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内装用塗料

内装用塗料の例の写真

内装用塗料の例

内装用塗料は主に建築内部、家具、食器などに使われるクリアーと呼ばれる透明塗料が多く市販されています。代表的な内装用塗料は、

  1. ニス:シェラック虫の分泌物をアルコールに溶かして作ります。速乾性で茶色の硬い塗膜を作り、光沢、弾性が高いですが、熱、湯、アルコールに弱く白く変色します。学童の木工用、低級家具等に使われています。
  2. ラッカー:ニトロセルロースとアルキド樹脂をラッカーシンナーに溶かして作ります。速乾性なのでスプレーで塗装するのが一般的です。主に家具の上塗り、内壁材等に使われています。
  3. アミノアルキド樹脂塗料:メラミンや尿素樹脂とアルキド樹脂をアルコール系溶剤に溶かして作ります。使う際に硬化剤(塩酸)を加えて塗装します。塗膜は硬く、光沢があり、溶剤に侵されず、塗りやすいので木工用に広く使われています。ホルマリン臭があるのが欠点で、食器棚への使用は規制されています。
  4. ポリエステル樹脂塗料:不飽和ポリエステルにスチレンまたはアクリルを加えて作ります。塗膜は硬く、傷が付き難く、一回塗りで厚膜に仕上がるので利用が多く、合板、ピアノに多く使われています。
  5. ポリウレタン樹脂塗料:主剤がポリオールで硬化剤がイソシアネートの2液型の塗料で、木工用に最も多く使われています。塗膜は硬く、弾性があり、傷が付き難く、薬品に触れても強く、付着性も最高です。2液型の他に、作業性の良い1液型の塗料も多く用いられています。
  6. アクリルラッカー:アクリル樹脂とニトロセルロースを配合して作ります。ラッカーと同じ速乾性、作業性、性能を備えています。黄変性が無く、濡れ色にさせないなどの、長所があり、ヒノキやスギの塗装に最適です。
木工用塗料の特徴

木工用塗料の特徴

外装用塗料

外装用塗料の写真

外装用塗料

外装用塗料は主に建築外装、ベランダの手摺、屋外遊具等で使われる半透明、不透明な物が多く市販されています。

  1. ボイル油:油を加工して作った塗料で木材に十分浸透させて使うのが普通です。木目が生かされ再塗装が容易なのが長所です。
  2. ペイント:ボイル油に着色顔料を加えて作ります。古くから家の外壁等に大量に使われていましたが乾燥が遅いために使用量が減少し、現在はその座を次の塗料にゆずりました。
  3. 合成樹脂調合ペイント:乾性油を主原料にアルキド樹脂と着色顔料を配合して作ります。ペイントに比べ乾燥が早く、光沢が良く、耐候性が良いので建築の外装を中心に大量に使われています。
  4. フタル酸樹脂塗料:アルキド樹脂に乾燥剤を加えた塗料で、顔料を配合したエナメルは乾燥も比較的速く、耐候性が優れているので外装用に広く使われています。顔料を加えないフタル酸樹脂ワニスは屋外で木目を生かす目的に使われています。しかし、耐候性はエナメルより劣っています。
  5. 油変性ポリウレタン樹脂塗料:1液型のウレタン塗料で、他のウレタン塗料より安価で、塗りやすく、透明で耐候性が良いために、建築物の外装にも多用されています。
  6. オイルステイン:本来は素地着色に使う着色剤で、外装に用いるときはオイルステインに少量の顔料やボイル油を配合して作ります。着色を主目的に使われ、耐候性は劣っています。この上にボイル油を塗って仕上げるのが普通です。
  7. 木材保護着色剤:低粘度の樹脂に防腐、防虫、着色剤を配合して作ります。樹脂には、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、アマニ油、シリコン樹脂などが使われています。不揮発分が少ないので木材中に浸透し表面に塗膜を作らないのが特徴で、塗膜がないので再塗装が容易です。着色ができ、はっ水性があり、短期間の防カビ性があります。木理をいかした塗装が行え、作業性も良いので、外装用塗料として現在最も注目されている塗料です。

家具塗装

塗装した飾り棚、整理ダンス、イス、机の写真

塗装した飾り棚、整理ダンス、イス、机

家具の塗装は美観の向上と素地の保護を目的として行われています。塗装を大別すると着色、目止めの上に厚い塗膜を形成させる厚膜仕上げ、塗料を材中に浸透させ、木材の質感を生かす薄膜仕上げになります。家具の標準塗装工程は、

