平成21年5月8日

(財)日本木材総合情報センター

5月の木材価格・需給動向

 

1.国産材(北関東)

 栃木は、価格下落で民有林生産手控え、国有林でも生産先送りの様相。入荷・集荷は減少気味。需給調整進み漸く閉塞感も改善見通し。大手製材工場は寒切り材を在庫とし新材手当する動きあり。荷動き最悪の状況脱した模様も反発までの動きなし。価格は底値感出て良材若干の値戻し、スギ、ヒノキ柱材強保合で注目。
 群馬は、原木入荷・集荷問題なし(市場の原木入荷減少も、買い気乏しくバランス取れる)。原木消費量少な目。製材工場の操業低水準ながら一時よりも回復傾向。4月中旬から見積増加し、販売も回復気配。梱包用材は月毎に価格低下で厳しい状況である。


2.米材

 3月の米国新設住宅着工戸数は前月比10.8%減(年率51万戸)で過去2番目の低水準と深刻(前年同月比48.4%減)。米国丸太は需要減退受け出材低調で価格は弱保合い。カナダ丸太も同様に出材低調でセカンドグロス弱保合、オールドグロス保合い。港頭在庫は推計値5,000万スクリーブナー(約22万5千m3)と前月比減少(95.5%)。ウェアハウザー社5月積み米マツISソート価は前月横ばいか若干下げ気配。米材丸太は入・出荷、在庫とも横ばい。大型港湾製材工場の4月の荷動きは、若干回復して3月を上回った模様。6ヶ月ぶりの堅調な動きで注視。内陸部製材工場の荷動きは工場差あるが総じて低調である。
 一方、米国及びカナダの木材産業は一段と厳しく、パルプ需要低迷からカナダ大手(第2位)林産企業の破綻が発生。経済全体の縮小が、木材産業に悪循環の追い打ちをかけている。このような経済状況から対日米材製材品のオファーは少ない。国内の製材品は入荷減少、出荷横ばい、在庫減少の状況。産地情勢から低調な状態は暫く続く見込み。米ツガ土台等既製品は数量激減、船積の間隔があき、港頭在庫が皆無になることがある。


3.南洋材

 サバ州は、天候良く落ち着き、原木出材は順調。なお一部ロイヤリティー未払いによる伐採ストップ有り。原木市況は合板用弱含み、製材用強含み。欧州EU、オーストラリアから製材品の引き合い出てきている。サラワク州も天候概ね良く出材順調。原木市況はインド向け堅木(メランティ等)は相変わらず強含み。小径木及びMLH(雑木)が主体の小手原木生産業者はコストが合わず大幅生産減。またそれ以上にマレーシア国内合板工場からの引き合い弱く市況弱含み。PNG・ソロモンの原木市況は中国の引き合い次第となっており、天候不順と港頭在庫不足でやや強含み。この中で、日本国内の原木入・出荷、在庫は減少の状況。製材品入荷も減少気味。販売は合板用、製材用とも低迷。製材品は市況低迷により相変わらず荷動き鈍い。


4.北洋材

 極東主要積出し港ワニノの港頭在庫は5月1日現在約18,000m3。同港からの配船は中国向け中心。韓国向けエゾマツも好調。日本向けは余り物件のオファーも引き合いもなしの状況で低迷のまま。カラマツも3月は2月より増加したが依然低調で4月も状況変化なし。またナホトカ・ウラジオストック港の港頭在庫は先月並み約53,700m3。アカマツ丸太は国内製品市況悪化の状況だが、国内在庫の減少、冬季の本格伐採終了による出材低下、併せて夏季のカビ材懸念などから、良材は問い合わせからオーダーに繋がるものが出てきている。
 富山港・富山新港の4月丸太入荷は、12,191m3(アカマツ3,642m3 、エゾマツ5,323m3、カラマツ2,409m3 ベニマツ817m3)と先月比は大幅増(117.7%)だが先月同様低水準。アカマツ原板を含む製品合計は11,882m3と同比大幅減(77.5%)となり今後が注目。なおアカマツ原板入荷の今年1〜4月合計は前月同期比141%増加。丸太出荷はアカマツ、エゾマツとも製品の売れ行き悪く低調。在庫は3〜4ヶ月程度。国内の丸太価格は横ばい。製材品は荷動き悪く弱い。北洋材工場の操業はアカマツ製品価格大幅に値下がりし不採算の状態。


