平成21年7月10日

(財)日本木材総合情報センター

7月の木材価格・需給動向

 

1.国産材(北関東)

 栃木は、生産意欲低調で、また入荷・集荷も減少気配。スギ、ヒノキ柱材は好調な荷動き。中目材は未だ引き合いに弱さあるが、入荷の減少や製材工場の原木在庫調整も進み回復の兆し出ている。価格は柱材が強含みで市ごとにアップの様相。中目材はスギ底値から上げに転じ若干の値戻し。ヒノキは保合から強保合での推移。
 群馬は、原木入荷・集荷問題なし。製材工場の操業改善図りそこそこに回復。製品出荷は厳しいが量的に回復。しかし、どこまで続くかは不透明。原木安に伴いビルダー等から製品価格引下げ要求で厳しい状況。県の景気対策で県産材使用住宅への補助が充実したが、県内住宅着工数依然厳しく動きは極めて悪い。


2.米材

 5月の米国新設住宅着工戸数は前月比17.2%増(年率53.2万戸)と回復したが一段の低水準に変わりない(前年同月比45.2%減)。米国丸太は需要減退受けて先月同様出材低調で価格は保合い。カナダ丸太も同様に出材低調でセカンドグロス、オールドグロスとも保合い。港頭在庫は4,720万スクリーブナー(約21万2千m3)と前月比大幅増(120.7%)だが先々月レベルへの回復と低調。ウェアハウザー社7月積み米マツISソートは前月価格を引き続き据え置き気配。米材丸太の入荷に波があるが総じて横ばい。出荷・在庫も横ばい。大型港湾製材工場の6月の荷動きは5月同様低調模様。内陸部製材工場の荷動きは依然低調で徹底した当用買い継続。
 一方、米国、カナダの木材産業は、一段と低レベルな新設住宅着工数が続き、併せて住宅販売数が減少し、またカナダ林産大手フレーザーペーパー社倒産(上場会社今年2社目)など厳しい経営環境。産地価格は大幅な減産でSPF製材価格6月に入り急騰。日本向けJグレードは値下げで決着したが今後反発予想される。米ツガ製品は据え置きが続く。国内の製材品は入荷が低調、出荷は横ばい、在庫は減少の状況。先行き米国、カナダとも減産強化され、また国内は需要低迷で、かつてない低調な荷動き見込まれる。


3.南洋材

 サバ州は、天候概ね良好で、来年の伐採ライセンスの失効を控え出材は順調。現地の原木市況は消費国からの引き合い弱く、完全に供給過多となっており、合板、製材用共に弱含み。一方、堅木(カポール、アピトン等)の原木、製材品市況は相変わらず強い含み。サラワク州も天候概ね良好だが、渇水に見舞われ運材に大きな支障出ている。現地合板工場からの原木引き合いは、合板製品の市況低迷で落ち込んでおり、また輸出規制が6月末まで緩和されていることもあり、中小手のシッパーは輸出に振り向けている。原木市況は国内外ともに低迷し大幅に値下がりしている。PNG・ソロモンも、消費国からの引き合いが減少してきており原木市況弱い。この中で、日本国内の原木入荷は減少気味、出荷横ばい、在庫は減少。製材品入荷は横ばいである。販売は合板用、製材用とも低迷。製材品は全般的に低迷しているが、集成材(フリー板)の動きは比較的良い。


4.北洋材

 ロシアからの中国向け綏芬河経由の通過貨物は、今年1月の昨年比2割以下から回復し、1〜6月半期では昨年比6割の模様。極東主要積み出し港ワニノからの配船では日本向けは1〜5月で昨年比5割以下に対して、中国、韓国向けはまだ7割を維持している。6月末のワニノ港頭在庫は約46,000m3と5月末から倍増だが多くは中国向けが増加したもの。日本向けは対象物件もなく引き合いも大してない閑散状況続く。
 富山港・富山新港の6月丸太入荷は、31,026m3(アカマツ10,069m3 、エゾマツ18,845m3、カラマツ2,112m3 ベニマツ0m3)と先月比大幅増(228.7%)の回復だが最盛期と比較すれば先月同様低水準。なおアカマツ原板入荷を含む製品合計は11,912m3(前月比59.8%減)。丸太出荷は製品需要悪いこともあり低調。在庫は3ヶ月程度。国内の丸太価格は、エゾマツ、カラマツ横ばい。アカマツ弱含み。製材品は国内挽きアカマツ製品は東京、川崎港入荷の輸入製品との価格差で苦戦。


