4月の木材価格・需給動向

1.国産材(北関東)

栃木県では、新年度を迎え、間伐、皆伐現場共に順調な動き。天候も安定しており、丸太の搬出も順調。各共販所への原木入荷も順調だが、間伐から皆伐へ移行しており、間伐材や小径材は少なくなっている。スギ材は製材業者の原木在庫が増え、3m柱材及び4m中目材は引き合い弱く、値下がり状況。ヒノキ材は4m中目材が弱保合、3m柱材が小反発し値上がり状況。スギ材は3m柱材が15,000円台前半、4m中目材は14,000円台後半で推移。ヒノキ材は3m柱材で18,000円台後半、4m中目材は19,000円台後半で推移している。

群馬県では、原木の集荷は容易で入荷も順調。原木在庫はスギ、ヒノキ共に150%の在庫。工場の操業は120%で推移。注文が多く受注を絞っている状況。首都圏の製品市場からの受注は平年並み。ビルダー向けの納材は例年並みで、地場の仕事は、例年の2割程度。土木は減少傾向だが、公共工事が始まり、5月以降は増加の予定。製品在庫は少なく、ほとんどが受注生産に移行し、荷余り品は少ない。イラン情勢により特に、乾燥用の灯油、トラックの軽油の値上がりがあり厳しい状況。

2・米 材

カナダでは、米国の木材需要が低調なことに加え関税問題もあり、販売低迷・不採算となり、各製材工場が減産・操業停止により国内における原木伐採も極めて低調な状態が続いている。カナダBC州は例年に比べ降雪量が少なく、必要な出材は順調。米国では、需要の低迷が解消しない中、サプライヤーは伐採量を抑える傾向にある。日本向けは、需要に応じて供給する姿勢のため、過不足感はなく産地価格はある程度維持されている。米マツIS級並の対日輸出価格(推定)は$980/千SCと前月とほぼ同じ。ランダムレングス紙発表の15種平均価格は、4月7日現在$504/Mと3月初めに比べ16.1%の上昇。

2月の原木入荷は前月に引き続き94千㎥(うち合板用は0㎥)と低位の入荷量、うち米国産は94千㎥(前年同期比88.0%増)、カナダ産は0㎥(同98.8%減)となった。出荷も98千㎥と入荷と同様に低調(前月比24%増)ながら出荷超となった。在庫は150千㎥、在庫率は1.30ヵ月と前月(1.34ヵ月) から減少。東京木材埠頭の3月の米材製品入荷は9.3千㎥(前月比102.1%の大幅増)、出荷は9.0千㎥(同比11.6%増)、在庫は26.4千㎥(同比1.2%増)。1月の米国住宅着工は年率148.7万戸と好調なスタートとなり、今年はある程度需要が戻るという期待感があったが、イラン紛争発生後、物価高への懸念から再び減速への懸念が出てきた。

3・欧州材

産地工場では、丸太価格・原油価格等上昇により値上げ局面に転じている。集成材の第2四半期の交渉は終結しつつあり、現地価格は€10/㎥程度上昇している。ラミナの第2四半期の交渉はシッパーが慎重であり、ファーム価格を出してこない。€15/㎥以上の値上げとなるか不透明。間柱類は、3月、4月積みまではユーロ価格が下がっていたが、5月、6月積みからは値戻しが必至で、円安もありコストは確実に上がる見込み。集成材は大手集成材メーカーが4月以降主力商品5,000円/㎥の値上げを発表し、他メーカーも追随することが必至で、今後値戻し局面が到来すると予想される。東京木材埠頭の2月入荷は10千㎥と前月より減少。出荷は11千㎥と稼働日数減で低調だったが、3月は回復する見通し。2月末からの中東情勢により欧州SPは一斉に値上げを発表し、全商品のコストが上昇。従来の供給数量を確保できるかという懸念もあり、予断を許さない状況となっている。

