平成21年9月8日

(財)日本木材総合情報センター

9月の木材価格・需給動向

 

1.国産材(北関東)

 栃木は長雨で丸太生産が減少。スギ柱材の荷動き良好。中目材は盆前伐採の古材は低調だが新材は好調。ヒノキは入荷回復気配で柱材・中目材ともに引合いが強い。価格は一服感のスギ柱材が弱保合から徐々に強保合、中目材の新材は強含み。ヒノキ柱材は出材減少で強含み。中目材も品不足で値上がりしている。
 群馬はヒノキ丸太が非常に品薄。スギは入荷減少でも緊迫感がない。製材工場の操業は低水準だがそこそこ。製品受注・販売とも低水準で推移。8月は例年芳しくなく、秋需の見通し見えない状況が続く。


2.米材

 7月の米国新設住宅着工戸数は、前月比1.0%減(年率58.1万戸)と3ヶ月ぶりの前月比割れで、前年同月比37.7%減。米国丸太はウエアハウザー社、PLS社が減産を継続しており、出材量減少。輸出価格は横ばい。カナダ丸太も同様に出材が減少し、価格はセカンドグロス横ばい、オールドグロス強含み。港頭在庫は4,930万スクリーブナー(約22万2千m3)と前月比やや増(104.7%)。ウェアハウザー社9月積み米マツISソートは前月価格据え置き。米材丸太は入荷、出荷及び在庫とも横ばい。大型港湾製材工場の8月の荷動きは、低調で前月を下回った模様。内陸部製材工場の荷動きは依然回復せず当用買いが続いている。
 米国・カナダの木材産業は、住宅価格を下げて買い易くなっても、雇用不安から先行き不透明感は拭えない。また製材生産の一層の縮小続き、需要回復しても供給の柔軟性が懸念される厳しい経営環境。対日SPF製品は小幅値上げ、先行き供給に不安な状況。産地価格は円高分だけ値上げの様相。国内製材品は入・出荷横ばい、在庫は減少、既製品入荷も減少続く。産地の冬場に原木不足深刻化し、さらに入荷減少する懸念も出ている。


3.南洋材

 サバ州は、8月末頃から天候不順。断食も重なり出材は多少減少気味。しかし地場、輸出向けとも需要低迷で、原木市況は弱含み横ばい。製材品の市況も堅木(カポール等)以外は相変わらず低迷している。サラワク州もサバ同様に天候悪化の模様。渇水で運材支障をきたしていた地区で上流の筏運材が順調となる可能性出ている。インド、中国、ベトナム等日本以外の消費国からの買いが旺盛で、堅木類の市況は相変わらず強含みだが、合板用原木(特に日本向け)は弱含み。PNG・ソロモンは、消費国からの引き合い減少してきており、原木市況は弱含み。このような中で、日本国内の原木入荷、出荷とも横ばい、在庫は減少の状況。製材品入荷は横ばいである。販売は合板用、製材用とも低迷している。製材品は相変わらず荷動き鈍い。


4.北洋材

 ロシア極東地区の6〜7月の天候は極端な雨続きで、丸太搬出に障害の状況。8月に入り天候は回復模様だが、増水による林道被害等から依然として支障をきたしている。そのような丸太不足に加え中国からの積極的な買いが続き、価格は全般に強含み推移。貨車も中国向けは昨年7月比で32%ほど減少。主要積出港ワニノ等への貨車到達数も37%ほど減少の状況下で、大部分の丸太は中国向けとなっている。カラマツも日本向けに僅かな引き合い出ても中国に買い負けの様相。ワニノ港の港頭在庫は7月末現在33,4100m3と6月末比25%減少。
 富山港・富山新港の8月丸太入荷は、21,034m3(アカマツ6,218m3 、エゾマツ12,009m3、カラマツ1,645m3 ベニマツ1,162m3)と前月比大幅増(186%)だが前月同様低水準に変わりない。またアカマツ原板を含む製品合計は5,412m3と前月比一段の減(26.8%)となり今後に一層注目。アカマツ丸太、原板ともに入荷減少して、出荷も低調である。在庫は3ヶ月程度。国内の丸太価格は、横ばい。アカマツ製材品は国内挽き製品と輸入製品との価格差で前月同様苦戦。北洋材工場のアカマツ丸太挽きは不採算の状況。


