平成21年8月7日

(財)日本木材総合情報センター

8月の木材価格・需給動向

 

1.国産材(北関東)

 栃木は、時期的にも丸太生産減少。入荷・集荷も減少気味。スギ、ヒノキ柱材の荷動き好調維持。中目材は出荷減少から好転模様で、特に出材少ないヒノキの引合い強い。価格は製材品価格の反発なく一服感広がりスギ柱弱含み、ヒノキ柱横ばい。中目材はスギ回復基調で強保合、材不足のヒノキ(土台等)は値上がり気配。
 群馬は、原木入荷・集荷少ないが価格上昇等の問題は特にない。製材工場の操業水準以前よりも回復気配。製品受注・販売は8月としてはそこそこの様相。春先の危機感薄れ気味だが製品価格等厳しさは相変わらず。


2.米材

 6月の米国新設住宅着工戸数は2ヶ月連続前月比増(3.6%、年率58.2万戸)と底入れ模様だが一段の低水準(前年同月比46%減)に変わりない。米国丸太は前月同様、ウェアハウザー社やPLS社が減産を継続していて出材量減少し、価格は横ばい。カナダ丸太も同様に出材低調で価格は横ばい。港頭在庫は4,710万スクリーブナー(約21万2千m3)とほぼ前月同様。ウェアハウザー社8月積み米マツISソートは前月同価格(推計値730ドル)で据え置き。米材丸太の入荷、出荷、在庫はいずれも横ばい。大型港湾製材工場の荷動きは、前月を若干上回り回復模様。内陸製材工場の荷動きは、回復の兆し見られず、当用買いが続いている。一方、米国、カナダの木材産業は、森林火災の多発による入山規制などで原木供給が落ち込んでおり、製材生産量が一層縮小する厳しい経営環境。対日製品はKDよりグリン製品(防腐土台用等)優先の様子。秋需期に品不足の懸念出ている。産地価格は数量的に少ないこともあり、9〜10月積日本向け米ツガ製品KD角は30〜40ドル値上げ提示の様相。国内の製材品は入荷、出荷横ばい、在庫は減少。荷動きは低調な動き続いている。


3.南洋材

 サバ州は、日中まとまった降雨あるが出材に影響ない。マレーシア国内、輸出向けとも原木需要低迷し、土場の在庫も増加気配で市況弱含み。製材品も堅木(カポール等)以外は欧州EUでの夏季休暇の影響もあり全般的に低迷。サラワク州は晴天続きで地域によっては渇水で運材に支障が出ている。原木の輸出規制緩和が7月撤廃されマレーシア国内向けの原木市況は今後更に弱含み予想。輸出向けも8月末の断食を控えるが合板用の引き合いが極端に落ちて先行き弱い。なおインド向け堅木の弱含み市況は引き合い旺盛となり、以前の水準に回復した様子。またPNG・ソロモンも中国等消費国の引き合いが減少して原木市況は弱含み。この中で、日本国内の原木入荷、出荷は横ばい、在庫は減少している。また製材品入荷は横ばい。販売状況は合板用、製材用とも低迷している。各種集成材(フリー板)の荷動きは平割、棒類に比べ底堅い。


4.北洋材

 極東ワニノ方面の長雨は終了しつつあるが、搬出路条件即好転とはならず出材低調。オファーもごく限られた状況。中国向け貨車輸送、配船とも堅調で引合いも継続して強い。中国に牽引され、カラマツ、エゾマツとも強含みの状況。当然港頭在庫は低レベルに推移し、フリーの物件はない様相。またシベリア地区は昨年のような長雨の影響なく、出材自体は悪くないが、不採算からすでに多くの伐採業者が撤退し、中国向け貨車渡しがそれなりに堅調であることなどから、対日新規貨車入荷はチラホラ程度。フリーの物件は極めて限定的。
 富山港・富山新港の7月丸太入荷は、11,297m3(アカマツ3,276m3 、エゾマツ6,420m3、カラマツ1,601m3、ベニマツ0m3)で前月比36.4%と一段の低水準。またアカマツ原板を含む製品合計は20,129m3と前月比大幅増 (169%)である。丸太出荷はアカマツ丸太入荷減少して原板挽きに転換していることからも低調。在庫は3ヶ月程度。国内の丸太価格は横ばい。国内挽きアカマツ製材品は輸入製品との価格差で先月同様苦戦。北洋材工場のアカマツ丸太挽きは不採算な状況である。

