平成21年3月10日

(財)日本木材総合情報センター

3月の木材価格・需給動向

 

1.国産材(北関東)

 栃木は、価格下落で生産減少傾向。入荷・集荷は平年並み。製品の需要低迷で丸太買い控えの気配。全般的に荷動き悪く、スギ中目材のみがかろうじて引き合い。価格は製品荷動き一層悪化し、スギ柱材が大きく値下がり、スギ中目材は弱保合。ヒノキは柱材、中目材とも弱含み。また間伐材・小径木も値下がり。
 群馬は、原木入荷・集荷やや多め。価格はスギ柱丸太8,000円台、中目材7,000円台と悪化。原木消費量少な目。製材工場操業は先月同様低水準。梱包用材等加工板は低水準だがそこそこの動き。構造材は依然厳しい。


2.米材

 1月の米国新設住宅着工戸数は前月比16.8%減(年率46.6万戸)と先月の過去最低を更新(前年同月比56.2%減)。米国丸太は出材、出荷ともに低調で、価格は弱含み。カナダ丸太も同様に出材スローだが米国に追随する形でセカンドグロスは弱く、オールドグロスは保合い。港頭在庫は約6,020万スクリーブナー(約27万1千m3)と前月比やや減(92.5%)。ウェアハウザー社3月積み米マツISソートは前月価格の770ドルを引き下げ又は据え置きでの交渉が長引いており未決着。米材丸太は入荷・出荷とも減少傾向、在庫は増加傾向。大型港湾製材工場の2月の荷動きは、構造材の不需要期でもあることから悪く価格も弱含み。内陸製材工場の荷動きも、仕事薄く徹底した当用買いのため同様である。一方、米国・カナダの木材産業は、米国新設住宅着工戸数、住宅価格とも下落止まらない最悪の様相から一段の低迷と深刻化。カナダ製材工場等の減産これ以上続くと日本向け製材品の先行きに不足感が出てくる状況。なお価格は日本向け横ばいながら為替が不安定で円単価が定まらない様子。国内の製材品は入荷が減少傾向、出荷は減少、在庫は微減の状況。製品売行き不振で東京木材埠頭は在庫2ヶ月以上と滞留。ここに来て米国挽き米マツ製品等安値の見切り売りが出ている。


3.南洋材

 サバ州は、旧正月後も降雨続いたがようやく回復模様。現地原木在庫は市況低迷、悪天候、また旧正月前から不足気味なこともあり最近になく少ない。なお新材少なく先行伐倒材で古材比率高まっている。現地の合板工場の手当にもよるが、伐採コスト高もあり原木市況は今後強含みの模様。サラワク州も天候不順。各合板工場の手持ち在庫かなり不足気味で、さらに日本から合板の新規注文入ったこともあり、メランティの原木市況は3〜4%アップ。但し日本向けは需要低迷から値上げは困難な状況。製品市況は消費国からの引き合い少なく弱含みとなっており、今後原木値上がりすると各工場の採算は益々悪化。PNG・ソロモンも天候不順で出材落ちているが、原木市況は弱含み。この中で、日本国内の原木入荷、出荷とも減少、在庫は横ばい。製材品入荷は横ばいである。販売は合板用かなり低迷し、製材用も低迷している。製材品は全般的に荷動き鈍い。


4.北洋材

 極東主要積み出し港であるワニノ港等のエゾマツ、カラマツ丸太の1月末港頭在庫は、前月末比28%減の29,000m3と伐採最盛期のこの時期としては最低レベル。不採算や輸出税問題により中小伐採業者の3割が撤退したと言われ、残存する大手シッパーも中国向け貨車渡しを優先。採算性の悪い日本向けは、契約後に港へ運搬するオーダーメイド方式となっている。またナホトカ港等のシベリアから搬入されるアカマツ・カラマツ丸太の1月末港頭在庫は、前月比26%増の59,000m3と久々にこの時期らしさが見えてきている。しかし中国からの引き合い強く冬山伐採もまもなく終了することから、貨車搬入はそれほど多く見込めない様相。
 富山港・富山新港の2月丸太入荷は、16,257m3(アカマツ8,155m3、エゾマツ5,865m3、カラマツ1,338m3、ベニマツ899m3)と先月比大幅増(164.9%)だが先月同様低水準。アカマツ原板を含む製品合計は17,107m3と先月比大幅増(140.8%)となり回復気味だが今後の推移要注目。丸太出荷は製品の売れ行き悪く低調。在庫は1〜4ヶ月程度と各工場に差あり。国内の丸太価格は、昨年度末からの高値丸太の在庫を有するが、円高、製品需要減少、製品価格の下落等により弱い。製材品も同様荷動き悪く弱い。北洋材工場の操業はエゾマツ挽き採算がようやく取れるようになったが、アカマツは製品価格大幅に値下がりし不採算の状態となっている。


