平成22年4月8日

(財)日本木材総合情報センター

4月の木材価格・需給動向

 

1.国産材(北関東)

 栃木は、原木の入荷・集荷が平年に比べ少なく、品薄状態が続いている。スギは製品価格が低調な中で大手工場の柱材の引き合いが強い。また、中目材は、安定した引き合いが続いている。ヒノキは柱材、中目材とも堅調な動きで、特に中目材の引き合いが強い。価格はこのような入荷減少による品薄感から、スギは柱材が前月から?当たり千円ほど値戻しして横這い。中目材は順調な引き合いが続いて強保合。ヒノキは柱材が保合で、中目材は引き合いが強く、強含みに転じた。
 群馬は、スギ、ヒノキ、カラマツとも原木入荷は少ない。カラマツ原木の在庫はやや少なめ。工場の操業状況はまあまあの状態。3月の製品受注は悪く、製品価格は建築単価が低迷している中で依然として厳しい。


2.米材

 2月の米国新設住宅着工数は、57.5万戸(前年同月比0.2%増)。米国の4月積み丸太は、前月に引き続き中国の買いが旺盛で、全てのグレードで値上がりしている(特に尺下、ローグレードは強い)。また、カナダ丸太も同様に全てのグレードで強くなっている。港頭在庫は約5,670万スクリブナー(約25万4千?)と前月比約11%増加。また、ウェアハウザー社の4月積み米マツISソートは、 20ドル値上げ。米材丸太は入・出荷、在庫とも横ばい。大型港湾製材工場の3月荷動きは、2月より若干良い程度で、昨年同時期と変わらず。内陸部製材工場は依然として回復せず、低調な荷動きとなっている。
 一方、製材品は稼働日数増で出荷量は増え、在庫は減少の状況。産地は米国の住宅販売・着工とも回復が遅れ、米・カナダ製材の減産体制は継続。SPF製材は減産で価格は続伸。中国向けの下級材も価格上昇。チリ地震の影響で日本向け梱包材は価格的に厳しい状況。米ツガKD割物が1年ぶりに1,000円/?値上げ。大手住宅メーカーが国産材へ転換しているので、米ツガ、米マツとも動き悪い。


3.南洋材

 サバ州は、3月末に多少天候がぐずついたが、このところ好天となっており、旧正月後の出材は順調。原木の相場はマレイシア通貨高、その他コストアップも加わり強含み。製材品も堅木(カポール等)類はじめ全品目が原木高に連動し強含み。サラワク州は西地区を除きサバ同様好天で、出材は順調だが、国内合板工場に加えPNG・ソロモンで思うように手当てできないでいる中国バイヤーからの引き合いが強く、原木の相場は強含みとなっている。PNG・ソロモンの出材状況は悪く、中国のバイヤーは思うようにその手当てが出来ず困っている。相場は強含みで推移している。
 原木の入荷はやや増加、出荷・在庫ともに横ばい。製材品入荷は横ばい。販売は合板用、製材用原木とも低迷。製材品は、一部特にアガチス平割の在庫が極端に減っており、客の注文に対応できない状況。集成材は全般的に相変らず動きは良い。


4.北洋材

 極東ワニノ港の凍結は解消したが、木材バースが中国向け契約済み丸太で満杯となり、新規の貨車の入荷が出来ず、長期滞船が継続的に発生。船会社もワニノを敬遠している状況。新規のオファーは殆ど出ていない。一方、中国・韓国からの引き合いは依然として強く、日本だけが数量・価格の両面でおいてけぼりになっており、商いは益々閑散。アカマツはシベリア大寒波の影響がいまだ残り、最盛期である1〜2月の伐採量が例年の7割程度。シベリアの大手パルプも原料チップの不足から4月は稼働率大幅ダウンさせることを発表した。
 富山港・富山新港の3月丸太入荷は、14,457?(アカマツ8,332?、エゾマツ4,949?、カラマツ1,176?)と先月比10%減。アカマツ原板を含む製品は10,170?(先月比12%増)。入荷量は少なく出荷は好調。在庫は1ヶ月である。国内丸太価格は入荷量が減少し、エゾマツ、カラマツは現地価格の高値唱えで強含み。アカマツは高値横ばい。製材品価格は原木が値上がりしている割に輸入製品との競合で横這い。京浜港のアカマツ現地挽き製品在庫は、35,000?に減少したが、内地挽き、輸入品とも荷動き悪い。  


5.合板

 合板原料の国産材丸太は、樹種によって強弱があり、南洋材、北洋材丸太は引き続き強含みの展開の中、手当は当用買いに変化なし。大半のメーカーが減産を継続しているので原木は適正在庫。2月の国内合板生産量約20.2万?(対前年同月比118%)、うち針葉樹合板17.1万?(同121%)と減産緩和が顕著な中、出荷量は16.6万?(同119%)で、在庫量は前月に比べ微増の17万?となった。国産南洋材合板は、荷動き低調、製品価格は横這いで、原木価格が上昇基調の中、メーカーは価格転嫁を急いでいる。針葉樹合板は低調な相場が一変し、大手メーカーを中心に強硬な値戻し展開となり価格は上昇。一方、輸入合板は、3月決算による乱売は無く、価格は横這い状態。市場では当用買いに変化はなく、荷動きは落ち着いている。価格は、実需にやや明るい兆し見られ、国産輸入ともに先高観は日増しに高まっている。供給側の在庫調整が進み価格はじり高が続くと予測。


6.構造用集成材

 3月上旬から2週間続いたフィンランドの港湾ストの影響で、今後、入港遅れによるラミナの品不足が懸念される。現時点ではスト前に積まれたラミナが入荷しており、特に混乱はないが、5〜6月にかけて多少の混乱が見込まれる。また、依然続いているコンテナ不足と、船会社のコスト削減対策で船速を遅くしているため、入港が通常より1週間から10日多くかかっている。このような中で国産集成材の受注は好調で、特に管柱は全般的に品薄感があり、荷動きは好調。また、国産材梁・桁も納期遅れの状況。生産後直ぐ出荷となり在庫は少ない。集成材価格は、管柱が品薄感から強含み。2月以降毎月50円/本づつ上昇しており、まもなく2,000円/本の価格が出るとの見方大。第2四半期の契約が4月から始まっており現地の採算性重視の姿勢から値上がりは濃厚で、夏以降入荷するラミナはかなり高くなると予想。一方、輸入集成材は、現地の工場の採算性から第1四半期契約は高値で推移。契約状況も通常のオファー数量より40%減となっているため、管柱、梁共に完売。


7.市売問屋

 構造材は、国産材・外材とも2月からの小動きにより、期待が高まったものの、実需に乏しく、空振りに終わり予想に反して低調。造作材は、国産材は依然として低調。外材はスプルース、WWは引き合いは強いが入荷が少なく対応に苦慮。製品市場は記念市を除き全般的に低調だが、政府の住宅関連施策はこれまでになく充実しており、また消費動向も少しづつ上向いているのでその効果が除々に出てくることを期待したい。 


8.小売

 構造材価格は先月同様変わらず。米ツガKD材は入荷少なく強含み。北洋アカマツは変わらず。欧州材間柱も入荷少なく強保合。集成材はWW、RW梁、柱ともに強い。合板は国産材、輸入ともに強い。プレカット工場の受注・加工とも順調。町場の仕事は相変わらず少ないが、建売関係の仕事はかなりあるようだ。工務店は、4月は新築、改築と仕事は出ているが、5月以降の先行きは不透明。 


参考資料 需給価格動向PDFファイル


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