5.合板

 南洋材、針葉樹合板メーカーともに減産を継続し、丸太在庫は多く、消費は遅れており、丸太手当ては引き続き低水準の様子。価格は南洋材丸太強含み展開へと転じているが、国産材、北洋材丸太はジリ安が続いている。3月の国内合板生産量は約17.2万m3(対前年同月比78.2%、対 前月比101.0%)、うち針葉樹合板14.4万m3(84.1%、101.9%)となり、各メーカーの大幅減産が表面化している。針葉樹合板は出荷量が14.3万m3(86.3%、102.8%)と低調で2ヶ月連続し生産量を下回り、在庫量は24.9万m3と前月より微増している。型枠合板の生産量は812m3まで減少しており、輸入合板への転換が顕著となっている。国産合板は南洋材、針葉樹合板ともに荷動き低迷しており、市場では当用買いの姿勢に変化なく、手当ては消極的でメーカー側の唱え価格に届かない状態が続いている。一方、輸入合板は引き続き低水準の入荷量で商社等川上ではタイトな品目が増加する傾向見られるが、荷動き低調で価格を一気に押し上げるまでの勢いとはならず、徐々に堅調気配になってきている状況。


6.構造用集成材

 WWラミナ入荷は、4月に入り予想外に荷動き良くなり、工場によってはラミナ不足の懸念も出始めた。産地からの供給は現状価格で量的にも順調。また、RWラミナはフィンランドの主力工場が夏場に向かい大幅減産体勢(パルプ市況低迷によるWW優先の姿勢)を取ることから今後の需要次第では秋口に向け不足が予想される。国産集成材受注は、4月初旬まで徹底した補充買いのプレカット工場が、市況底値感出て一転在庫買い増しの動きを取るようになり、4月中旬以降は回復気配。工場によっては受注残が1ヵ月程度ある模様。このような中で、工場は一斉に採算性回復のため値上げに動き始め、5月には50円値戻しの方向。
 一方、輸入集成材は、注目のストラエンソ社5〜7月積み管柱の契約価格が1,450 〜1,500円(商社売値)で決着した様子から、市況の底値が確認されたとの認識広まった。この契約材が入荷する8月まではこの価格に引っ張られざるを得ない様相。さらに新規参入のルーマニアのシュワイコファー社集成管柱は微量ながら、かなり低価格との情報もあり、今後の管柱市況に与える影響懸念される。


7.市売問屋

 国産材構造材は、スギ、ヒノキとも荷動き低調。特段目立った動きの材はなし。外材は特殊使用(イベント会場の間仕切り等)のアカマツ小割りやタルキは時期のせいか多少の荷動きあり。また国産材及び外材造作材全体に低調。多少期待の春需も空振りの様相。各市場とも販売に苦戦し、売上げ確保に必死。


8.小売

 構造材は、スギKD柱、ヒノキ柱・土台変わらず。外材はアカマツタルキ変わらず、米ツガ角、平割りともに価格下げ止まるが、5月以降の入荷量少なく見込まれ、品目によっては欠品しそうな気配。集成材はWW、RW漸く下げ止まる。合板は針葉樹、ラワン合板ともに横ばいで安値から浮上できずにいる。プレカット工場は一時より動きだしたようだがまだまだの様子。工務店への新築、改築見積もり依頼等も多少動きだしたが、仕事として確保していくのは不透明な状況。


参考資料 需給価格動向PDFファイル


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