平成21年12月7日

(財)日本木材総合情報センター

12月の木材価格・需給動向

 

1.国産材(北関東)

 栃木は、スギ材価格の下落で生産意欲が低く丸太生産は減少気味。入・集荷とも例年に比べ減少。スギ柱材は入荷減少と大手製材工場の手当てが入り、中目材ともに荷動き好転。ヒノキは柱材・中目材とも好調を維持している。価格はスギ柱材が値戻し中目材は横ばい推移。ヒノキ柱材は横ばいだが中目材は一服感出て弱含み。
 群馬は、特に問題とならないが、ヒノキの入荷依然少ない。冬場の別荘関係向け構造材の出荷でやや多忙。仕事あるが安価な物件多く採算面は非常に厳しい。製品価格は厳しさ継続している。


2.米材

 10月の米国新設住宅着工戸数は前月比10.6%減(年率52.9万戸)で依然低水準(前年同月比30.7%減)。米国丸太は大手シッパーが減産を継続しているが、需要少なく、価格は保合い。カナダ丸太も同様に出材量減少。セカンドグロスは強保合で、オールドグロスは値上げ。港頭在庫は6,000万スクリーブナー(約27万m3)と前月比大幅増(135%)。ウェアハウザー社の12月積み米マツISソートは価格据え置き。米材丸太は入荷、出荷及び在庫とも横ばい。大型港湾製材工場の11月の荷動きは、前月より若干悪化し依然低調。内陸部製材工場の荷動きも低調で一年間当用買いに終始した。
 一方、米国、カナダの木材産業は、米国経済の低迷継続し、住宅価格は下げ止まるも住宅着工数の回復は当分期待できず、厳しい経営環境。さらに円高続きで日本向け製材品は採算改善し上級材が日本重視の姿勢となり、下級材は中国はじめアジア向けが伸びる状況。産地価格はドル単価で小幅値上るが、円単価は据置きである。国内の製材品は入荷、出荷、及び在庫とも増加気味。荷動きは米国挽き米マツ小角、SPF製品の入出荷が増加。米ツガKD製品は品薄だが、引き合い少ない状況。


3.南洋材

 サバ州は、11月中旬頃から天候が悪化し雨量増加で原木の出材に影響が出てきている。セラヤ類の原木、製材品の市況はシッパーの値上げ要請あるものの、消費国の抵抗あり、横ばいの推移。一方堅木類(カポール等)の市況は相変わらず供給減で強含み。サラワク州もサバ同様天候悪化により、一部地域で洪水の状況。雨量増加から水位が上昇し、川上の筏組に支障出て港頭在庫は減少の様相。しかし労働者不足で各工場の生産量は上がらず消費量が減少しておりメランティ類の市況は横ばい推移。PNG・ソロモンの主な輸出先は中国だが、来年からガボンが原木の全面的な輸出禁止となることから、今後中国が更に当該地区の原木確保に動く可能性が大きい。この中で、日本国内の原木入荷、出荷、在庫とも横ばい。さらに製材品入荷はやや減少。販売は合板用、製材用とも低迷。製材品は集成材(フリー板)の動きが相変わらず順調。


4.北洋材

 シベリア材積出し港ナホトカ、ウラジオストック等11月末港頭在庫は12,000m3、極東材積出し港ワニノ等の港頭在庫も32,700m3と少なく、先月に引き続き端境期で荷動きは全般的に低調である。特に日本向けは10月アカマツ丸太ゼロでエゾマツ、カラマツを合計しても今年最低の入荷量に終わったが、11月おそらく12月も同様の見込み。昨年も11月は中国向け、ワニノ港向け共に最低の貨車入荷実績だが、今年も同様で昨年の8〜9割レベル止まり。数少ないオファーも日本向け以外への配船は手堅く続いており価格は横ばい。
 富山港・富山新港の11月丸太入荷は、15,212m3(アカマツ5,105m3 、エゾマツ9,105m3、カラマツ1,002m3 ベニマツ0m3)と先月比大幅増(187.7%)であるが低水準。アカマツ原板を含む製品合計も8,296m3と先月比増(107.3%)の回復模様になったが低水準。丸太出荷は売れ行き悪く低調。在庫は1〜1.5ヶ月程度。国内の丸太価格は横ばい。製材品は荷動き悪く弱含み。北洋材工場の操業は採算割れの状態。