5.合板

 南洋材、針葉樹合板メーカーともに減産を継続し、丸太の消費が進まず在庫は多めなこともあり、丸太手当ては低調な状況。1月の国内合板生産量は約17.1万m3(対前年同月比84.1%、対前月比86.8%)、うち針葉樹合板13.7万m3(88.7%、84.9%)となり、各メーカーの大幅減産が表面化している。出荷量が17.8万m3(94.2%、123.8%)となり生産量を大きく上回ったため、在庫量は24.4万m3と前月より4.1万m3減少している。3月までは大幅な減産継続するメーカーが大半の様子。国産南洋材合板は、荷動き低調なことから価格は下押しの状態が続いている。針葉樹合板はメーカーによる大幅減産の効果見られるものの市況に反映せず、メーカー側の唱え価格がなかなか浸透しないため、底値ムード弱まっている。一方、輸入合板は産地価格の反転と円安から先高観が日増しに強くなっている。しかしながら現状では日本の市況上昇に勢いはまだなく、実需が低調な中、日本商社等川上では今後の価格転嫁が話題となっている。


6.構造用集成材

 欧州産ラミナの入荷は非常に順調。むしろコンテナ船数の減少から、1船に集中入荷を生じ荷受の段取りに苦慮する状況。国産材集成材の受注は、住宅・不動産業界の信用不安、1月の住宅着工数の大幅なダウンによる先行きの不透明感、年度末を控えた資金繰りなどの要因からのプレカット工場の買い控え姿勢は徹底し、不振一段と深刻。こうした中で、集成材価格は、業界一斉の減産体制にある合板の市況底ばい状況、米材、国産材の弱基調の影響も加わり、さらに大手問屋等流通段階の徹底した買い控えもあり、集成材価格は安値だけが先行して、市況の居所が読めない様相を呈している。一方、輸入集成材は、秋口契約のものが順調に入荷も、需要不振から消費遅れ、在庫調整に日数かかる状況。このため難航していた新規(2〜4月)集成材管柱契約交渉は前契約(11〜1月)より契約数量減少し、現状価格より10%以上安価な商社出し値1,450 〜1,500円で決着した様子。この新規契約分の入荷する4〜5月までは市況弱含みでの推移が予想される。


7.市売問屋

 国産材構造材は、一段と悪化の傾向。外材はホワイトウッド管柱の市況低下にもかかわらず、仕事量そのものの減少で動き厳しい。また国産材造作材もすこぶる低調で、外材も全般的に低調である。新設住宅着工数が前年比19%減と大幅に後退し、製材品の荷動き一段と悪化の中で、各木材市場は販売に苦戦している。


8.小売

 構造材は、スギKD柱、ヒノキ土台変わらず。外材は全般的に荷動き悪くジリ安値。アカマツ、米ツガは多少の下げに止まるが欧州材間柱関係が大幅な値下げ。造作材はピーラ材の入荷少なく価格多少値上げ気配。集成材はホワイトウッド、レットウッドとも値下がり、動き悪い。合板は針葉樹合板、ラワン合板ともに横ばい。なかなか安値から浮上できずにいる。プレカット工場は相変わらず仕事少なく厳しい。見積、加工とも納期は順調。町場の工務店の受注は一段と厳しいものとなっている。


参考資料 需給価格動向PDFファイル


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