2021年を通じた北米の一般建築材市場

米国での2x4関係材は、6月に$1500/MBFを記録した後、8月には$400/MBFまで急落したが、年末には再度$1000/MBF超の高値に達し、さらに上昇が続いている。

(注) MBF=2.36㎥ ノミナル、実寸では約1.6m3

11月にはカナダ材の米国への輸出関税が8.9%から17.9%に引き上げられ、さらに、11月のBC州での洪水により、道路・サプライチェーンが寸断されたことも、木材価格が6週間で50%高騰した原因の一つとみられる。

カナダ材の米国におけるマーケットシェアは次第に落ちてきている。米国で木材の年間需要量は、近年、確実に上昇してきているが、カナダ材の供給は停滞又はわずかながら減少しつつある。一方では、相当な勢いで増産が続いている米国南部マツが、大輸出国であるカナダへ、絶対量は少ないものの出荷され、かつ増加しつつあることは注目される。また、欧州材の米国輸入もドイツを筆頭に増加している。このような背景から、木材価格が超高騰しているにも関わらず、需要・供給のバランス自体はあまり変わることがないのではないかといった見方も出ている。