木材の種類と特性

北海道（渡島以南）、本州、四国、九州、沖縄、朝鮮などで、広く分布しており、小川のふちなどでよく見られます。木材としての名前は、産地以外ではあまりよく知られていませんが、思ったより、身の回りの色々なものに利用されています。薪炭用に造林をしたところもありました。

木材

心材と辺材の色の差はほとんどありません。どちらかというと白っぽい木材で、やや黄白色ないし淡黄褐色を帯びています。年輪はとくにはっきりとはしていません。肌目は精で、木理は通直です。やや重硬な木材で、気乾比重は0.55～0.63です。加工は容易です。

用途

直径はあまり大きくはなりませんが、加工がしやすく、しかも、われわれの生活に近い処によく見られることから、伝統的な道具、器具などによく使われています。和傘の先端部、傘の柄、ろくろ細工、玉突きのスティック、樽の呑み口、算盤だま、材の色が薄いので、色付けをするような用途、将棋の駒、木櫛などがあります。最近はこけしの材料として、ミズキ、イタヤカエデなどにまじってエゴノキが材料として使われています。エゴノキの炭はガラス器や漆器の研磨につかわれます。

木材特性表

※本文中の特性値の出所は、「日本の木材」木材工業編集部 公益社団法人 日本木材加工技術協会 1966 のため、上記の表と値が異なる場合があります。