  1. 素地調整、
  2. 漂白、
  3. 着色などで、
  4. 捨塗り、
  5. 目止め、
  6. 中塗り、
  7. 上塗り、
  8. 研ぎ出し、

このほか必要に応じて補色、塗膜研磨、乾燥がはいります。

 逆に、家具の種類や塗装目的によって省く工程もあります。

  1. 素地調整は含水率規制、素地研磨、欠点の補修等をします。
  2. 漂白は過酸化水素を使い、素地の汚れ、変色を修正します。
  3. 着色は染料で低級材を高級材色に、辺心材を同じ色調にします。
  4. 捨塗りは低粘度のウッドシーラーを塗り、着色剤の拡散を抑えたり、素地と上塗り塗膜の付着を改善します。
  5. 目止めは目止剤を木材の道管孔に充填し、上塗り塗料の浸透を防ぎ平滑な塗膜を作る役目をします。また、目止剤に着色顔料を配合して木目を強調させる着色にも使われます。
  6. 中塗りはウッドシーラーかサンディングシーラーを塗布する作業で、塗膜の厚さを増す役目をします。サンディングシーラーを塗装した後は塗膜耐久性を向上させる為に、塗膜研磨が必要です。
  7. 上塗りは使用目的に合った塗料を塗布します。
  8. 研ぎ出しは塗膜の凸凹を修正し、光沢を出す工程です。必要に応じて行う補色は着色した塗料で着色むらの補正、家具全体の色を調和させます。塗膜研磨は塗りむら、及びゴミの除去を目的にしています。家具に使用する塗料は捨塗りにはポリウレタン、中塗り及び上塗りにはアミノアルキド、ポリエステル、ポリウレタン、ラッカーが多く使われています。鏡台やピアノを除いて一般の家具は艶消し塗装が主流です。

建築内装

建築内装の写真

建築内装

建築塗装の目的は美しさを与え、その維持と木材の保護ですが、現在の塗装目的には機能性の付与が加わりました。塗膜は構造用木材や木質系建材の防水、防湿、防カビ、汚れ防止、防火、磨耗防止等の保護的役目と色彩及び光沢調節の役目を果しています。

内装塗装は木目をいかすために、主に透明(クリヤー)か半透明の塗料を使い、半艶仕上げにすることが多いようです。建築塗装では建築学会標準仕様書(JASS)が定められています。しかし、必ず適用されるわけではなく、経験、習慣、予算などによって塗装が行われるケースが多く、比較的簡単な塗装工程が一般的です。現在の一般住宅ではプレハブ化が進み、建材の塗装が工場で行われることが多くなり、建築現場での塗装が少なくなっています。

和風住宅のワックス仕上げ:新築時に柱、鴨居等に行う仕上げで、低粘度のアクリルラッカーを塗り、その上をワックスで仕上げます。濡れ色にならないのが特長です。

透明塗装:素地を洗浄し、目止め及び着色を必要に応じて施します。塗装目的によってクリヤラッカー、フタル酸ワニス、アクリルラッカー等を選択し、その艶消しを2回塗布します。立羽目、扉、窓枠、床、階段等に用います。

着色塗装:台所、浴室、便所、扉等に用いられる仕上げで、エマルジョンパテで穴や傷を埋めた後、合成樹脂調合ペイント、フタル酸エナメル、カシューエナメル等の半艶塗料を塗ります。

建築外装

木の羽目板の上に合成樹脂の長後ペイント塗りの写真

木の羽目板の上に合成樹脂の長後ペイント塗り

建築外部の塗装は色彩の調節、環境との調和、雨水からの保護、汚れ防止等を主目的にしています。

建築の外装塗装には木目を生かす透明塗装、木目は少しボケルが耐久性が向上するように工夫した半透明の塗装、木目は見えなくてもデザイン性と高い耐久性を持たせた着色塗装があります。

屋外の透明塗装

  1. オイルステインで着色した後にフタル酸樹脂ワニスか油変性ポリウレタン(1液型)を2回塗布します。
  2. オイルステインの上にボイル油で仕上げる方法は、1回目のボイル油をシンナーで薄めて素地に十分浸透させ、乾燥後2回目を塗装します。屋外の透明塗装はいずれの方法も耐久性が比較的劣るので、最初の塗装設計の時にメンテナンスを十分に考えておかなければなりません。一般に外装塗装では、耐久性を高めるために目止めは行いません。

屋外の半透明塗装:ボイル油、各種ワニスに素地が隠れない程度に微細または半透明の顔料を配合して塗装します。透明塗装よりは耐久性が良く、塗装前に無色の防腐剤を塗ってから塗装するとより効果が上がります。防腐剤、防カビ剤、はっ水性等を配合し、塗膜を作らない含浸型の木材保護着色剤はこの中に入ります。

屋外の着色塗装

  1. ほとんどが合成樹脂調合ペイントの2~3回塗りです。
  2. 高級な外装ではフタル酸樹脂エナメルの2-3回塗りをします。

塗装方法は刷毛塗りが最も多く、塗料の種類や粘度によってローラーブラシ、スポンジパット、タンポ、エアーレススプレーが使われます。