平成21年10月8日

(財)日本木材総合情報センター

10月の木材価格・需給動向

 

1.国産材(北関東)

 栃木は、好天続くが生産意欲回復せず低調。入荷量は例年に比べ減少気味。スギ柱材の荷動きは好調で、中目材も好転気配である。ヒノキ材は、入荷少なく柱、中目材ともに引き合い強い。価格は新材入荷少なくスギ柱材、中目材とも強含み。ヒノキは値上がり続いたがここにきて横ばいである。
 群馬では、ヒノキ原木の不足感が大きい。スギ、カラマツ国有林材の出荷始まり入荷は順調。工場操業はそこそこの稼働。県産材集成材が住宅補助対象になり、カラマツ材ラミナの出荷が順調である。


2.米材

 8月の米国新設住宅着工数は前月比1.5%増(年率59.8万戸:前年同月比29.6%減)と回復だが一段の低水準。米国丸太はウエアハウザー社、PLS社が減産を継続し出材減少。価格は横ばい。カナダ丸太も依然出材減少模様。価格はセカンドグロス横ばい、オールドグロスは強含み。港頭在庫は約3,930万スクリブナー(約17万7千m3)と前月比大幅減。またウエアハウザー社の10月積み米マツISソートは据え置き。米材丸太の入荷は横ばい、出荷は減少傾向、在庫は増加傾向。9月の大型港湾製材工場も荷動きは前月を若干上回った程度で依然低調。内陸製材工場の荷動きも依然低調で、徹底した当用買いが継続している。
 米国経済が回復基調にあるが住宅産業が依然低調で、米国、カナダの木材産業は減産を継続。対日製材品は一部品目に不足感があるが、産地生産及び国内需要とも縮小が続く。産地製品価格は円高分だけ産地ドル価格値上げの様相。米材製品は入荷横ばい、出荷は増加、在庫は減少気配。既製品は低調だが、SPF製品はそこそこの荷動き。米材既製品は品薄で商社は小幅値上げするも、需要の問題もあり、末端価格は上がらない状況。


3.南洋材

 サバ州は天候概ね良好。9月の断食が有り多少原木の出材に影響あったものの、需要も減少しておりセラヤ類の市況は弱含み横ばいで推移。一方堅木(カポール等)類の原木、製材品は引き合いが旺盛で強含み。セラヤ類製材品の市況は消費国からの値下げ要求あるものの、現地通貨の対ドル価格上昇とコスト高騰等でシッパー側は抵抗している。サラワク州も天候比較的良好で、出材順調。セラヤ類の需要は低迷しているものの、コスト高を理由として、シッパー側は値下げに応じず市況は横ばい。一方堅木類特にカポールの引き合いが強く値上げとなっている。PNG・ソロモンも中国、インド等消費国からの引き合い減少気味で原木市況は弱含み。特に日本向けは全く低迷。国内の丸太入・出荷はやや増加、在庫状況は減少。製品は横ばい。原木販売は合板用、製材用とも低迷。製品は円高もあり、買手側からの値引き要請が一段と強くなっている。


4.北洋材

 合板メーカーが久しぶりに積極的な手当てを行い、日本向け配船はカラマツ丸太が今年初めて4万m3を超え、全樹種計は6.9万m3と今年の月別入荷で最高値。その後ロシア側の強気の唱えに嫌気が生まれ、引き合い盛り上がらず、また天候不順の影響で、アムール、ワニノ港ともに集材、配船遅れとなり、9月の対日は又も低調に推移した。綏芬河経由中国向け貨車も9月は昨年の65%止まり、ワニノ港への貨車入荷数も前年同月の73%、前月比も70%以下と落ち込んだ。シベリアのアカマツも本船の数船分の売約済み在庫が、ナホトカ港に数千m3あるのみで、新規出荷は一部のシッパーを除き輸出税動向様子見から途絶えている状況。
 富山港・富山新港の9月丸太入荷は、19,212m3(アカマツ3,714m3、エゾマツ13,200m3、カラマツ1,306m3、ベニマツ992m3)で前月比91.3%と低レベル。アカマツ原板を含む製品合計は10,873m3前月比200.9%と一気に回復。丸太の入荷減少し、出荷は低調。在庫2.0ヶ月(原板を含む)程度。国内丸太価格は横ばい。アカマツ製品は需要減少、輸入商品との競合で弱含み。荷動き丸太、製材品とも低調。北洋材工場ではアカマツ丸太挽き不採算で、生産調整を実施している。


