平成20年9月10日

(財)日本木材総合情報センター

9月の木材価格・需給動向

 

1.国産材(北関東)

 栃木は、雨天続き作業遅れ気味で生産減少。入荷量は平年並みのペース。スギ柱材の需給逼迫も落ち着き取り戻し平年並みで順調。スギ・ヒノキ中目材新材入荷し、荷動き良く価格は強保合。しかし、ヒノキ柱適材依然として荷動き悪く価格横ばいで低迷。なお間伐材・小径木は価格・荷動きとも幾分回復模様。
 群馬は、スギ等工場入荷順調。工場操業状況は、お盆前までそこそこだったが後は一転極度の不振。9月中旬以降は、受注・製品販売等の仕事出てくる見込みだが、前半は依然として厳しい状況継続。


2.米材

 7月の米国新設住宅着工数は前月比11.0%減(年率96.5万戸:前年同月比29.6%減)と一層低調。カナダ丸太は一部伐採が始まっているが、本調子には程遠く、価格は強保合で推移。米国丸太も港頭在庫の減少から前月同様ほぼ全てのグレードで価格上昇している。港頭在庫は約3,485万スクリブナー(約15万7千m3)と前月比約70%と大幅減少。またウエアハウザー社の9月積み米マツISソートは、3ヶ月連続値上げし750ドル。米材丸太の入・出荷は横ばい、在庫は減少傾向。大型港湾製材工場は7月に続き好調で、8月も最大手は米マツKD平角を2,000円値上げし、荷動きも堅調に推移している。一方、内陸製材工場は相変わらず不振が続いている。
 米国、カナダ木材産業は、米国住宅着工数の低水準などを受け、引き続き減産強化で、産地の製品価格は底打ち上げに転ずる様相。産地製品価格は数量、引き合いとも少なく、一部アイテムでの小幅な値上げにとどまる。米材製品の入荷は8月以降減少の気配(ここ数年の傾向として)、出荷は横ばい、在庫は増加している。先高感や秋需期待あったが、信用不安で市場そのものが萎縮していることも大きな懸案となっている。


3.南洋材

 サバ州は、天候不順気味。9月に入り断食も始まり原木出材、製材生産ともかなり落ち込む予想。原木、製品とも市況は高値で推移している。日本向け堅木(メランティ等)は順調な取引だが、その他製材品は全く低迷。サラワク州も例年と比べ天候不順。中小シッパーはコスト面で採算悪化して、伐採意欲乏しくなっており、出材大幅な減少の様相。この中で、現地合板工場は在庫乏しく購買意欲旺盛で、原木市況は高値で張り付いている。PNG・ソロモンは、原木市況高値横ばいだが、配船困難でフレート大幅なアップと日本向けは難航。国内の丸太入荷、出荷は横ばい。在庫は減少。製材品入荷状況横ばい。原木販売は合板用、製材用とも低迷。また製材品は堅木、棒類の荷動き良くなってきているが、その他製品は相変わらず低迷。


4.北洋材

 アカマツ産地シベリア地区では6〜8月と3ケ月間も断続的に長雨が続き、今も伐採地がぬかるんでいる状況。出材が大幅に遅れており、アカマツ丸太のオファーが無い。また現地のアカマツ原板製材工場にも在庫少なく、原板のオファーも少ない。さらにエゾ、カラマツの主産地極東ワニノ地区では多少オファーあるがやはり少な目。このような中で、アカマツ丸太180ドル/CIF、アカマツ原板390ドル以上と高値を継続。エゾマツ丸太165ドルと先月比やや強気配で推移。カラマツ丸太では160ドルと先月の弱含がやや回復。
 富山港・富山新港の8月丸太入荷は、19,434m3(アカマツ10,421m3 、エゾマツ4,855m3、カラマツ2,509m3 ベニマツ1,649m3 )と前月比33.4%減少。アカマツ原板を含む製品合計は10,873m3と前月比6.5%減少。荷動きは、丸太の入荷減少し販売するものもない様相。在庫1.0〜1.5ヶ月程度。国内丸太価格は、シベリアのオファー少なく価格は出ていない状況。製材品は国内挽き、輸入品ともに在庫減少して価格は値上がり気配。なお、富山の製材工場アカマツ製品在庫が減少し、また東京、川崎港の輸入製品在庫も減少して値上がり続く見込みだが、これ以上の値上がりはスギ等代替品出てくると思われる。 


