平成21年11月9日

(財)日本木材総合情報センター

11月の木材価格・需給動向

 

1.国産材(北関東)

 栃木は、本格的伐採期に入り生産増加傾向。入・集荷は平年並みに回復。しかし秋需の盛り上がりなくスギ柱材、中目材の荷動きは大手製材工場等手当あるものの悪化の様相。ヒノキは出材回復し、柱材、中目材ともに引き合いが強く好調維持。価格はスギ柱材弱含みで、中目材は保合の状況。またヒノキは横ばい推移。
 群馬は、相変わらずヒノキ丸太品薄。スギ、カラマツ丸太の在庫は若干少なめだが問題なし。工場はそこそこに稼動。製品受注・販売はほぼ順調な動きであるが、小規模工務店向け荷動き悪く注視。原木価格上昇しても製品価格への転嫁できず、工場の採算面は非常に厳しい。


2.米材

 9月の米国新設住宅着工戸数は、前月比0.5%増(年率59万戸)だが前年同月比28.2%減と低水準に変わりない。米国丸太はウエアハウザー社、PLS社が住宅着工の低迷、パルプ需要の減少から減産継続しており、価格は横ばい。カナダ丸太も出材減少して、価格はセカンドグロス、オールドグロスとも強含み。港頭在庫は4,450万スクリーブナー(約20万m3)と前月比増(113%)。ウェアハウザー社11月積み米マツISソートは前月価格据え置き。米材丸太は入・出荷及び在庫とも横ばい。大型港湾製材工場の10月の荷動きは、前月を若干上回った程度で依然低調。内陸部製材工場の荷動きも不振継続し徹底した当用買いが続いている。
 一方、米国、カナダの木材産業は、米国金融機関の経営悪化で住宅着工への影響さらに懸念されるなど厳しい経営環境。なお、住宅着工が回復に向かうのは2011年以降との見通しもあり、メーカーは海外市場開拓に本腰の様子。カナダSPF製品は09年には中国向けが日本向けを上回る模様。産地価格は既製品の円単価は据え置き続く。国内の製材品は入・出荷が横ばい、在庫は減少。本船入港後の荷動きはこれまでになく早い実情。既製品は欠品が多く入荷待ち時間が1ヶ月程度と長期化している。


3.南洋材

 サバ州は、天候概ね良好。セラヤ類原木市況はインド、中国等消費国からの引き合い弱く、またサバ国内の合板、製材工場の消費も低迷し弱含み。一方堅木類(カポール等)は引き合い一段と旺盛で、また現地通貨アップで7〜10%値上げ。サラワク州も多少降雨量増加気味だが天候良好。セラヤ類原木市況は消費国、及び国内合板工場からの引き合い増加気味だが横ばい。堅木類は相変わらず需要多く強含み。各工場は一旦レイオフした労働者が戻らず生産に影響。PNG・ソロモンは、中国等消費国からの引き合い減少し、原木の市況弱含み。日本国内の原木入荷、出荷ともやや増加、在庫は減少。製材品入荷は横ばい。販売は合板用、製材用とも低迷。製材品は集成材の動きが比較的順調。配船遅れ等からサイズによっては欠品も見られる。


4.北洋材

 季節柄端境期で中国向けを含めて全体的に造材意欲は低い。ワニノ港への貨車入荷は、低調だった昨年10月と同レベルで、スイフンヘ経由の引き合いも低調だが、丸太が少ないところに中国、韓国の堅調な買いが続きエゾマツ、カラマツ、アカマツともに市況は強含み。日本国内合板メーカーから問い合わせ多いが、最低限必要な丸太すら確保できない状況。アカマツも2〜3配船分の在庫をナホトカ、ウラジオストック港に残すのみ。輸出税80%導入再延期というプーチン首相発言は折り込み済みで特に影響なし。
 富山港・富山新港の10月丸太入荷は、8,106m3(アカマツ149m3 、エゾマツ7,957m3、カラマツ0m3、ベニマツ0m3)と前月比大幅減(42.2%)。またアカマツ原板を含む製品合計も7,729m3と前月比大幅減(71.1%)。丸太出荷はアカマツ丸太、原板ともに入荷減少して、出荷も低調である。在庫は2ヶ月程度。国内の丸太価格は、横ばい。製材品はアカマツ製品需要減少(代替品に移行)気味で、また輸入製品との競合で弱含み。