5.合板

 南洋材、針葉樹合板メーカーともに減産継続と合板市況の低迷により、丸太の消化は依然として鈍く、在庫は潤沢なため手当ては消極的な状態。価格は南洋材、北洋材、国産材丸太ともに保合が続いている。5月の国内合板生産量は約16.6万m3(対前年同月比78.1%、対前月比91.9%)、うち針葉樹合板14.1万m3(85.6%、92.8%)となった。各メーカーとも大型連休を絡めて減産強化を継続していたが、出荷量は生産量と同レベルの14.3万m3(81.3%、81.1%)と低迷したため、在庫量は22.2万m3で前月と変化がない状態。国産南洋材合板は依然として荷動き、引き合いともに低迷している状況で、メーカーは2〜3割の減産で市況の回復待っている状況。針葉樹合板は流通主導による安値販売が加速していたが、大手メーカーを中心に安値へのブレーキがかかり落ち着きはじめている。一方、輸入合板は低水準な入荷量が続いている影響徐々に出始めている。入船の遅延もあり川上を中心にタイトな品目増加傾向だが、価格はなかなか持ち上がらない状況。


6.構造用集成材

 第2四半期積み契約分は、RWラミナやや少な目であるが総じて順調な入荷。北欧産地では工場の不採算から夏期休暇を兼ねた生産停止など大幅な生産調整が行われ、併せて欧州市場は建築シーズンに入り木材需要が上向き、需給関係は引き締り気配。この中で、第3四半期の契約交渉では欧州供給サイドは10%値上げの強い姿勢。日本側は10〜12月工場消費分の原材料契約であるが、ユーロ133〜136円で採算性厳しく対応に苦慮。国産集成材の受注は、管柱値上げの動きでプレカット工場から早めな発注出て上向き気配。管柱メーカー6月分より50円アップの1,500円の実現目指したが、国内工場の増産もあって50円の値上げは不実行。輸入管柱7〜9月入荷分が1,450円となり、9月までは輸入集成材の影響受け現在価格1,450〜1,500円レベルとの見方強い。
 一方、輸入集成材は、新規参入のルーマニア・シュワイコファー社の集成管柱が、5月積み以降毎月着実に成約進み、安価なことで市場に知れ渡りつつある。上記のように第3四半期の管柱契約交渉が大手企業間で始まり、ラミナ価格値上に伴い管柱値上げ提示されているものの、輸入集成材中断面(梁・桁)の第3四半期価格が、第2四半期同値にて決定されたとの話もあり、管柱契約交渉の成り行きが注目される。


7.市売問屋

 住宅不振によりスギ、ヒノキ等構造材はすこぶる低調。外材も不振が続く。リフォーム用スギ、ヒノキの内法材、スギの柾平割等建具材に多少の動き。外材ではスプルースの平割材に動きあり。月1回の記念市さえも来客数は減少傾向にあり、梅雨時期と重なり在庫控えも見られ、販売は益々苦戦している。


8.小売

 構造材は、スギKD柱、ヒノキ土台変わらず。北洋アカマツ垂木良材は入荷少なく強含み。米ツガは角、平割り横ばいも一部品目(45×90o)少なく高い。欧州材間柱多少強い。集成材はWW、RW柱、梁とも変わらず。合板は針葉樹合板、ラワン合板ともに横ばい。針葉樹合板3×6判12oは一部で安値見られる。プレカット工場は全般に荷動き低調。見積り増加気配で今後に期待の様子。


参考資料 需給価格動向PDFファイル


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