平成21年1月9日

(財)日本木材総合情報センター

1月の木材価格・需給動向

 

1.国産材(北関東)

 栃木は、丸太の生産良好。先行き弱含みを見込み積極的出材が見られる。国産材製材品の荷動き鈍り、製材工場は在庫抱え積極的な手当てが見られず全般的に荷動き低調。価格はスギ柱適材の保合以外は全般的に弱気配。間伐材・小径木は価格、荷動きとも低調で推移している。
 群馬は、スギ等丸太入荷順調。操業状況は依然低水準。受注・販売等は時期的な問題あるが極めて低調。針葉樹合板不振の反映か、カラマツ丸太価格下落傾向。全体として需要不振感一色と言える様子である。


2.米材

 11月の米国新設住宅着工数は前月比18.9%減(年率62.5万戸:前年同月比47.0%減)と大幅に減少。前月に続き1959年統計開始以来の最低を更新した。米国丸太は依然出材スローで、港頭在庫の減少から全てのグレードで20ドルアップ。カナダの丸太もアメリカに追随し強くなっている。港頭在庫は推計値4,100万スクリブナー(約18万5千m3)と前月比減の気配。またウエアハウザー社の1月積み米マツISソートは、790ドルと前月比20ドルアップ。米材丸太の入・出荷は減少傾向で、在庫は増加傾向。大型港湾製材工場は前月に続き需要減退から12月の荷動き一層低調。また内陸製材工場も、荷動き依然低調で当用買いに終始している状況。
 米国、カナダの木材産業は、住宅価格の下落、住宅着工戸数や木材需要量が統計開始以来の最低水準となるなど厳しい経営環境下にあり、製材工場の一時閉鎖等事業縮小も止まらない状態。この中で産地の製品価格はSPF2×4国内向け価格160ドルと現状為替から1万円/m3を割る超安値も出現。Jグレードは日本着3万円前半の安価となっている。米材製品は入荷・出荷とも減少し、在庫は増加気配。これから円高の影響出てきて価格下がり、価格面で米材の競争力回復しても数量的にはまだ減少が続く見込みである。


3.南洋材

 サバ州は雨季に入っており天候不順。採算悪化に伴い合板、製材工場を閉鎖するところが出てきている。このため、1月末の旧正月を控えている(0.5〜1ヶ月の生産休止)にもかかわらず、従来と異なり生産コスト割れによる出材低水準となり、また丸太、製材品の引き合いは(堅木特にビリアン以外は)極端に落ち込んでいる。サラワク州も悪天候により各地で洪水が発生し、さらに年末休暇も重なり出材落ち込んでいるが、中国、中近東等消費国の需要もそれ以上に落ち込んでおり、丸太、製材品の市況は弱含み。PNG・ソロモンも天候不順で出材落ちているが、丸太市況は弱含み。日本向けは相変わらずソロモンからの輸出量が増加気配。国内の丸太入荷は横ばい、出荷は減少、在庫状況はやや増加傾向。製材品はやや減少気味。原木販売は合板用、製材用とも低迷。製材品は全般的に低迷している。


4.北洋材

 ロシアの針葉樹丸太輸出税率80%(現在は25%)実施が1ヶ年延期確実となった。このため当面は丸太輸出が継続できる環境下も、ロシアの木材産業の現状は、資金難に陥っている企業が少なくない状態で、事業縮小や撤退が起きており、今後丸太供給量が極端に多くなることは考えにくい。現地積みナホトカ、ウラジオ港の12月港頭在庫は約35,000m3、ワニノ、ソフガワニ港で44,000m3と季節柄先月比微増ではあるが低水準。
 富山港・富山新港の12月丸太入荷は、55,529m3(アカマツ17,212m3、エゾマツ34,357m3、カラマツ3,417m3 ベニマツ543m3)と前月比191%増加だが低レベルに変りなし。またアカマツ原板を含む製品合計も7,410m3と前月比126%増も同様に低レベル。丸太の入荷はエゾマツ多少増加したが、エゾマツ、カラマツ、アカマツ丸太ともに未だ不足している。在庫1〜3ヶ月程度と工場差見られる。国内丸太価格は、高値の在庫有するが、円高の影響もあり値下がり気味。製材品は荷動き悪くなり弱含み。北洋材工場のエゾマツ丸太挽きは採算合う状況となっている。また材が確保できれば工場稼動100%の状況である。


5.合板

 合板原料の南洋材丸太、北洋材丸太及び国産材丸太とも合板市況の低迷による弱含みの展開で、各メーカーは原木業者との丸太価格等睨み合いの状態が続いており、手当ては消極的な様子。11月の国内合板生産量は21.4万m3(対前年同月比89.4%)と低水準だが、 うち針葉樹合板生産量17.7万m3(同95.4%)とメーカーの減産強化は見受けられず、出荷量は14.1万m3(同94.2%)と生産量を下回ったため、在庫量は26.7万m3まで膨れ上がっている。国産南洋材合板は、先月に引き続き輸入合板が急落している影響により全体的に弱含み傾向。針葉樹合板は実需の減少に加えて急落による買い控えもあり、悪循環の状態続いていたが、大手メーカーから価格発表があったことで、一旦は下げ市況にストップがかかっている状況。一方、輸入合板は荷動きが低調なことから弱含みに変わりないが、産地価格に底値感が出はじめたこともあり、日本国内の市況下落速度は幾らか緩和されている様相である。


6.構造用集成材

 ラミナの入荷は総じて順調。大部分の現地工場が大幅減産に入っているため一部の船積みに遅れがでているが、問題になるほどでない。むしろ世界的な木材市況の低迷から日本への熱心な売り込みが続いている状況。国産集成材は、年末に向かって引合いは急速に弱くなり、12月末受注残は11月末比大きく落ち込んだ。市場には先安感が蔓延して、プレカット工場は一段と当用買いに徹底しており、荷動き落ちて大口販売困難となっている。集成材価格は、ユーロ安によりラミナ価格が下がり、そのうえ冬場の不需要期を控えていることから、買い手の要望に柔軟に対応し販売量を維持して行くとするメーカー多く、管柱、梁ともに価格はジリジリと下げ模様。さらに12月に入って合板価格が急落したことから先安一色に覆われ、先行き見通しがたたない状況。一方、輸入構造用集成材は、1〜2月入荷の管柱が1,750円/本、梁等中断面は55,000円/m3と決定された。なお、需要低迷状況で先行きも不透明なことから日本商社の買い気も弱く、契約数量は多くない。ただ欧州木材市況が極度に低迷し、日本市場への売り込みは熱心に行われている。


7.市売問屋

 住宅不況の色合い益々濃くなり、全体的に仕事量が減少気味なこともあり、国産材構造材はスギ、ヒノキ等荷動き低調である。外材も建築材、建具材共に低調。国産材造作材は戸建て、マンション等着工数減によりますます不調。外材はこれまで動きのあったスプルース、米マツ等も弱くなっている。首都圏の各木材市場とも販売に苦戦しており、市場の林場は元落材で満杯の状況になっている。


8.小売

 構造材は、スギKD柱、ヒノキ土台角変わらず。アカマツタルキない物高。米ツガKD角、平割りは前月比1,000〜2,000円/m3安価。SPFも安価気配。また欧州材間柱も弱い。造作材はタモ、ナラ強い。集成材は管柱、梁とも値下がり。合板では特に針葉樹合板3×6判、12mmが暴落で底値つかめない。他品目合板は値下がりも小幅に止まる。各プレカット工場共に受注少なく厳しい。工務店の受注状況に一段と格差出ている。


参考資料 需給価格動向PDFファイル


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