5.合板

 ロシア材丸太の関税率が1年間延長の表明もロシア材丸太の需要縮小しており、影響は少ないとの見方大勢。国産材丸太は地域差あるものの価格横ばいで手当ては低調な様子。9月の国内合板生産量は約20.8万m3(対前年同月比91.3%、対前月比110.9%)、うち針葉樹合板17.7万m3(93.5%、110.7%)と今年一番の生産量となり減産緩和が表面化している。出荷量は17.5万m3(92.5%、92.6%)と生産量を下回ったため在庫量は18.5万m3と微増している。国産南洋材合板は輸入合板の荷動き不振につられ低迷が続き価格は弱保合い。針葉樹合板はメーカー側が昨年の二の舞とならぬよう建値を崩さず踏ん張っているが、関西では市況弱く、関東と関西で市況に差が出ており、市場では下落ムードが高まり様子見の姿勢強く、手当ては消極的な状況。一方、輸入合板は荷動き低迷が続き12mm厚品を中心に価格はジリ安値となっている。依然として入荷量は低水準だが、それ以上に実需が乏しい状態が継続しており、タイト感はほとんど無い。


6.構造用集成材

 欧州9月出港のラミナは現在順調に入荷しているが、北欧シッパー各社でコンテナ予約しても1.5〜2ヶ月かかる配船現況から、12〜1月入荷のラミナは不安定な入荷見込み。日本向け第4四半期価格は強気の姿勢が依然続き、230〜240ユーロの価格提示になっている。現地の原木不足が解消できず、原木価格上昇なしでの安定的な出材は確保できない様相。また、中近東、北アフリカ等のマーケットが回復しつつある中で、日本マーケットの回復は遅れ、現地提示価格での成約に至らない状況。国産集成材の受注は、ハウスメーカー、地域ビルダーの間でヒノキ等国産材にシフトし次第に増加傾向。一部プレカット工場に荷動き出ているものの、依然需給バランス崩れ供給過剰傾向にあり、集成材価格は大幅な値上げには至っていない。しかし生産調整が進み各社在庫は減少。一部メーカーでは原料不足で納期遅れも生じている。入港ベースで原料も上がっており、11月の動きがこのままつづくと値上げが期待できる。
 一方、輸入集成材は、第4四半期の中断面の成約価格は53,000〜54,000円(販売店着)になっており、為替等での上下はあっても底離れの様相。集成管柱は1,530 〜1,550円での成約となっており、国産集成管柱と同水準。しかしながら思ったほどの量は契約できておらず、まだまだ現地工場の減産は続く見通し。


7.市売問屋

 国産材構造材は、先月に比して更にもう一段の低調さ感じられる。外材も同様。また国産材造作材はスギ材が依然として低調。ヒノキ材は多少需要出てきたものの産地価格と販売価格の差大きい。外材はスプルース、米ヒバとも現地挽きの良材が品薄。全般的に買方の仕事量減少し特殊材を除いて販売は苦戦。


8.小売

 構造材は、スギKD柱、ヒノキ柱・土台変わらず。アカマツタルキ良材が不足気味で強気配。米ツガ角、平割り入荷少なく横ばい。欧州材間柱横ばい。集成材はホワイトウッド、レットウッドともに横ばい。合板は針葉樹合板の荷動き低調で一部で弱含み。ラワン合板は変わらず。プレカット工場はビルダー中心の動きで、工務店関連の動き少ない。工務店は主体となる新築工事少なく、耐震等リフォームに力を入れている。


参考資料 需給価格動向PDFファイル


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