木材利用相談Q&A 100
住宅 - 居住性に関する利用相談
Q67 | 無垢材で内装を仕上げると断熱性はどの程度向上しますか? | ||||
無垢材の厚さによって違います。なお、無垢材だから断熱性が高いと決めつけるのは誤りです。 1)壁は下地材と仕上げ材でできていますが、間仕切壁は壁と壁との間に空気層があり、外壁は壁と下見(サイディング)の間に空気層や断熱材の層があるのが一般です。内装の仕上げ材による断熱性の違いを考える場合、間仕切り壁や外壁として検討しないと正確な比較はできません。 2)材料が熱を伝える度合いを示すのは熱伝導率で、材料に固有の定数です。ところが材料の断熱性は熱伝導率だけでは決まらず、材料の厚さも関係した熱伝導抵抗で表されます。熱伝導抵抗は材料の厚さを材料の熱伝導率で割った値です。したがって、材料の厚さが2倍になれば熱伝導抵抗も2倍になり、断熱性も2倍に向上します。ところが壁は複数の材料で構成されているので、それぞれの熱伝導抵抗を足し合わせて求めます。 3)主な内装材、断熱材、セメントモルタル、空気層の熱伝導抵抗[m2h℃/kcal]を示します。
4)室内側が石膏ボード下地にビニールクロス仕上げの間仕切り壁について、ビニールクロスの替わりにスギ(12mm)で仕上げた場合、断熱性がどの程度向上するか検討してみましょう。 |