平成21年2月10日

(財)日本木材総合情報センター

2月の木材価格・需給動向

 

1.国産材(北関東)

 栃木は、伐採適期で丸太生産良好。入荷・集荷も順調。製品の販売不振から製材工場の手当て消極的で低調な荷動き。特にヒノキ3m材が悪い。価格は荷動き悪化の中、出材増加模様でスギ中目材は保合だが、価格リードのスギ柱材は値下がりに転じて全般的に弱含み。なお間伐材・小径木も荷動き悪く価格弱い。
 群馬は、スギ材等順調な入荷・集荷。12〜1月工場操業連続の低水準から社員の賃金カット、削減も現実化。製品受注・販売一層厳しい状況。地域の景気対策で12cm角柱住宅への補助金枠増の動き見られる。


2.米材

 12月の米国新設住宅着工戸数は前月比15.5%減(年率55万戸)と前月の過去最低を更新(前年同月比45.0%減)。米国丸太は1月に入り出材回復気配。2月積はシッパーから横ばい価格提示あるが未決定。またカナダ丸太は前月同様出材スローだが価格は保合。港頭在庫は約6,510万スクリーブナー(約29万3千m3)と前月比約150%の大幅増。ウェアハウザー社の2月積み米マツISソートは790ドルからの値下げ幅で難航の様子。米材丸太は入荷、出荷は減少気配で、在庫は増加傾向。大型港湾製材工場の荷動きは、1月に入り一層悪化して値下げの動き。また内陸製材工場の荷動きも同様で悪化の一途を辿っている。一方、米国、カナダの木材産業は09年米国住宅着工数70〜80万戸まで減退予測など一層悪化の経営環境下にあり、製材工場はさらに減産強化の方向。日本向けは既製品、2×4製品とも減少見込み。産地の2〜3月積価格は米ツガKD小角が据え置きだが日本からの買い気は低調。製材品の入荷減少にもかかわらず出荷も低調で在庫は増加傾向。問屋等流通は当用買いに徹し、1,000円刻みで月毎の値下げ圧力も、在庫量多くないので大幅値下げはない模様。


3.南洋材

 サバ州は、雨季に入り天候不順。1月末からの旧正月休みや国内工場及び消費国からの丸太引き合減少もあり、出材はほとんど停止の状況。採算面からシッパーは丸太価格横ばいを唱えるが合板市況低迷から、3月頃までバイヤーとの綱引き続く見込み。またサラワク州はサバ地区より全般的に天候悪く各地で冠水が散見される。さらに旧正月、採算悪化も重なり出材はかなり落ち込んでいる。マレーシア国内の丸太市況は合板工場からの引き合い旺盛なら現状維持だが、消費国特に日本向け丸太市況は、日本各工場の減産が一段と強化され暫くは好転期待できない様相。同様にPNG・ソロモンも天候不順で出材落ちているが丸太市況は弱含み。このような中で日本国内の原木入荷、出荷は減少、在庫はやや増加。製材品入荷は横ばいである。販売は合板用原木かなり低迷し、製材用も低迷である。製材品は全般的に荷動き鈍い。


4.北洋材

 プーチン首相の関税延期発言以降弱含みのエゾマツ丸太は、韓国から大幅な買いが入り価格は底打った模様。カラマツ丸太は日本合板メーカーの大幅な減産や樹種転換から弱い。ただ各シッパーは見込み生産せず港頭在庫は低レベル(ワニノ港等極東材積出の港頭在庫約23,000m3)。アカマツ等シベリア材地域では相変わらず多くのシッパーが資金難から十分な原料手配できず、季節的にかきいれ時にもかかわらず出荷は限定的である(減産体制での出荷が供給を引き締めている状況)。ナホトカ・ウラジオ港の港頭在庫約47,000m3と低レベル。なお現地丸太価格はアカマツ丸太200ドル(CIF)と保合。エゾマツ丸太125ドル、カラマツ丸太(極東)115ドルといずれも上述のように弱含み。アカマツ原板KD材(U/Sグレード)は約330〜340ドルと横ばい。
 富山港・富山新港の1月丸太入荷は9,859m3(アカマツ6,814m3 、エゾマツ3,014m3、カラマツ31m3)と先月比大幅減(17.7%)で、アカマツ原板を含む製品合計は12,154m3と先月比増(164%)となったが一段の低レベル。国内丸太価格はアカマツ入荷少なく横ばい。エゾマツは値下がり気配。製材品価格は問屋、小売業者も当用買いに徹して下がり気味である。