5.合板

 南洋材、針葉樹合板メーカーともに減産継続の姿勢崩さず必要最小限の手当て続いている。合板原料の北洋材丸太は引き続いて強含みで、南洋材、国産材丸太は横ばいの状況。8月の国内合板生産量18.8万m3(前年同月比85.9%、前月比93.4%)と低水準で、うち針葉樹合板生産量16.1万m3(同92.3% 同93.1%)。前月に引き続き出荷好調で出荷量19.0万m3(同106.5% 同94.4%)となり2ヶ月連続で生産量を大きく上回ったため、在庫量は18.3万m3まで減少。在庫量が20万m3を下回ったのは2年3ヶ月振り。国産南洋材合板、針葉樹合板ともに荷動き低調なため、価格はなかなか上がらず、足踏み状態。特に針葉樹合板は流通在庫の消化が遅れているため新規手当ては鈍い状況。引き続きメーカー側は値戻し価格を唱えているが、市場では浸透に時間かかるとの見方大勢である。一方、輸入合板は国産合板同様に荷動き低調な状態で、タイト感緩和されている。円高の影響で産地価格の上昇幅が若干は吸収されているが先高観に変わりない様相である。


6.構造用集成材

 欧州工場は大幅な減産体制を維持し、木材需要期の現在、引き合い強く逆に生産に追われる状況。木材価格は完全に値上げ基調である。採算性の良い契約材の生産が最優先される傾向。この動きの影響から日本向け既契約材の船積みは一部遅れ気味。また日本の管柱市況としては高値材の第3四半期契約のラミナ数量が絞られ、今後のラミナ入荷は年末に向かって減少見込み。ただ今後の管柱販売数量が、現状レベル程度と見込まれ特に問題はない。受注は相変わらず弱く、秋需の勢いはない。集成材価格は、第3四半期契約のラミナの採算価格は管柱販売価格1,650円、即ち現市況の10%アップと見られているので、管柱メーカーは採算改善のため年末には1,650円の現実を目指す勢い。ただ最近の円高と今後の住宅着工数とWW管柱需要を考慮すると、管柱の値上げは非常に厳しい状況。市場では1,500円を切った価格はなくなり、管柱メーカーの採算改善に対する値上げの動きは歩調揃いつつある。一方、輸入集成材は、数量大幅減、価格大幅低下の状況下で斬新な戦略が要求されていることもあり、国産集成材の動きに歩調をあわせる兆しが見え、輸入管柱は10月以降年末に向かっては1,550円を中心とした価格で推移すると見られる。


7.市売問屋

 秋需期にも関わらず国産材構造材は低調。外材も同様。国産材造作材もすこぶる低調で、外材も目立った動きない。買方の手持仕事量が少なく買気は引き続き乏しい。10月1日より住宅瑕疵担保履行法が全面的に施行され、木材需要の動向を左右しそうである。


8.小売

 構造材は、スギKD柱、ヒノキ柱、土台変わらず。アカマツタルキ横ばい。米ツガKD角、平割りは入荷少なく45×90、45×105では3m、4mともに強い。WW間柱も先行き強い。集成材の梁は横ばい、管柱は強含み。針葉樹合板は全般的に強い。ラワン合板も下地、コンパネともに強い。プレカット工場は一部のビルダーで多忙だが、町場ルートは変わらず。全般的に仕事少なく細かいリフォームも仕事に結びつけている。


参考資料 需給価格動向PDFファイル


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