栃木県では、長雨や大雨による作業路の崩壊等で丸太の搬出や生産が滞っており、市場への入荷・集荷は少なくなっている。材の荷動きは、スギ材の品不足から引取りが非常に良く、土場には空きがある。スギ材は材不足から引き合いが強く、3m柱材、4m中目材ともに大きく値を上げ、特に柱材はウッドショック以来の高値となった。ヒノキ材は3m材が値下がり傾向で全般に弱保合。価格は、スギ3m柱材が16,000円台半ば、4m中目材が14,000円台半ばで推移。ヒノキ材は3m柱材で18,000円台前半、4m中目材は18,000円台後半で推移している。
群馬県では、虫害を避けるため原木の集荷を控えて在庫を消化している。原木在庫はスギ、ヒノキともに100%の状況。原木消費は100%程度で推移。製品価格は、相変わらず採算が芳しくない中、スギ柱、間柱は値上がり傾向。ヒノキ土台、柱は相変わらず弱い。乾燥用の灯油やトラックの軽油の値上がりがあり、現場は遅れ気味となっている。
カナダBC州では内陸部を除く沿岸地域においては、降雨が続き涼しい傾向となり山火事リスクのシーズンは終了。米国ワシントン州・オレゴン州では、内陸部に一部山火事が残っており9月一杯は山火事リスクが続く見込み。産地港頭の在庫状況は、カナダが極めて低調な状況が続き、米国は船積みに必要な在庫が出材されている。産地価格は、トラックや重機の燃料費大幅値上がりによるコスト上昇分の転嫁で上昇傾向にある。米マツIS級並の対日輸出価格(推定)は$990/千SCと前月とほぼ同額。
ランダムレングス紙発表の15種平均価格は9月1日時点で$505/Mで、8月初めの価格に比べ5.43%の減少。7月の原木入荷は85千㎥(うち合板用はなし)で、米国産累計は549千㎥(前年同期比12.3%減)、カナダ産累計は203千㎥(同比36.0%減)。出荷は112千㎥(前月比4.5%減)で、出超の状況。在庫は122千㎥で、在庫率は1.05ヵ月と前月(1.26ヵ月)から減少。東京木材埠頭の8月の米材入荷量は7,463㎥(前月比15.3%増)、出荷量は6,730㎥(同比15.1%減)、月末在庫量は19,569㎥(同比3.9%増)となった。国内では、為替動向の影響もあり国産材への樹種変更が進み米加材離れが進んでいるほか、大手製材メーカーが米マツ平角の値上げ(9月1日納品分から)を実施した。
産地では夏季休暇や交渉の狭間で静かな動きとなり、間もなく第3四半期(10〜12月)積み交渉が開始される。産地価格はまずは横ばい提示の見込みで、日本側の引き合いも落ち着いている。東京木材埠頭の7月の入荷は9.3千㎥と6月より減少し低水準。出荷は11.5千㎥と引き続き堅調。国内では、欧州産間柱類の荷動きは高コストがネックとなり鈍く、第2四半期契約玉の入荷増で一時的に荷余りする可能性がある。スギ製品の供給は追いつかず、安い羽柄を探す動きが顕著。集成柱・集成梁では、一部メーカーの値上げ発表に併せ各集成メーカーも値上げを予定しているが、値上げに慎重な態度は不変。プレカット工場の稼働は順調。全般的には第3四半期交渉での産地の売込み姿勢が注目されるほか、円高への移行に伴い、産地側の姿勢次第では内地市況の下落懸念もある。
産地では夏季伐採が始まっているが、林産業不況や燃料不足の再燃、やや雨勝ちの天候により造材数量は減少の見込み。日本向け生産は大きく減少し、ルーブル為替の下落(86Rbl/USD)でロシア林産企業は一息つくも、苦境を脱するほどではない。アカマツ原板のオファーは極めて少なく$420/㎥以下では購入困難。アカマツ完成品は$500〜540/㎥で推移し、値上げの動きがさらに強まっている。7月の製品入荷(東京+川崎)は14.0千㎥、出荷が10.3千㎥と低水準が続き、在庫は39.2千㎥となっている。国内では値上がりを見越した仮需が一巡し、アカマツは価格面で代替品(スギ、LVL、軽天=鋼製野縁)の利用も広がりをみせているが、一定の需要は底堅くある状況。
8月の国産合板の荷動きは、ルート系を中心に低調で納期を急ぐ先はない。メーカーは在庫を積み増すなど売り急ぐ気配はなく、相場も高値で張り付く状況が続いた。直需系は好調を維持。輸入合板は、現地コスト高や日本の港湾満床に伴う出荷・新規契約の滞りが続いている。7月の国内合板の生産量は23.2万㎥(前月比100%)、出荷は21.3万㎥(前月比87.8%)、在庫量は20.6万㎥(前月比111.8%)と増加した。輸入合板の7月の入荷量は 19.4万㎥となり、関東主要港の在庫増により特に横浜でキャパオーバーによる入荷制限や港湾受け入れ制限が行われている。合板価格は、8月相場が7月価格と横ばいとなり、生産が上がらないことやルートの不振から各社静観となったが、メーカーの基本姿勢として値上げは継続している。
8月のラミナ入荷量は7月と比較して175%と増加した。在庫についても必要量を確保できているが、突発的な需要もあり今後の入港量と出荷のバランス次第では不足感が出る可能性もある。第3四半期契約については€265前後の契約となり、185円/€前後の円安継続や欧州産地の原木不足(スウェーデン北部の記録的豪雨等)による出荷遅延の懸念もあり、今後も欧州材単価の高値継続が見込まれる。7月の構造用集成材輸入量は、小断面19.1千㎥(前年同月比28.4%減)、中断面15.1千㎥(同8.5%減)となった。プレカット工場の稼働状況は拡大し、全国平均で85%を超え大型工場では100%を超えるなど今年最高レベルとなっているが、短期的な受注増加とみられ今後の減少を注視する必要がある。
原木入荷は製紙用・バイオマス発電用ともに小径材(C材)の引き合いが強く、入荷は順調。燃料用の建廃入荷も例年並み。消費は原料用の洋紙・板紙とも製紙原料は減少傾向。燃料用は、製紙用が例年並みでバイオマス向けは旺盛な消費が継続している。在庫は製紙用・燃料用ともに横ばいで、住宅市況による解体材の動きを注視する状況。原料価格は製紙向けパルプ材・発電向け未利用材ともに不足感が強く、高値高止まりで推移。7月のC材価格(チップ工場着)は全国平均で7,900円/㎥。国内チップ工場の動向は、原料用の針葉樹が国内材増集荷基調、広葉樹は自然体集荷。燃料用は原木・建廃ともにバイオマス発電用の使用が旺盛となっている。
国産材構造材ムク製品は荷動きが鈍く、コスト高の価格転嫁も進んでいない。外材構造材は米マツ等の引き合いがほとんどなく、WW集成管柱・RW平角が中心で地場工務店の引き合いは弱い。国産造作材は、学校関係の改修工事でスギ・ヒノキの羽目板など木質内装材の出荷が目立った。外材造作材は、産地の供給量減少や単価上昇で高止まりし、国産材化の流れもあり難しい商いとなっている。建材では、合板の荷動きが停滞し木建ルートで在庫消化が遅れており、床板用パーチクルボードは引き合いが弱まり、だぶつき始めている。工務店の動向は、分譲ビルダーが首都圏で着工数を伸ばしている一方、地場工務店は新築不振でリフォーム工事がメインとなっている。
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