5.合板

 スギ等国産材丸太は、針葉樹合板メーカーの大幅減産から消費量減少している。価格は北洋材丸の軟化傾向も重なり全般的に弱含み。南洋材丸太は、製品需要の減退から手当ては低水準の様子。12月の国内合板生産量は約19.6万m3(対前年同月比89.8%、対前月比91.6%)、うち針葉樹合板16.1万m3(97.6%、90.9%)となった。出荷量が14.4万m3(89.2%、102.0%)と3ヶ月連続して生産量を大きく下回ったため在庫量は28.6万m3まで膨れあがっている。なお、各メーカーともに減産強化から早期の市況回復に努める方針。国産南洋材合板は、荷動き低調で価格横ばい。メーカーによっては荷動き不振から約2割減産の方針で生産調整の考え。針葉樹合板はメーカー側の価格唱えが浸透せず、流通側との睨み合いの状況。一方、輸入合板は産地反発の影響受け、荷動き低調な中で価格はタイトな品目(型枠2×6、3×6判)を中心に堅調な気配となっている。


6.構造用集成材

 世界的な木材不況と構造材の不需要期で、北欧から日本へ熱心なラミナ売り込みが続いている。ラミナ入荷は船積み遅れもなく順調。国産集成材はプレカット工場の引き合い非常に弱く、受注不振が深刻。集成材工場は減産体制とらざるを得ない状況。先行き不透明なため市場は先安感に覆われ販売は不振。この中で集成材価格は、プレカット工場の極端な買い控え・徹底した当用買いの姿勢や国内メーカーの安値販売情報もあり、管柱、梁ともジリジリと下げ模様で先行き見通しが全く立たない状況。
 一方、輸入集成材は契約材の入荷時点で市場価格より割高な状況出現から、輸入集成材離れの動き出てきている。ただ欧州の木材市況極度の低迷から日本への売り込みは熱心に行われ、中断面(2〜4月積み)価格は前契約の10%ダウンで決定だが数量は減少。管柱も同様10%ダウンの1,600円以下の価格で現在交渉中である。今後契約数量は少量であるが先安感を強めるような価格で成約されるものと予想される。


7.市売問屋

 国産材構造材は日増しに動き悪く滞留在庫が増加。外材はアカマツタルキ品薄状況解消後、動きまずまず。一方国産材造作材は全般に動き悪いが建築用スギ柾平割は多少の動きある。また外材はスプルース建築用、建具用もまずまずの動き見られる。建築全般の仕事量が減少しているため、これに比例して荷動きが一層悪化しており、各問屋は売り上げ確保に四苦八苦している状況である。


8.小売

 構造材はスギKD柱、ヒノキ土台動き変わらず。外材はアカマツ入荷減少だが価格変わらず。米ツガKD角、平割先行き安値気配。SPF2×4材安価。欧州材間柱も同様に安価。造作材タモ、ナラ材強い。集成材柱、梁とも値下がり動き悪い。針葉樹合板3×6判12mmは底値脱出で安値は姿消す。プレカット工場の見積等少なく厳しい。特に地域ビルダーは底が抜けた感で依頼激減。町場の工務店の受注一段厳しくリフォームも減少。


参考資料 需給価格動向PDFファイル


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