木材の種類と特性

Gonystylus属はマラヤ、フィリピン、ボルネオ、スマトラなど、さらにニューギニア、ソロモン群島、フィージーなどに分布し、数種が知られていますが、もっともよく知られているのは上記の種です。マラヤやボルネオなどでは、かなり大量に得られるので、フタバガキ科以外の樹種としては、比較的早い時期から輸出されており、ヨーロッパの木材市場でもこの名前は広く知られています。非フタバガキ科の木材で、日本の市場でも名前の知られているものとしては、横綱格といってよいでしょう。フタバガキ科の木材がどちらかといえば、合板あるいは建築用材に用いられているのに対し、ラミンは蓄積が少ないこともあって、家具、内装用を中心にして供給されてきています。今では輸入量も少なくなっているのではないでしょうか。この木材を、とくに丸太で取り扱うと内樹皮にある厚壁の繊維がバラバラにはがれて、皮膚に刺さり、それが原因で炎症をおこすことがあり、一時大きな話題となったことがあります。

木材

心材と辺材の色の差はほとんどなく、黄白色です。ただ、道管の條が、その中に入っている物質のために赤色になって浮き出ています。乾燥していない状態では、青変菌の害を受け易く、緑色ないし黒色に変色し易いので、早く含水率を下げる必要があります。そうでないと、この木材の特徴である淡色の材面が活かしきれなくなり、価値が全くなくなります。気乾比重の値は0.52～0.78です。加工も塗装もし易く、良く仕上がります。しかし、釘打ちをする際に裂け易いので、先穴をあけるなどの工夫が必要です。耐久性は低いグループに入ります。

用途

内部装飾、家具、指物、器具など、とくに淡色なため、清潔感が必要な用途に好まれています。

木材特性表