5.合板

 合板原料の南洋材、北洋材丸太とも低水準な入荷状況。スギ等国産材丸太は消費ベースで北洋材丸太を上回る月が続いており、針葉樹合板の主原料の地位を確立しつつある様相。7月の国内合板生産量22.7万m3(対前年同月比83.2%)と減産継続により低水準で、うち針葉樹合板生産量17.9万m3(同82.9%)は前月比増など若干上向き模様。出荷量は21万m3(同124.8%)と好調で在庫量は前月より3.2万m3減少し21.6万m3となった。なお、大手針葉樹合板メーカーは今月も減産継続の方針。国産南洋材合板は、引き合い、荷動きともに低調な様子。針葉樹合板はコスト高を背景に引き続き値上げ唱えるが、市場の実需盛り上がりなく、手当ては消極的で、今後の実需と価格動向見極めている状況。一方、輸入合板は国産合板同様に荷動き低調だが、価格は全般的に値上げ気配続いている。なお産地価格にはまだ追いつかないため、引き続き先高感は強いとの見方大勢。


6.構造用集成材

 国内集成材メーカーは年初より減産体制下にあり、ラミナ契約量少なく、入荷量前年比大きく減少も、入荷ペースは契約どおりで順調。ただ中国木材叶サ品「ドライビーム」値上げと機を同じくして集成平角・管柱の荷動き良くなり、欧州ラミナ工場に対し、特にレッドウッドラミナの引き合い強い。現地においてもレッドウッド生産量には限界があるため、日本の引き合いに100%応えられる状況でなく、レッドウッドラミナやや不足感出ている。国産集成材は、先高感が出てきたことからプレカット工場からの受注順調で、受注残1ヵ月以上の工場もあり、多くの工場は久々に増産して対応。なお、諸コスト値上がりの中で一部住宅メーカーの中にはコストダウンを図るため、スギ集成材使用が出はじめ、スギ集成材の流通量が多くなっている。このような中で、諸コストの上昇を製品売値に転嫁する動きがメーカーに強まり、管柱価格は、先月比30〜50円の値上げがとおり、市場では秋期に向かって先高感強まったが、今月に入って急激な円高・ユーロ安のためやや一服感が出ている。一方、輸入構造用集成材は、欧州の日本向け工場が、販売不振と採算難のため減産体制を継続中であること、また注目のストラエンソ社集成管柱第3四半期の契約交渉が8月積みスキップ、9〜10月積み少量で、商社出し値は第2四半期同値の1,900円レベルで決着と先高感にややブレーキをかけたことなど、秋需時期に向かうが供給量は引き続き低水準で推移する見通し。


7.市売問屋

 国産材構造材は、スギ、ヒノキまずまずの動き。特にスギKD強気配も実需までの勢いない。外材は米マツKD平角強含み、米ツガ割物品薄模様で荷動き期待。国産材造作材はほぼ変わらず。外材は北洋材アカマツタルキの不足感一層強い。また米材良材少なく動き良い。秋需を迎え多少明るさ期待も単発的な動きで終始。


8.小売

 構造材は、ヒノキ土台角多少強含み。スギは変わらす。米マツKD値上げ。米ツガKD材正角、割り物とも変わらず。北洋アカマツタルキ製品少なく価格高い。造作材は米ヒバ良材少なく値上げ。スプルース、ピーラーとも強い。集成材は管柱、梁とも横ばい。合板は針葉樹合板強い。ラワン構造用合板横ばい。床板・フロア材の低価格品は強含み。プレカット工場は今月初めにかけて先月の受注残あり多忙だが、新規の仕事少なく苦戦の模様。工務店の仕事は新築少なく、改築、リフォーム多く、それなりに動いている。


参考資料 需給価格動向PDFファイル


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