4・北洋材

産地は2月中旬まで暖冬であったが下旬に寒波となり、この冬の伐採量は例年より減少している。日本向け生産は減少。中国の引合いは低水準。ウズベキスタン等の国内需要も低調。アカマツ原板のオファーは少ないが、価格も$420/㎥以下では購入が出来なくなってきた。完成品は$490~520/㎥で推移しているが、値上げの動きがある。国内の有力製材メーカーを除き原板の入荷は少ない。原板は高値の影響でメーカーは利益につながっていない。2月の製品入荷(東京+川崎)は11.3千㎥と前月より増加したが減少傾向。出荷は8.2千㎥と実需は低水準。在庫は43.3千㎥となった。特定のサプライヤー及び商社による在庫の安値放出は沈静化した模様。

5・合 板

月末にかけて中東情勢の不安定さから接着剤不足となり、にわかに生産量の減少や価格の上昇がささやかれ、仮需的なオーダーが入り始めた。特に4月からの値上げを気にした流通がオーダーを出すが、受注制限がかかっている状況。輸入合板も中東情勢の影響を受け、船舶の燃油サーチャージやコンテナ不足などで、現地からオファーが出ないシッパーも数多くある。先行きは、国産合板は更なる値上げと減産、輸入合板もコスト高と入荷減少が予想される。3月の国内合板生産量は概ね例年並み。ただし出荷については月末に集中したため、トラックが手配出来ない状況。輸入合板の2月の入荷量は16.1万㎥(前月比79.3%)と大幅に減少。特にマレーシアからの入荷量が3.6万㎥と減少。合板価格は、3月相場が2月から一旦値上げが通ったが、月末にかけて4月分の相場が一気に値上げに動いた。この先5月価格は更に値上げに動くと思われる。

6・構造用集成材

3月のラミナ入荷は前月比133%の増加。イラン情勢の影響はなく、入港に問題はなく、ラミナ在庫については十分な在庫がある。一方、WWラミナの高騰による不足感は先月に引き続きみられる。第1四半期契約については€260/㎥前後で契約となった。183/€円前後と先月に引き続きかなりの円安。ホルムズ海峡封鎖の影響により接着剤をはじめとした副資材の高騰が予想され、益々の値上げ圧力となっている。欧州のサプライヤーは去年からの業績不振が改善されておらず、生産コストの価格転嫁による価格高騰となっている。また、日本向けのオファー量の低下、契約数量の減少などによりラミナの入港量は減少している。2月の構造用集成材の輸入量は小断面17.1千㎥(前年同月比30.9%減)、中断面14.5千㎥(同9.1%減)となった。

7・木材チップ

原木入荷は製紙用・バイオマス発電用ともに小径材(C材)の引き合いが強く、入荷は例年並みだがコストが上昇している。燃料用は例年に比べ少ない印象。消費は、原料用・燃料用ともに増加中。在庫は、原料の不足感はないが、燃料用は発生量が少なく不足気味。国産原木価格は、製紙向けパルプ材及び発電向け未利用材ともに不足感強く、高止まりで推移。2月のチップ材価格は全国平均で7,900円/㎥(工場着)。国内チップ工場では原料用は針葉樹、広葉樹ともに出材が少ないため在庫量減少。燃料用は解体材の発生量が少なく、在庫量減少。各社集荷量確保に動いている。

8・市売問屋

国産材構造材は、外材製品の値上げ機運から、角材を中心に受注は堅調。受注残を抱える製材所もあり荷動きは増加傾向だが、地場工務店に、まとまった仕事は入っておらず引き合いは少ない。外材は、輸入材の値上げは待ったなしで、WW集成管柱、RW集成平角、米マツKD平角とコスト高による値上げが進んでいるが、在庫手当てに動く気配は弱く当用買いが続いている。造作材は、細かいリフォーム、非住宅や店舗用にスギの枠材・羽目板は順調に出荷している。内装建材価格の高騰により安いムク材を求めるケースが増えてきている。首都圏プレカット工場の稼働状況は、平均して8割台の稼働状況で、3月に入りパワービルダーの受注は上昇傾向がみられるが、全体的に実需不足で盛り上がりに欠ける。

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