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合板木質建材の種類と特徴

製材集成材合板パーティクルボードファイバーボード改良木材薬剤処理床板国産材を使用した内装材製品

合板

合板の仕上げ

木材を大根のかつら剥きのように削って造られた薄板(単板:たんぱん、ベニヤ、通常厚さ4mm以下)を、互いに繊維方向がおおよそ直角になるようにして奇数枚接着剤で貼り重ねた板状の材料を「合板(ごうはん)」と呼びます(図1、2、3)。

単板の原料は、太く、丸く、真直ぐで、節などの少ない削り易い木材が適し、その条件に良く合った木材が「ラワン」と呼ばれる東南アジア産の広葉樹材でした。かってはフィリピンやインドネシア、現在はマレーシアのサラワク州などから輸入する年間約 580万m3の丸太の大部分が合板の原料になっています。熱帯林保護の点からもアメリカやカナダ、フィンランドのベイマツやスプルースなどの針葉樹合板にならって針葉樹化が進んでいます。

図1 単板の切削

合板は、重ね合わせる単板の樹種や厚さ、枚数、使用接着剤によって表1に分類される色々な性質や外観、性能、厚さの製品が造られます。薄い物は2mmくらいから厚いものは30mmくらいまであり、2.5mm(3枚合わせ)、5.5mm(3枚合わせ)、12mm(5枚合わせ)などが代表的な厚さです。

図2 5層(プライ)合板の単板構成

合板は接着剤の種類によって耐水性に相違があり、日本農林規格の特類は屋外用の耐久性、耐水性を持ち、1類は外壁用、屋内、家具部材用の2類、仮用途の3類の順に耐水性能が低く設定区別されています。

わが国の合板生産量は1年間に、面積で約6.4億m2、容積 463万m3、畳の大きさに積み上げて富士山の高さの740倍になりますが、その6割に近い量の合板輸入国でもあるのです。

表1 いろいろな観点からの合板の分類

合板の製造法

接着工程(ネットプレス)

合板の製造工程は、切削、乾燥、接着の主要工程とそれらの周辺に付随する工程があります。使用原木や製品の種類、生産規模、工場立地などによって機械・設備の仕様・台数などは変わりますが、図1に標準的な工程を示します。

  1. 単板の切削
  2. 合板用原木を2m位の長さに切り(玉切り)、ベニヤレースで丸太の軸を支えて回転し大きな刃を押し当てて「かつら剥き」に薄い板をはぎ取ります(切削)(図2)。直径50cmの丸太から厚さ1mmの単板が30-35mとれます。

  3. 単板の乾燥・調板
  4. 剥かれた単板は水分を沢山含んでいるので乾燥します。ドライヤで単板をローラーあるいは金網のベルトで送りながら熱風を吹き付けて水分を蒸発させ、含水率を10%位まで乾燥します(乾燥)。その後一定の寸法に裁断し(裁断、乾燥前に裁断されるものもあります)、幅の狭い物は横幅をはぎ合わせて寸法を揃えます(調板)。

  5. 単板の接着・仕上げ
  6. 調製された単板を奇数枚(3プライ、5プライなど)組み合わせ、接着剤によって板状に接着します。合板用接着剤はユリア、メラミン、フェノール樹脂などの合成樹脂が用いられ、接着剤を硬化させるために 100℃以上の熱と圧力を加えます。これ(加熱圧締)を行う装置がホットプレスです。厚さ3mmの合板は約40秒のプレス時間で接着が完了します(接着)。

    一定の寸法に四辺を切断して(定寸裁断)、表面をサイデイングして仕上げ(仕上げ)、製品とします。

    合板製造工程フロー

合板の規格

主要合板規格の規定事項

合板は日本農林規格で規定されます。制定以来性能向上、用途開発などに応じて改正・制定がありましたが、2003年に公示された規格では以下の5品目にまとめられました。

普通合板、コンクリート型枠用合板、構造用合板、天然木化粧合板、特殊加工化粧合板です。

規格は、それぞれの合板の品質・性能の基準を定め、その判定方法を規定しています。

接着の程度は使用環境に対応して、常時湿潤状態での使用を特類、断続的湿潤状態での使用を1類、時々湿潤状態での使用を2類に区分します。普通合板、天然木化粧合板、特殊加工化粧合板は1類又は2類、コンクリート型枠用合板は1類、構造用合板は特類又は1類、の基準に合格しなければなりません。

ホルムアルデヒドを含む接着剤を使用していない場合を除いてホルムアルデヒドの放散量を表示しなければなりません。

品質に関しては、普通合板は表板の品質によってそれが広葉樹単板の場合は1等、2等と表示し、針葉樹単板の場合はAからDまでの符号で表示します。コンクリート型枠用合板も板面の品質によってAからDまでの符号で表します。構造用合板では曲げ性能によって1級又は2級とし、板面の品質はAからDまでで表します。天然木化粧合板には板面の品質基準はありません。特殊加工化粧合は表面性能に関する四つのタイプ基準が定められています。

合板の利用

合板の壁下地への利用

合板は木質の板材料の中では最も大量に生産され、表1のように非常に広い範囲の用途に利用されています。これらの中で特に多く使用されている分野は昭和63年需要調査金額ベースで建築・土木が全体の51%を占めています。次いで家具・建具に35.4%、家電キャビネット、パレット梱包にそれぞれ約3%が使われています。

用途規格で使用目的が決まった合板で厚さ12mmのコンクリート型わく用合板は約1億6千万m2の生産量の内の相当量が屋根や床の下地材として本来の目的以外の建築用に使用されていると言われています。また、構造用合板は在来木構造や枠組み壁工法の耐力壁の面材料として欠かせません。特定用途としてモルタル下地合板は、従来のラス下地に代わるばかりでなく建物剛性を向上する機能を合わせ持った新材料として開発されて登場しています。これらの使用法はいづれも合板の強度的性能を活用しているものです。

合板の内装への利用

建築内装材としては、壁下地、押入内張りなど目につかない部分には普通合板がそのまま使われ、天井、壁、床などには化粧合板がよく使われます。化粧合板には簡単な紙貼りプリントのような低価格の物から天然木の化粧単板を用いた高級品まで様々な種類があります。合成樹脂オーバーレイ合板にも表面性能に段階があり、使用部位に適した性能の合板を選ぶことが出来ます。

家具への利用では、箱物家具の部材となるフラッシュ・パネルの面材、建具ではドア・パネルの面材として大量使われます。その他楽器、運動具、玩具、文具など日常生活の周辺で多面的に利用されて、今や合板は社会に欠くことの出来ない材料となっています。