5.合板

 北洋材、南洋材丸太は前月同様に強含みが続き、国産材丸太は横ばいの状況。各メーカーともに原木在庫調整が進んでいる様子だが、減産継続の方向で、新規手当ては引き続き慎重な状況。7月の国内合板生産量は約20.2万m3(対前年同月比88.5%、対前月比99.3%)、うち針葉樹合板17.3万m3(96.3%、98.3%)で前月並み。出荷は好調で20.1万m3(95.3%、135.5%)と昨年7月以来久々の20万m3台で生産量を大きく上回った。在庫量は21.2万m3と前月から2.9万m3減少した。国産南洋材合板は輸入合板が品薄傾向で、特に中厚品を中心に引合いが増えている。針葉樹合板は、メーカー側が徹底して値上げの姿勢を堅持。市場では旧値物件の手当てが進み、現状の荷動きは一服で新値への反応は鈍い。一方、輸入合板は入船の遅延が顕著でタイト感が緩和されない。産地情勢に変化なく強含み展開で、引き続き先高観は強く、国内市況はジリ高。


6.構造用集成材

 欧州木材市況は、工場の減産効果により需給が引き締まり、価格は一転上昇し、現地メーカーは販売に全く問題ない状況。このため日本向け第3四半期のラミナ契約交渉での欧州サイドの強い姿勢は変わらず、結局前値のほぼ10%の値上げで押し切られた。新規契約ラミナは年末から年始めの不需要期に向かって工場が消費するものであり、また現在の管柱価格では全く採算割れのため、日本メーカーはある程度の量は確保したが、契約数量は絞った模様。国産集成材の受注は、以前ほどのレベルではないが低位安定。このような中で管柱メーカーは第3四半期のラミナが値上がりしたことから最低でも1,500円の実現を図ろうと必死の状況。ただ1,450円の輸入集成材がまだ入荷してきており、また国内管柱メーカーの中にも1,500円を切った価格で販売しているところもあり1,500円台まで上げきってないが、ほとんどの管柱メーカーは、採算改善のための値上げ姿勢を堅持している。一方、輸入集成材の第3四半期管柱契約交渉は、強い欧州木材市況を背景に、現地大手企業の値上げ姿勢が変わらない。ラミナ新規価格が約10%の値上げとなったことから、当初提示価格(ストラエンソ社1,600円)から現管柱市場価格(1,550円程度)に合わせたところで決着した模様。ただこの価格でどの程度の量が契約されるかが注目される。


7.市売問屋

 国産材構造材は、産地の原木事情が悪く、入荷少し薄くなっている。また秋需を控え多少の荷動き出ている。しかしながら全体の受け皿が小さくなり、昨年比では動き弱く、尻つぼみの懸念。外材は入荷横ばいで変わらず。国産材造作材もすこぶる低調。外材はスプルース、米マツ平柾に多少の動きあり。また米ヒバ・クリアー長尺物で多少の引き合い。各市場は秋需に期待し、催し物市続くが買い方の反応鈍く勢いがない。


8.小売

 構造材は、スギKD柱、ヒノキ柱・土台変わらず。外材はアカマツタルキ良材が不足気味で強気配。米ツガ角、平割り横ばい。欧州材間柱が多少強い。造作材は変わらず。集成材はホワイトウッド、レットウッドともに値上げの話あるが現状維持。合板は針葉樹合板メーカー主導で値戻している(12mm 3×6判 50〜60円アップ)。ラワン合板も強含み。プレカット工場は例年秋需で多少は動き出す時期だが今年は低調のままである。工務店の仕事は幾らか出てきているが、価格安く苦労している状況。


参考資料 需給価格動向PDFファイル


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