平成21年6月8日

(財)日本木材総合情報センター

6月の木材価格・需給動向

 

1.国産材(北関東)

 栃木は、価格下落で民有林の生産意欲低調。また梅雨を控え丸太生産減少気味。入荷・集荷も減少傾向。大手製材工場の手当てが入りスギ、ヒノキ柱材の荷動き好転。中目材は良材少なく引き合い低調。価格は柱材が強含みで前月比スギ500円、ヒノキ1,000円の値戻し。中目材はスギ弱保合、ヒノキは保合の推移。
 群馬は、原木入荷・集荷少なめだが問題なし。原木消費量もやや少なめ。製材工場の操業悪いながらも季節要因から多少上向き。製品受注 梱包向け等多少上向きだが、価格面はジリジリと値下げ圧力強まり厳しさ増している。住宅ローンの貸出し審査は過疎地域に行くほど厳しくなるようで新設住宅建設進まない模様。


2.米材

 4月の米国新設住宅着工戸数は前月比12.8%減(年率45.8万戸)で過去最低となった1月を更新してより深刻な状態(前年同月比53.9%減)。米国丸太は需要減退受け前月同様出材低調で港頭在庫は更に減少。価格は保合い。カナダ丸太も同様に出材低調でセカンドグロス、オールドグロスとも保合い。港頭在庫は3,910万スクリーブナー(約17万6千m3)と前月比大幅減少(81.5%)。ウェアハウザー社6月積み米マツISソートは前月価格据え置きの気配。米材丸太は入・出荷及び在庫とも横ばい。大型港湾製材工場の5月の荷動きは、低調で4月を下回った模様。内陸部製材工場の荷動きは回復の兆し見られず徹底した当用買いが続いている。
 一方、米国、カナダの木材産業は、米国自動車企業の破綻等の状況が続き、失業者増加の中では容易に住宅需要回復が期待できず厳しい経営環境である。年率50万戸前後の住宅着工続き、需給ギャップから、さらに製材生産縮小は必至である。産地価格は減産で値上げ意向だが米材離れで据え置きの様相。国内の製材品は入荷低調、出荷・在庫は減少の状況。7月以降入荷増加に向かうとの思惑もあるが、あくまで現地生産状況次第。


3.南洋材

 サバ州は、天候概ね良好で、原木出材は順調。今年の伐採ライセンスの失効を控え、また、来年からの当局の出材に関する締め付けが厳しくなると予想され、失効前に可能な限り出材する伐採業者もあり、原木市況弱含み。特に日本向けの原木、製品は全く低迷している。サラワク州も天候良く地域によっては渇水で運材に支障出る様子。マレーシア国内の合板工場の稼働率は約40%減となっているため、原木の引き合いは極端に弱い。このため伐採業者は生産調整するが供給が需要を上回っており市況は弱含み。PNG・ソロモンも同様に、中国等消費国からの引き合い減少しており原木市況は弱含み。この中で、日本国内の原木入荷、出荷とも減少、在庫は横ばいの状況。さらに製材品入荷も横ばいである。販売は合板用、製材用とも低迷している。製材品は平割類は相変わらず低迷しているが、集成材及び桟木はやや荷動き出てきている。


