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木を使う工夫

長山 恭子さん(愛知県)/木のある暮らしとわたし

緑が好き。山が好き。木に囲まれた生活がしたい。子供の頃を田舎で育った私が落ちつくところは自然と共に暮らすこと。でも悲しいかな、自然と暮らすには不便と隣り合わせ。そこで選んだ住居は都会に近い田舎。生垣のある一戸建て。ところが・・・

年齢を重ねるたびに生垣の剪定に体力不足を感じ始めていた。そういう方が多いのかシルバーさんの植木屋さんは大流行でなかなか順番が回ってこないらしい。そこで夫婦で考えた。もうこの生垣は止めよう。30数年たったカイズカ伊吹は私たちの無理な剪定がたたって、あちらこちらに原種返りをしている。かわいそうだけどフェンスにしようと思い立った。

ところがなかなか良いフェンスが見当たらない。なるべく暖かな雰囲気で・・・なんて思ってもそこはアルミ製。さりとて、木製にしたいけれど、金額面で折り合いがつかない。どこかで木にこだわっている私もいる。借りたフェンスやさんのカタログを探すと、オリジナルで作れる部材を発見した。アルミ部材と木で組み合わせることはできないかしら。それがきっかけになった。 木製だけではメンテナンスや耐久性に問題がある。でも木の持つ優しさや、暖かさをどうしても使いたかった。それなら枠組みはアルミで、中に間伐材がつかえないだろうかと考えた。できるなら、将来傷んでくるだろう木材の部分は取り外し可能で取り替えられるように。

そんな私のわがままを聞いてくれた大工さんがいた。桟の巾や厚み、相談しながらの作成となった。大工さんには初めてのことだから、ご苦労をかけたけれど、私にとっては上出来なフェンスが出来上がった。木とアルミの良いとこ取りコラボレーションといったところ。近年にない満足感でいっぱいである。

ところで、このフェンス、すこぶる評判が良い。こんな注文が出来るとは思っていなかった。木が使いたくても高いと思っていた。木はフェンスには不向きだと思っていたなどなど。これを作ってくれる人がいなくては出来ない話だけれど、あんがい木は使いにくい、高い、というイメージを持っている人が多いことに気がついた。

私の家はもともと林業を営んでいた。いや今でもだ。生計が立たなくなっただけの話で山の木はそんなことも知らずに成長し続けている。そんな木に少しでも身のたつ方法はないかと思案しているがなかなか現実は厳しい。今は母の介護中で山に間伐にはいけないけれど、将来この木が朽ちてきたときには自分の手で伐採した木をぜひ使いたいものだと思っている。