平成21年4月9日

(財)日本木材総合情報センター

4月の木材価格・需給動向

 

1.国産材(北関東)

 栃木は、価格下落で生産意欲が低下し出材減少。入荷・集荷も減少。製材工場は原木手当て必要最小限に手控えており、全材種とも荷動き悪い。丸太価格は急激な値下がり続いていたが、先行き入荷の減少が見込まれ、下げ止まって底値感が出てきた模様。全般的に柱適材は横ばい、中目材は弱保合の推移。  群馬は、原木入荷・集荷順調。原木消費量少な目。製材工場の操業は先月同様低水準。製品受注見積りは2-3月よりも多少増だが相変わらず厳しい。このまま回復遅れると工場廃業等も危惧される状況。


2.米材

 2月の米国新設住宅着工戸数は前月比22.2%増(年率58.3万戸)と8ヶ月ぶりの増加だが一段の低水準(前年同月比47.3%減)に変わりない。米国丸太は国内市況の低迷から出材低調で、値下げ模様。カナダ丸太も同様に出材低調でセカンドグロス価は米国追随で下げ、オールドグロス価は弱含み。港頭在庫は推計値5,500万スクリーブナー(約24万8千m3)と前月比やや減少。ウェアハウザー社米マツISソート価格は前月より未公表となったが、4月積み価格は前月から10〜20ドル下げた模様。米材丸太入荷は1月の大量の反動で2月減少したがその後は横ばい、出荷・在庫も横ばい。大型港湾製材工場の3月の荷動きは、先月同様に悪く回復の兆し見えない。内陸製材工場の荷動きも同様で悪い。一方、米・カナダの木材産業は、米国新設住宅着工戸数100万戸台の回復が2012年以降という見通しもあり、林産企業そのものの存続に危機感。需要の減少幅大きく、米・カナダ製材工場の減産、供給調整も追いつかない状況。日本からの引合いも相変わらず少ない。産地価格は円安反転で日本向け米ツガ製品は10%弱下げる。米マツ、SPF製品はスポット買いで価格は明確でない。国内の製材品は入・出荷とも低調で、在庫は減少している。


3.南洋材

 サバ州は、降雨から局所的な洪水見られるが、全般的に天候は良くなっている。古材はほとんど処理され新材出材が始まっている。合板用原木市況は低迷しているが、製材用はやや強含み。製材品市況は原木高も有りやや強含みの様子。サラワク州も天候回復模様。先月メランティ市況が反発したが、ここに来て国内合板工場の減産に伴い需要減が続きやや弱含み。堅木(メランティ等)はインドからの引合いが出始め底堅い。製材品市況は消費国からの引合い少なく低迷。またPNG・ソロモンも中国の引合い次第の原木市況となっており、天候不順と港頭在庫不足でやや強含みとなっている。この中で、国内の原木入・出荷とも大幅減少、在庫はやや減少。製材品入荷は減少。販売は合板・製材用とも低迷している。製材品も需要減により相変わらず荷動き鈍い。


4.北洋材

 買い控えていた中国が旧正月以降積極的な買いを見せている。中国のロシア材輸入量は1月約63万m3から2月約98万m3へと回復している。ナホトカ地区の在庫量は、低水準ながら出材最盛期でもありジワジワと増加しアカマツ価格等若干弱含んだが、中国の買い等もあり価格の下げは限定的。同様に韓国も年明け以来積極的に買い続け、アルカイム社の現地在庫ほとんどない状況。採算悪い日本への期待は弱まっている様相。
 富山港・富山新港の3月丸太入荷は、10,359m3(アカマツ7,435m3、エゾマツ1,966m3、カラマツ320m3、ベニマツ638m3)と前月比大幅減(63.7%)で一層の低水準。またアカマツ原板を含む製品合計は15,338m3と前月比減(89.7%)だが07年、08年の同月と比較して供給水準高く、アカマツ原板、製材品の増加気配伺われる。丸太出荷は製品の売れ行き悪いためアカマツ等いずれも低調。在庫は1〜4ヶ月程度と各工場に差あり。国内の丸太価格は、製品価格の下落等により弱い。製材品も同様荷動き悪く弱い。