4.北洋材

 ロシアからの中国向け綏芬河(黒龍江省)経由の通過貨物数は引き続き5月も順調。極東主要積み出し港ワニノからの配船も中国向けが中心で、あと韓国向けエゾ丸太に日本向けが多少見られる程度。中国向け貨車輸送にシフトしていく中で、カラマツ丸太は年間6万m3程度日本向けに輸出していた中堅シツパーが、配船から撤退して中国向け貨車輸送に専念する状況も出現。またデカストリー港は搬送道路が緩んで入荷途絶え、既契約分を積み出した後は一時配船休止の模様。まもなくアムール川の船運送が始まるが、バイヤーからの融資減で伐採量は例年の50%程度。一方現地シベリアは冬切り材終了し港頭在庫は減少の一途をたどっている。
 富山港・富山新港の5月丸太入荷は、13,570m3(アカマツ4,907m3 、エゾマツ7,413m3、カラマツ 0m3、ベニマツ1,250m3)と前月比増(112.1%)だが前月同様低水準。アカマツ原板を含む製品合計は19,905m3と前月比大幅増(167.5%)と回復し今後が注目。丸太出荷は、原板入荷順調で製品売り行きも悪く、全体に低調。在庫は3ヶ月程度。国内の丸太価格はエゾマツ弱含み。アカマツ弱い。製材品は輸入アカマツ製品の値下がり続き、国内挽きアカマツ製品も販売不振で弱い。北洋材工場の操業はアカマツ丸太挽き大幅な赤字の状況。


5.合板

 各合板メーカーは減産継続し、必要最低限の原料手当としているため、丸太在庫は徐々に減少。丸太消費速度は鈍い。4月の国内合板生産量は約18万m3(対前年同月比83.1%、対前月比104.8%)、うち針葉樹合板15.2万m3(90.6%、105.8%)となり月を追うごとに増加。大幅減産継続も減産比率はメーカーによって異なってきているように感じられる。出荷量が17.7万m3(98.7%、123.6%)と生産量を上回り、在庫量は22.5万m3と減少している。国産合板は南洋材、針葉樹合板ともに荷動き好転せず苦戦を強いられている。実需不振は深刻で、メーカーは大幅減産による在庫調整や値上げのアナウンスをしているものの依然として市場の反応は鈍く、徹底した当用買いが続き、市況は保合の状況。一方、輸入合板は低水準な入荷量が継続され、港頭在庫は減少傾向でタイトな品目が増え、産地価格の上昇等値上げ材料は揃っているにも拘らず、価格上昇に繋がらない状況。


6.構造用集成材

 レッドウッドラミナは一部シッパーの船積みに遅れがあるが総じて入荷は順調。国産集成材は、連休明けからは4月以上の好調な受注が期待されたが、市況にその勢いはなく、特に値上げ交渉を開始してから受注量はやや落ち気味。集成材価格は、5月の好調な荷動き受けて管柱メーカーは6月分より50円の値戻しを目指しているが、値上げ価格での受注進まずプレカット工場より再考を求められている。ただ現在価格ではメーカーの採算性が極めて悪いため粘り強い交渉続け、早期に管柱価格最低1,500円の実現を目指すこととしている。
 一方輸入集成材は、5〜7月積み管柱価格(商社売値)が1,450 〜1,500円となり、2〜4月契約より50円の値戻しが図られた。当該価格は現地シッパーが数量を確保しての効率的な工場稼働のために、あえて現在の日本国内価格で決めざるを得なかった事情があり、現地工場も採算的に極めて厳しいレベルといわれている。この契約材の8月入荷までは、需給動向に大きな変化がない限り管柱はこの価格に牽引されると予想される。


7.市売問屋

 国産材構造材は、木造一戸建て注文住宅等不振で荷動きはすこぶる低調。スギ、ヒノキとも弱い。外材も同様で目立った動きない。また国産材造作材はリフォーム向けでスギ羽目板用の加工板、ヒノキのフローリングに多少の動きあり。市場の買方数減少して歯止めがかからない様子。各問屋は販売に苦戦している。


8.小売

 構造材は、スギKD柱、ヒノキ土台変わらず。外材は梅雨の影響もありアカマツタルキ多少下げ気配。米ツガ、平割り、WW間柱は荷余りなく安値安定している。造作材はピーラー材等変わらず。集成材はWW、RWとも変わらず。合板は針葉樹合板、ラワン合板ともに横ばい。メーカー値上げ提示しているが現時点では変わらず。プレカット工場では5月まで比較的荷物の動きあったが、6月に入っての動きはもう一つである。


参考資料 需給価格動向PDFファイル


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