5.合板

 各合板メーカーともに需要減や製品安、減産継続から原料手当ては消極的で様子見の状態。10月の国内合板生産量は約22.2万m3(対前年同月比98.1%、対前月比106.4%)、うち針葉樹合板19.1万m3(101.2%、107.4%)となり、今年一番多量だった前月を大幅に上回る生産量となったが、出荷量は16.8万m3(99.8%、95.9%)と及ばず低調で生産量を下回ったため、在庫量は20.8万m3へと膨れ上がった。国産合板は全般的に弱含み展開が続いていたが、先月中旬〜下旬にかけて針葉樹合板は急落して川上では再び最安値圏へ突入した。市場では早すぎる下落展開に不信感を抱いており、手当ては市況動向を見極めてからでも間に合うとの見方が多く消極的な状況。一方、輸入合板は産地の強気姿勢に変化がないことから川上では価格転嫁に努めており、荷動き低調だが、売り急ぎはせず、先々を考えた販売となり弱保合が続いている状況。


6.構造用集成材

 北欧各社は来年の予算が立てられず、日本向けラミナ供給予定量は減少の様相。また数量の多少はあるにしても、日本マーケットは安定的に出荷されているマーケットなので他国マーケットよりも重要と予想するシッパーもある。ラミナ価格と製品価格の最も大きいホワイトウッド管柱は、ラミナ価格を上げきれなく、日本マーケットから撤退するメーカーも出てきている。国産集成材の受注は、安定供給のできる土台・柱で進み、また羽柄材も付随して進むが、中断面の梁・桁は供給力不足と欧州材の安価に引っ張られ採用は見送られる状況。集成材価格は、10〜11月と一部のプレカット工場で荷動き出てはいるものの、依然需給バランスが崩れており供給過剰傾向から大幅な値上げには至っていない。しかし生産調整が進み、メーカー各社の在庫は減少し、一部では原料不足で納期遅れが生じている。原料高騰によるラミナ契約減、併せて生産調整の影響と輸入材の入港遅れもあり、間柱積層材は欠品模様。管柱も品薄感あり、この二品は値上げ。
 一方、輸入集成材は、第4四半期の契約において希望数量の契約に至らなかった各社は、一部安値を提示して追加契約を取ろうとする動き見られたが、今後の住宅着工戸数動向も把握できないこともあり、思うような契約には至っていない。価格に関しては53,000〜54,000円(販売店着)できまっているものの、ラミナ価格とのバランスは取れていない。


7.市売問屋

 国産材構造材は、需要少なく荷動きすこぶる低調。外材も同様である。国産材造作材は役物の需要少なく、値下がっても買方の在庫意欲は乏しい。外材も特に目立った動きない。何れの販売も小口当用買いが多く、まとまった量の需要少ない。買方の新規受注が減少し、市売り販売量の減少に大きく反映している。


8.小売

 構造材は、スギKD柱、ヒノキ土台変わらず。外材は全般に荷動き悪く低調。アカマツタルキ、米ツガ、WW間柱ともに変わらず。集成材はホワイトウッド、レッドウッドともに横ばい。針葉樹合板は一段の安値が出ているが、荷動きは芳しくない。ラワン合板は横ばい。プレカット工場は見積、加工とも順調だが町場の仕事は低調。年内早めに仕事を切り上げる工務店が例年より多い様相。


参考資料 需給価格動向PDFファイル


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