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木材利用相談Q&A 100

住宅 - 材料に関する利用相談

住宅 - 材料
Q28 太い柱を使用すると、家は長持ちしますか?

木造軸組工法住宅では太い柱をつかえば、それに合わせて土台も筋かいも太いものを使い建物がしっかりします。腐朽がおこったとしても危険な状態になるまでには小さい柱より長い期間がかかりますし、柱の根元が腐ったときにする「根つぎ」も太い柱の方がたびたびできます。こうしたことから家はより長持ちすると云うことができます。

1)住宅を木造軸組工法で建てる場合、太い柱を使えばそれに合わせて土台も筋かいもその他の部材も太い木材を使うことになります。そうなれば、ほぞ、継ぎ手、仕口も断面の大きいものとなり、建物としてもがっちりしてきます。そのような部材の一部に腐朽が始まった場合を考えてみると、木材の腐朽速度は同じ樹種であれば木材の断面に関係なく同じですから、太い柱が使用に耐えなくなるまで腐朽部分が拡大するには、細い柱より当然長い期間がかかることになります。

2)また、太い柱と細い柱の断面を見ると、耐久性の大きい心材部分の占める割合は、一般に太い柱の方が大きいものが多いものです。そのため、同じ樹種の柱であっても耐久性は太い柱の方が大きいでしょう。

3)別な見方をすると、昔から建物の柱の根元が腐ってくると大工さんに頼んで腐った部分を切りとり健全な柱を継ぎ足す「根継ぎ」と言う方法により、建物の寿命をのばすことが行われています。この場合に10cm角の柱では1回、12cm角の柱では2回、15cm角の柱では3回以上根継ぎができると言われています。このように柱が太いと腐った部分のみをとり除いて健全な材で補修することが容易にできるので家を長持ちさせることになるのです。古いお寺の山門の柱の根元を見ると必ずこの根継ぎが行われています。これは直径が50cmに近い大きな柱を使っているからできるのです。
しかし、家を長持ちさせるためには太い柱を使用するだけでは十分ではありません。Q68Q77で説明したように壁内結露の防止や防腐防蟻処理が重要です。

住宅 - 材料
Q27 木造住宅を建てるとき適切な材料を選ぶには、どうしたらよいでしょうか?
Q28 太い柱を使用すると、家は長持ちしますか?
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Q32 ベイツガが住宅の柱材などに多く使われているようですが、心配は無いのでしょうか?
Q33 住宅建設で機械プレカット材の利用が増えていますが、加工を依頼できる所を教えてください。
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