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木材とその技術

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2.集成材


造作用集成材

造作用集成材

 造作用集成材の製品には、テーブルカウンターのように集成接着した素地をそのまま生かしたものや、日本間の鴨居や長押等の造作材として、表面に美しい材面をもつ化粧用薄板を張りつけたものなどがあります。(写真)木造住宅ばかりでなく、RC集合住宅の内装等にも需要があります。良質の製材品が減少しかつ高価になった今日、これらを集成材で代替することが多くなってきています。
 造作用の場合、外力があまりかからない部材に使われるので、高い強度性能や接着性能は必要ではありません。したがって、ひき板は短いものでもよく、またその縦つぎは突付けでもかまいません。そのかわりに材面の美しさが要求されるので、狂い、割れ、化粧単板のはく離などは許されず、ひき板の含水率管理、欠点の除去、調色、仕上げなどに細心の注意が払われます。最近では、作業性などから造作用にもフィンガージョイントが使われることも増えているようです。縦つぎや積層には、ユリア樹脂や、酢酸ビニルエマルジョン系の接着剤が主に使用されています。
 広葉樹材製品は素地のまま使われますが、針葉樹材製品は表面に化粧張りをしたものが多く、敷居、框、階段板の上面などには1.5mm、柱には1.2mm、その他の部材には0.6mm以上の厚さの化粧薄板がはられています。
 造作用集成材製品に関するJASでは、浸漬剥離試験によって接着性能を、含水率試験で乾燥の度合を、また高温乾燥によって化粧張りの表面割れに対する抵抗性が試験され、その品質保証を行うようになっています。

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構造用集成材

直径140m、高さ49mの多目的ドーム
(島根県:出雲ドーム)

 構造用集成材のセールスポイントである強度性能は、実大規模の試験を常に行って保証するのが理想的ですが、これにはコストも労力も時間も必要です。そこで、JASの定める性能に適合する製造方法が製造基準で定められています。もちろん、製造基準に則って製造されていても、性能の確認を行うための抜き取り検査は義務づけられています。そして、JAS基準に適合した集成材には、設計に必要な許容応力度が与えられます。
 JAS基準を満たした構造用集成材には、建築物の規模、使用される環境、荷重の種類を問わずその性能を発揮することが求められます。しかし、接着性能のように使用環境の影響を大きく受けるものについては、絶えず温湿度の変化や生物劣化に曝されている屋外のような厳しい環境(使用環境1)と温湿度変化が穏やかな室内のような環境(使用環境2)とを区別し、それぞれの環境に適応可能な接着剤が選択できるようになっています。
 わが国で集成材が建築に使われ始めたのは昭和20年代後半ですが、途中の空白期を経て、現在までに4000棟余りの集成材建築が建てられています。当初はシンプルな3ヒンジ山形アーチ構造の体育館、集会所、工場等が多く作られましたが、最近では、この他にポストアンドビーム、ドーム、立体トラスなど構造も多様化し、多目的ドーム(写真)、パビリオン、店舗、橋等様々な用途に使われています。長野五輪のスピードスケート会場’エムウエーヴ’や、建築中の’大館ドーム’は、工法的にも規模的にも世界に誇れるものです。これらが可能になった背景には、集成材の製造技術のみならず、接合技術を含めた設計・施行技術も飛躍的に向上したことを忘れることはできません。

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