平成22年3月8日

(財)日本木材総合情報センター

3月の木材価格・需給動向

 

1.国産材(北関東)

 栃木は、例年と比べて伐出減少。入荷・集荷も減少。スギ材の荷動きは柱材が弱く、中目材は引き合い安定。ヒノキは柱材、中目材とも弱気配。この中でスギ柱材価格は製材工場の手当て意欲が消極的で弱保合。中目材は保合い。一方ヒノキは柱材弱保合で、中目材は並材主体で弱保合いから弱含みに転じている。
 群馬は、スギ、カラマツとも国有林材の生産終了。カラマツは合板メーカーが集荷意欲示す。工場ほぼフル操業。2月の製品受注は若干減少したが3月はそこそこの見通し。原木入荷減少から製品価格下げ止り傾向。


2.米材

 1月の米国新設住宅着工数は前月比2.8%増で、年率59.1万戸と回復の様子。米国丸太の3月積みの丸太は全てのグレードが強気配となり、特に尺下、ローグレードは強い。またカナダ丸太もオールド、セカンドグロス共に依然として強い。港頭在庫は約5,060万スクリーブナー(約22万7千m3)と前月比約28%増加。またウェアハウザー社の3月積み米マツISソートは、長期の据え置きから脱して10ドル値上げの模様。米材丸太は入・出荷とも横ばい、在庫は増加傾向にある。大型港湾製材工場の2月荷動きは、この時期構造材の不需要期ということもあり、低調な様子。内陸部製材工場の荷動きも低調である。
 一方、製材品は入・出荷、在庫とも横ばいの状況。産地は丸太、製品とも中国向けの下級材が急増している。カナダの09年対中国製材輸出は倍増し、日本向けを上回った。更にカナダSPF製品は減産とカナダドル高で価格急騰だが日本向け既製品は横ばい。3〜4月は産地における減産体制で入荷減の懸念が出ている。


3.南洋材

 サバ州は、2月に入り例年になく好天が継続。旧正月中は伐採業者の休暇に伴い出材はかなり減少したが、休み明けは天候にも恵まれ急激に回復の見込み。しかし原木市況は伐採地の奥地化、燃料等上昇から強含みの推移。製材品市況も堅木(カポール等)類はじめセラヤ類とも強含み。サラワク州もサバほどでないが天候回復。旧正月後の出材は適当な河川水位で順調。本来堅木類を手当てするインドのバイヤーが滞船回避のためのセラヤ類を手当てしており、また中国の引き合いもあり、原木市況は全般的に強含み。PNG・ソロモンは、中国からの引き合い相変わらず旺盛で原木市況は強含みとなっている。
 原木の入荷は減少気味、出荷はやや減少、在庫状況は横ばい。製材品入荷は横ばい。販売は合板用、製材用とも低迷。製材品は先月同様に荷動き鈍く、市況低迷から仕入れ慎重で、一部平割りの在庫が減少気味。


4.北洋材

 シベリア及び極東地域の長期の寒波により、ワニノ港が凍結し、益々本船の手当困難な状況。本来であれば昨年末に配船する契約分が2月現在でも履行されないものもある。船会社は中国向けを優先し、日本向けは後回しにすることから2月入荷も低迷見込み。即納が魅力のロシア材が大幅な納期遅れとなり、日本合板メーカーはさらにロシア材離れが進み、高値唱え続きのロシア側オファーは敬遠気味。アカマツも寒波の影響を受け、最盛期である1〜2月の伐採量が例年の7割程度。輸出向け及び現地製材工場向けともに供給は大幅に減少する様相。
 富山港・富山新港の2月丸太入荷は、16,056m3(アカマツ1,913m3、エゾマツ10,110m3、カラマツ4,033m3)と先月比大幅増(199%)だが低水準。アカマツ原板を含む製品も9,045m3と先月比大幅増(218%)。入荷量少なく出荷は好調。在庫は1ヶ月である。国内丸太価格は入荷量減少し、エゾマツ、カラマツは現地価格の高値唱えで価格は強含み。アカマツは高値横ばい。製材品価格は需要減少し、市況は悪い。輸入製品の在庫過多のアイテムは弱含み。京浜港のアカマツ現地挽き製品在庫(2等品)の過多が継続し、荷動き良くない。 


5.合板

 合板原料の国産材丸太は前月同様に底値圏でのせめぎ合いの状態。南洋材、北洋材丸太は強含みの展開。在庫は減少しているが、手当は当用買いに変化ない。1月の国内合板生産量約19.4万m3(対前年同月比114%)、うち針葉樹合板16.8万m3(同122%)と依然として多めの水準だが、出荷量19.5万m3(同110%)と2ヶ月連続で好調を維持し生産量を上回ったため、在庫量は16.5万m3まで減少した。国産南洋材合板、針葉樹合板ともに荷動き一服の状態で、引き合い落ち着いた状況。価格は上向きを維持しているが、メーカー提示価格までは到達していない。一方、輸入合板は、今月に入り、一部の品目を除きタイト感は緩和されている。市場での手当は一巡した様子で荷動きは落ち着いている。価格は強含みだが一時の勢いはない。 


6.構造用集成材

 船の入港状況が非常に悪化し、船会社のコストダウンを目的とした減速運行と、合理化から中国、韓国での積み替え作業を行うことによる入港遅れが発生。国内集成材工場は今回の契約で十分なラミナ契約が出来ず、4月からの原料不足が懸念される。併せてフィンランドの港湾ストライキにより、その間の荷扱いが全面的に停止になるので、4月末から5月にかけて影響が見込まれる。このような中で国産集成材の受注は、スギ管柱とカラマツ集成梁・桁(中断面)に関しては、地域材優遇制度もあり引き合い多く好調である。集成材価格は、管柱が品薄感から強含み。唱えは1,800円が普通に出てきているが納期は定まらない。まもなく2,000円の価格が出るのも時間の問題との見方。中断面も管柱の値上げを受け55,000円/m3の提示。3月期は56,000〜58,000円の価格が出る可能性大。値上げの原因は輸入材の入荷遅れと在庫不足。各メーカーは納期に追われている状態。一方、輸入集成材は、第1四半期契約でのオファーは通常の半分の状況である。国内メーカーが欠品しているため、輸入材の契約状況は即完売となっている。入港遅れが発生し、入荷が不安定になっている。


7.市売問屋

 国産材構造材は、3月に入りスギ、ヒノキとも多少動きが出てきたが、まとまった動きではない。外材は米ヒバ、米マツ(カスケード)の梁、桁角に動き出てきている。また、国産材造作材は、秋田杉柾平割りに少し動き出している。これらは建具用、内装用として根強い人気。外材では良材品薄のためスプルース、ピーラー柾平割にまとまった動きが出てきている。春需と相まって2月後半から4月に多少の期待感強まる。 


8.小売

 構造材は、スギKD柱、ヒノキ柱・土台変わらず。米ツガKD材平角・正角は入荷少なく強含み。特に105mm×45mmは少ない。北洋アカマツは変わらず。欧州材間柱も入荷少なく強い。造作材はピーラー、スプルースとも変わらず。集成材はホワイトウッド、レッドウッド柱、平角ともに強く、納期も延長気味。合板は針葉樹合板先行き高い。またラワン輸入合板もないもの高。全般高の中でシナランバー関係に安値あり。プレカット工場の受注量で工場差鮮明になり、工場の淘汰加速の様相。加工賃が集成材強含みで値上げ気配。3月より4月は新築あり多少明るさ見える。長期優良住宅、エコポイント等追い風に乗るよう全力傾注。  


参考資料 需給価格動向PDFファイル


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