5.合板

 過剰感が広がっていた原木在庫は徐々に調整が進んでいる様子。南洋材、北洋材丸太はやや強含み展開となり、スギ等国産材丸太は横ばいの推移。なお新規手当ては低水準な状況。6月の国内合板生産量は約20.3万m3(前年同月比92.7%、前月比122.4%)、うち針葉樹合板は17.6万m3(102.9%、124.2%)と昨年11月以来の高水準となり、昨年末から継続していた各メーカーの減産強化の足並みは崩れた。その中で出荷量は14.8万m3(67.3%、103.5%)と低迷し、在庫量は24.1万m3と前月より1.9万m3増加。国産南洋材合板は、輸入合板の品薄品目を中心に引き合い増加し、価格は徐々に堅調となっている。針葉樹合板はメーカー側の値上げ姿勢が徹底していることから流通での安値は払拭している。市場では様子見が続いていたが、補充買いも散見され雰囲気変化。一方、輸入合板はぐずついた市況が続いていたが、タイトな品目目立ち始め、それらを中心にジリ高傾向となっている。産地価格は高唱えが過熱しており、先高観が更に強まっている状況。

6.構造用集成材

 欧州メーカーの工場減産強化と夏季休暇が重なり、第2四半期(4〜7月)積み契約分で一部船積み遅れもあるが、総じてラミナ入荷に問題ない。欧州等マーケットの木材需要は上向き、需給関係は引き締まって価格上昇の気配。現在第3四半期ラミナ契約交渉が行われ、梁用RWラミナはほぼ10%値上げが決定。また不採算にある管柱用WWラミナはユーロが130円台の強いレベルにあり、日本サイドは値上げを受け入れられる状況になく、ねばり強い交渉を実施中。しかし世界的に工場減産効果もあって木材価格上昇傾向にあることから、量を確保するためには決断を迫られる様相である。国産材集成材の受注は以前のレベルにないが安定している。こうした中で、集成材価格は、各管柱メーカー最低1,500円の実現目指してきたが、安値なくなっても実現には至っていない。9月までは1,450円の輸入管柱が入荷するので市況に変化ない見通し。このため国内管柱工場は価格据え置きして、減産緩和による生産量確保によってコストダウンを図り、採算性改善を目指す動き見られる。一方、輸入集成材第3四半期の管柱契約交渉は大手企業よりラミナ新規価格と同様約10%の値上げが提示された(エンソ社1,600円、シュバイクホファー社1,500円ベース)。この提示価格は現在の管柱市場価格から約10%高いので、商社との契約交渉は進まず、今後の成り行きが注視される。


7.市売問屋

 国産材構造材は、スギ、ヒノキ、マツ等いずれも低調。外材も目立つ動きない。また国産材造作材はすこぶる低調。外材も同様動きない。買方の手持ちの仕事量少なく、市日の来場者数の減少に歯止めかからず、買い方は特殊材を除き当用買いに終始し、問屋は販売に苦戦している。新設住宅着工数は対前年比大幅減少に未だ歯止めかからず景況感ますます悪化している。


8.小売

 構造材は、スギKD柱、ヒノキ柱・土台変わらず。外材はアカマツタルキが横ばいだがメーカーは強気配。米ツガ角柱、平割共に横ばい。構造変化で10.5×4.5cm(根太)余り気味、9×4.5pは品薄。欧州材間柱は多少強い。集成材はWW、RW管柱、梁共に変わらず。合板は針葉樹、ラワン合板とも大底脱し強気配。プレカット工場はビルダー等の仕事多少出ているが、町場は低調。また工務店の仕事で新築決まりだすなど多少動き見られる。


参考資料 需給価格動向PDFファイル


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