・ソロモンは中国からの引き合いが鈍ってきているが、出材のコストアップで原木市況は強含み。原木の入・出荷状況はともに横ばい。在庫はやや減少。原木の販売は合板、製材用とも低迷。製材品は一段と悪くなっている。

4.北洋材

 現地極東材、カラマツは198ドル/m3(CIF)まで上昇し、合板メーカーは一部成約ベースにまで行っていたが、ここにきて追随躊躇し始めている。エゾマツは165〜170ドル/m3とカラマツほどの高騰ないが、伐採業者は採算良いカラマツへシフトしている。なおフレート相変わらず高値で、採算の悪い木材運搬から中国航路でのセメント運搬に替える状況がみられる。一方シベリア材アカマツ丸太も中国の買い旺盛で185〜195ドル/m3のオファー出ていたがさすがに一服模様。アカマツ原板も丸太同様に395ドル/m3と除々に上昇している。
 富山港・富山新港の5月丸太入荷は、37,456m3(アカマツ20,332m3 、エゾマツ13,149m3、カラマツ3,975m3 )と前月比大幅減となった。アカマツ原板を含む製品合計も8,996m3と前月比やや減。丸太の入荷減少、価格高騰で採算合わず当用買い、出荷もよくない。在庫1.0〜3.0ヶ月程度。国内丸太価格は、現地価格急騰でアカマツ1,080円/m3、カラマツ1,800円/m3、エゾマツ2,160円/m3と全て値上げ。製材品はアカマツ、エゾマツとも3,000円/m3の値上げ提示。丸太荷動きは良くない。また製材品は内地挽き、輸入製品とも良材からの引き合い有る。桟木の引き合い強い。北洋材工場の稼動率は70〜80%で減産継続。富山県内の北洋材工場では、丸太製材停止に向かう工場と丸太挽き続行工場に二極化している。  

5.合板

 合板原料丸太の南洋材は、強保合で当用買いが続いている。また北洋材も産地での続騰と来年からの輸出関税引上げを前に合板メーカーは本格的に国産材にシフトし、入荷は激減している。4月国内合板生産量は21.7万m3(対前年同月比79.8%)と低水準で、うち針葉樹合板生産量16.8万m3(同77.6%)と一層の減産継続が顕著。出荷量は17.8万m3(同90.7%)と生産量を上回った。在庫量は30.8万m3と微減。輸入合板の入荷が一時より順調なことも有り、国産南洋材合板は荷動き、引き合い低調な状況。一方、国産針葉樹合板は先月末から値上げ浸透し、流通川上を中心に補充買いも散見され、ぐずついていた市況が漸く引き締まり始めた。輸入合板は産地価格上昇が続き、依然先高観強く、荷動きは低調だが、12mm厚品を中心に価格は徐々に堅調になっている。


6.構造用集成材

 プレカット工場の稼働率は回復基調にあるが本格的な稼動には到っていない。受注の迫力なく先行き不透明な様相。このため集成材メーカーは減産によるコストアップ吸収をラミナに転嫁せざるを得ず、現地ラミナ価格の引き下げを打ち出している。販売量に見合ったラミナ数量の契約が大半で入荷は減少している。国産集成材は受注安定せず、本格的な回復はまだ先の見通し。価格は荷動き低迷で上昇にはほど遠い。また輸入品の弱含みもあり市場の環境悪くなっている。管柱、中断面ともコスト高だが横ばい状態を維持。一方、輸入構造用集成材は主力メーカーのシフト減続き夏頃まで入荷減少の見込み。荷動きに活気ないが、8月期の夏期休暇による出荷減見込まれることから、5〜7月積みの成約量は第1四半期より増加している。


7.市売問屋

 国産材構造材は、梅雨時期を控え、スギ、ヒノキ柱・土台角ともに先行き模様眺めが先行して弱含み。外材は米材入荷が相変わらず少なく当面回復期待薄いが、需要そのものに力強さなく、横ばい模様。国産材造作材はまずまずの動きを継続してきたが、公共工事等減少し際立ったものにならない。外材は良材の入荷少ない。また北洋材は丸太価格の高騰、品不足受けて強気と勢い見られる。どの市場においてもマーケットとしての反応鈍く、住宅建築の動向等実需への期待極めて大きい。

8.小売

 構造材は、スギ、ヒノキとも変わらず。米ツガKD材正角、割り物とも良材の入荷少ないが、需要少なく価格横ばい。北洋アカマツタルキ今月から2,000円/m3値上げ。欧州産間柱関係は横ばい。造作材はピーラ材の入荷少なく値上げ。タモ、ナラ材も同様値上げ。集成材はホワイトウッド(管柱)、レッドウッド(梁)とも横ばい。合板はラーチ合板、ラワン構造用合板とも横ばいで、価格値上げの意向きているが、7月以降の模様。プレカット工場は依然として低調である。打ち合わせから納材まで3週間程度。先行きも低迷状態。工務店の仕事は、見積等多くなってきているので先行き明るい材料ではある。


参考資料 需給価格動向PDFファイル


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