5.合板

 南洋材、針葉樹合板メーカーはともに減産を継続し、丸太の手当ては低調な状況。南洋材、国産材、北洋材丸太とも価格は弱含み傾向。2月の国内合板生産量は約17.1万m3(対前年同月比79.7%、対前月比100.0%)、うち針葉樹合板14.1万m3(86.0%、103.1%)となり、各メーカーの減産は強化されている様子。その中で出荷量は13.9万m3(73.1%、78.0%)へ大きく落ち込んだため、在庫量は24.7万m3と前月より2.7千m3微増し、荷動きの停滞が表面化している。国産南洋材合板は、引き続き荷動き、引合いとも低調なことから価格は全般的に横ばいだが、下落の顕著だった型枠やラワン構造用合板はジリ高傾向となっている。針葉樹合板は流通主導による販売続いていたが、先月末に漸く歯止め掛かり、値戻しムード強まっている状況。一方、輸入合板は荷動き不振と先月は決算月により、価格はジリ安となったが、2月の入荷量激減の結果から今月に入り大手商社等流通川上では値上げへの姿勢顕著となっている。


6.構造用集成材

 WWラミナの相変わらず熱心な売り込み続き入荷は順調。またRWラミナはフィンランド等北欧の主力供給工場での減産や短期間閉鎖の状況みられ、夏場に向かってかなりの品薄感予想される。国産集成材の受注は、年度替りによる多少買いの動き出たが、プレカット工場が相変わらず補充買いに徹しているため、総じて低調で改善の兆しまだ見えない。こうした中で、集成材価格は安値だけが先行して売り上げ数量が伴わない状況が続き、WW管柱の最安値1,400円が取沙汰されている。需要の先行き不透明感は相変わらずで、早期の値戻し期待できそうにないが、ユーロ高傾向が顕著となり為替レート130円台に戻るに及んでメーカーの価格下げ競争も沈静化、漸く先安感が弱まってきている。一方、輸入集成材は、過去1年、四半期毎に契約されたものが、入荷時には市況下落から採算合わない状況続いたため、一部で輸入物離れの動きも出、輸入業者の売り繋ぎが困難となっている。しかし世界的な木材市況低迷の中で日本市場への売り込みは熱心で、市況先取りした価格で管柱1,450円、梁等は48,000円で成約が進んでいる模様。さらにラミナ販売不振から、ラミナ供給大手が今春よりWW集成管柱に新規参入してきて、市場撹乱が予想される。


7.市売問屋

 国産構造材は、スギ、ヒノキとも荷動きは月を追うごとに低調で、林場は滞留在庫で満杯状態。外材は需要減により市況も一段と安価の様相。米ツガ、米マツも動きは低調。また国産造作材は増改築でスギ羽目板、ヒノキフローリングに多少の動きがあるが全体的に低調。外材も荷動きの良い材はない。各問屋販売は大工・工務店の仕事量減少で一段と苦戦している。国の景気浮揚対策効果への期待大きい。


8.小売

 構造材は、スギKD柱が集成柱の影響から値下がる。ヒノキは変わらず。外材はアカマツタルキ動き悪く下落傾向。米ツガは角柱、平割共に下げ止まる。欧州材間柱関係まだ底値掴めず。集成材はWW、RWとも下げ止まり模様。合板は針葉樹合板(3×6・12mm)メーカーの減産効果なく安値更新中。ラワン合板は輸入合板入荷少なく横ばい。プレカット工場は相変わらず仕事少なく厳しい。町場の工務店の受注は厳しさ増すばかりで先行きに不安感じる状況。多数の工務店の廃業が現実化している。


参考資料 需給価格動向PDFファイル


アクロバットリーダーの入手はこちらから
このホームページは一部PDFを利用しています。PDFファイルをご覧頂くためには「Get Acrobat Reader」のボタンでAcrobat Reader 4.0以上をダウンロードして下さい。


前回の木材価格・需給動向 はこちら
[問い合わせ先]
国内情報部長 坂本保
TEL (03)3816-5595
FAX (03)3816-5062